岐阜市の縮毛矯正特化サロンLettaの土谷です。

 
久しぶりにお客様からの質問コーナーです。
 
 
今回はお店を再開してから一番よく質問された事をテーマにお伝えします。
 
【シャンプーって何使ったらいいの?】です。
 
「いいシャンプーはどれ?」系の質問は普段からよく受けるのですが、最近は「シャンプーってどれ使っても同じなの?」という質問をたくさん頂きます。
 
確かにシャンプーはいろいろありすぎて何がいいのかわからないですよね。
いいシャンプーは何なのかは僕もわかりません。でも、何使っても同じではありません。
 
じゃあシャンプー選びどうすればいいのって事ですね。
 
 
シャンプー選びで1番大切な事は何かというと『洗浄力選び』になります。
 
 
洗浄力を決めるのは、主に洗浄成分とその配合量になるのですが、細かく説明すると膨大な情報量になるので、今回は洗浄成分を大きく2つに分けて説明します。
 
洗浄成分・・・界面活性剤です。
界面活性剤は簡単にいうと水と油を混ぜ合わせるものです。衣類洗剤、食器用洗剤、歯磨き粉、ボディソープ、シャンプー、洗顔料など幅広く洗うものに使われています。
 
この界面活性剤を大きく2つに分けると
高級アルコール系界面活性剤とアミノ酸系界面活性剤に分けられます。
 
 
《特徴》
高級アルコール系(石油系や硫酸系)は少量でも強い洗浄力。刺激は強い。
 
アミノ酸系は洗浄力がマイルド。刺激が弱い。
 
 
ここまではシャンプーなどの解析サイトなどによくのっています。
ですが解析サイトには成分の事をいっているだけで界面活性剤の配合量や頭皮環境、アレルギーなどの事は全く触れていないのであまり参考になりません。
 
 
まずは高級アルコール系(石油系)から説明します。
洗浄力が強く、刺激が強い。主に市販のシャンプーによくあるタイプ、サロン専売品もある。これは配合量が多ければ間違っていないのですが、シャンプーやボディソープなどに含まれる界面活性剤の量はごく少量なので洗浄力は比較的強く、刺激はさほど気にしなくてよいって感じです。
子供用の歯磨き粉とかにも使われています。
子供用ってことは間違って飲んでしまうなんてこともあるかもですが特に健康被害なんかは聞いたことがありません。
頭皮や肌につけるくらいどうってことありませんね。
ちなみにひと昔前に経皮毒っていうワードが流行りましたが、そんなものは存在しません。
皮膚から侵入した毒素(界面活性剤)が子宮や卵巣にたまる?
そんなわけありません。
もしそんな事になるなら、お風呂に入ったらカルシウムが子宮や卵巣で結晶化。温泉に入ったら色んな成分が入って大変な事になってしまいますね。
人間の皮膚はそんな外から吸収できません。入ったとしても表皮あたりまでしか浸透しません。化粧水や導入機など使った事のある方ならよくわかると思います。
 
次にアミノ酸系界面活性剤。
洗浄力が弱くマイルド。刺激は弱い。
主に美容室などで売られている専売品。
洗浄力が弱い分、1度のシャンプーで汚れや皮脂などを洗い落とせず2度洗いすることも。
2度洗いする分頭皮を必要以上にこすって傷つけたり、毛髪に摩擦を与えてしまいキューティクルの剥離につながることもあります。
 
 
ざっくり説明するとこんな感じです。
 
 
では、なぜ洗浄力が1番大事なのか。
自分に合っていない洗浄力のものを使うと頭皮に対して必要以上に刺激が強く肌トラブルを起こしてしまったり、2度洗い3度洗いして頭皮を傷つけたりしてしまうからになります。
 
ちょうど良い具合の洗浄力のシャンプーを使えば大体1回のシャンプーで頭皮や髪の汚れも落とせるし、色んな条件があわさって頭皮に対しても毛髪に対しても優しく済むのです。
 
 
シャンプーを選ぶ基準としては、皮脂汚れの量や毎日スタイリング剤を使ってるなどを基準に選ぶと良いと思います。
 
皮脂の量が多くひと晩でベトつくとか、スタイリング剤をしっかり落としたいなら高級アルコール系のシャンプーが合う場合が多くあると思いますが、つっぱり感やひりひりっとした感じがするなら洗浄力は強すぎ。
刺激が強いため人間の防衛反応でこのシャンプーのせいで皮脂が余計に出たり、フケやかゆみ、抜け毛、炎症、発疹の原因になることもあります。
 
あまり皮脂が出ない。頭皮が乾燥しがち、頭皮が荒れるならアミノ酸系界面活性剤のシャンプーが合う場合が多くあります。洗い上がりがさっぱりしない、ベトつくなら洗浄力が弱すぎ。
皮脂汚れやスタイリング剤が落としきれずフケやかゆみ、抜け毛、炎症、発疹の原因になる事もあります。
 
これは僕の入院中の体験談ですが、2日に1回のシャワータイムがあったんです。片手が使えない不自由さから全身シャンプー(高級アルコール系界面活性剤)のボトルを1つだけ持ってシャワールームに行って使っていたんですが、刺激が強すぎてシャンプーしても半日もしないうちに頭皮がベトベトになってしまっていました。こんなにもかってくらい皮脂がでるようになりました。自分にはオールインワンシャンプーは合ってないって事がよくわかりました。逆にアミノ酸系界面活性剤のシャンプーは洗浄力が弱く2度洗い必須でした。正直手間です。自分には高級アルコール系界面活性剤の比較的マイルドなシャンプーが今の僕には1番相性がいいように思います。たけど年をとるにつれて皮脂のでかたは変わるのでいつかは合わなくなると思います。
 
こんな感じで、洗浄力が違うだけでいろいろな頭皮トラブルが起こったり解決したりします。
 
 
シャンプー選びは本当に難しいです。
一度使ってみないと合うかどうかわかりません。
今のところの合っていても、いつか合わなくなります。頭皮環境や肌質は変化します。
 
 
一応シャンプーにも流行りはあります。
 
僕が知っている限りで言うと、
1980年代 リンスインシャンプー(楽さでウケた)
1990年代 コロン入りシャンプー(当時の若者に大人気、きしむ)
1990年代 シリコンたっぷりシャンプー(さらさらするが使い続けるとベトつく)
2000年代 オーガニックシャンプー(シリコン否定をして大流行)
2007年 ノンカチオンシャンプー(カチオン否定、流行らなかった)
2016年 ボタニカルシャンプー(植物系オーガニック)
2018年 ノンカチオンシャンプー(カチオン否定やはり流行らない)
 
となりますが、実はここ20年近くオーガニック系シャンプーが主流になっています。流行りではなく定番ですね。
サロン系シャンプーもこのオーガニック系が主流なものが多いです。
 
オーガニックだから、ボタニカルだから髪や頭皮に優しいといいますが、本当にそうでしょうか?
 
確かに植物エキスなどには抗菌作用や抗酸化作用があるものもありますが、植物アレルギーというリスクもあります。アレルギー反応がでて肌荒れを起こしてしまうなんてことがあったらオーガニックだろうがボタニカルだろうがその人にとっては刺激物になります。
シャンプーに含まれる添加物の話になると本当にきりがないのでやめときます。
 
 
髪の汚れは予洗い(湯洗)で7割落ちるといわれています。
髪のダメージでシャンプーを選ぶわけではありません。
シャンプーは主に頭皮を洗うものと考えましょう。
正しいシャンプーの仕方をすれば摩擦による髪のダメージは抑えられます。
値段が高いから良い、安いから悪いではありません。
頭皮も肌。洗顔と同じです。肌にあったシャンプーが1番でしょう。
薬用はお医者様にご相談下さい。(頭皮トラブルの為)
 
シャンプー選びにはいろいろな要素があってひと言ではお伝えできないので、お店の方でもざっくりとしか説明していません。
なんとなくいい感じ、髪や頭皮の調子がいい気がするっていうのでいいと思います。
 
《注意点》
アミノ酸系界面活性剤のシャンプーを選ぶときはアミノ酸配合と勘違いしやすいので気をつけて下さい。
全くの別物です。
 
長くなってしまいごめんなさい。
 
まとめ
・髪を傷めるのはシャンプーの界面活性剤ではなく摩擦。
・髪に優しいのはシャンプーではなく洗い方。
・シャンプーは頭皮の汚れを落とすもの。
・頭皮は肌と一緒、自分の頭皮にあった洗浄力のシャンプーを探す。
・肌に合わないものや洗浄力の強すぎるものを使うと肌トラブルの原因になる。
・皮脂汚れを落としきれないものも肌トラブルの原因になる。
・合わないともったいないので、まずは小ボトルから。
・合わないなら使わない。
・今まで合っていたものが合わなくなってきた感じがしたらやめる。
・使ってみてなんとなく調子が良いと感じるものを使う。
 
ざっくりしすぎかもしれませんが僕なりの答えになります。