『サウンド・オブ・サロメ 橘京子編』の制作の時のお話に入っていきます。
カメラマンが決まりました。
制作の方も決まりました。
そしてお2人にこの絵を見せました。
雑な手書きの絵だけれど、、有難いことに私がやりたいことを汲み取っていただけました。
これで、撮影に必要なカットやデザインスケジュールなど具体的に話を進められることになりました。
またそれと同時に、今回のジャケットでは過去の作品が写るから、今までアートワークを手掛けてくださったみなさんにご挨拶の連絡をさせていただきました。
こちらもみなさんすぐに快諾いただき、私からの直接のやりとりが初めての方もいたけれど、「解散は残念だけど作品は楽しみにしていますね」と声をかけていただき、ここでまた、様々な人たちに関わっていただいていたのだなと実感しました。
この、”様々な人たちにか関わっていただいていたのだなという実感”はこのあとも何度となく訪れます。
そして、撮影に進みます。
今現在、ジャケットイメージは公開しているけれど、今回の作品は裏ジャケット・盤面・ケース内側・ブックレットのすべてのラフ画やイメージを、撮影前に私が作っています。
だから、そこに必要なカットも先にユバさんと打ち合わせ済みで撮影当日を迎えました。
スタジオやメイクさんまでユバさんが手配してくれて、とても大船に乗った気持ちで撮影に挑むことができました。
衣装もたくさん持っていって撮ってもらいました。
もちろんチーフにも参加してもらいました。
途中、そのスタジオにユバさんの後輩の方が来られて、時間があるからと照明とお手伝いしてくれたのも有難かった。
左から順にユバさん、京子、ともちゃん(メイクさん)
撮影:後輩さん
撮影が終わり写真選びもして、次はデザイン作業に入っていきます。
お願いしているのは花岡さん。
私はデザインソフトの扱いは素人で、デザインイメージや要望だけははっきり持っている状態。
そんな私は事前に、「この要望が難しいことかどうかもわからずにいろいろとお願いしてしまうかもしれません」と花岡さんにお伝えしたところ、「遠慮して言わないでいると、できることもできなくなってしまうから、ひとまず言ってみてください」と促してくださって、これが本当に嬉しかった。そして話が早かったです。
ジャケット制作の作業をするにあたって、ラフ画はあるし、写真素材も揃っているし、やることはほぼ決まっている…と思っていたけれど、実際に始めてみるとやはりそんなに単純には進まないもの。
背景設定や色味調整、文字デザインやサイズ感、装飾、写真や画像の配置に至るまで、1枚のジャケットを作るだけでも工程がたくさんありました。
そして私からの注文も、自分で思っていた以上に多かった。
デザインの基本的な部分の多くを私が決めていたけれど、伝え方が足りなかったり抜けていたりする部分は花岡さんのアイデアで補っていただきながら、また、細かい要望があればぜんぶ取り入れようと奮闘してくださって、ジャケットが仕上がりました。
ちなみに、ジャケットデザインの中の『サウンド・オブ・サロメ 橘京子編』は、”サウンド・オブ・サロメ”が花岡さんのオリジナルフォントで、これは3パターンほど作ってくださった中から私が選び、更にラインを少しだけ修正いただいたものです。
”橘京子編”は私の手書きで、私が提案してみたところ、花岡さんもちょうどそう思っていた!と後押ししてくださって、普段のサインのように書かせていただきました。
完成したジャケットはとても満足だし、自分の初めてがたくさん詰まっているし嬉しい。
ジャケットデザイン提出直後は、作業が大変すぎたかしら?要望を細かく言い過ぎたかしら?裏ジャケットやケース内側全般もデザインイメージが決めているけれどちょっと複雑なデザインに素人ながら思えるし、まだまだ作業を続けてもらわなければいけないけど平気かな、、と内心不安も感じました。
それほどに時間もエネルギーも使って作っていただいたと思っています。
次回は、ジャケット以外のデザインのお話をします。