ボルネオ島のツバメたち その3 | ツバメブログ
2008年03月02日(日) 21時49分33秒

ボルネオ島のツバメたち その3

テーマ:渡りと集団ねぐら

みなさん、暖かいお見舞いのコメント、どうもありがとうございます。


風邪からは回復しつつあるのですが、声がほとんど出なくなってしまいました。どうしたらそんなことになるんでしょうね? 一応、お医者さんにかかって薬はもらってきたのですが。


さて、ボルネオ島のツバメの集団越冬地「ケニンガウ」に到着したところから話を続けましょう。
ケニンガウの場所は、二つ前の記事に載せている地図をご覧下さい。


ケニンガウの第一印象は、にぎやかな街だなということでした。ツバメがねぐら入りする街の中心は商店街で人通りが多く、100m四方ほどの広場では、これから開店するたくさんの露天の準備が始まっていました。


2月20日の午後4時ごろに到着した私たちは、ガイドさんが11月末に来たときは5時くらいだったというツバメのねぐら入り時間を待つことにしました。商店街の中にあるオープンカフェ風のハンバーガーショップで、アイスレモンティーを飲みながら待ちました。


店内には若い女の子たちが多くて、おしゃべりに高じるグループ、全員が自分の携帯を見つめてキーを叩いているグループなど、日本で見る光景と変わりありません。肌の色が濃いことと、イスラム教のスカーフをかぶった子が少しいることで、外国に来てるんだなあと気がつく程度です。


バーガーショップから 

ハンバーガーショップから通りを撮影。


じっと待っていてもつまらないので周囲を歩いてみると、ツバメがちらほら飛んでいるのや、電線に止まっている姿を見かけます。どれもリュウキュウツバメで、200m四方ほどを歩いてみましたが、数は10羽いるかどうかというくらいでした。


まだ時間が早いのかと思い、ハンバーガーショップに戻って待ち続けます。
予定の5時を過ぎましたが、まったくツバメの数は増えません。しかし5時はまだ明るく、低緯度地域とはいえ、ガイドさんが前回ケニンガウに来た11月とは夕暮れの時刻が違うのかもしれません。


さらに待ちました。11月と同じ場所には来ないかもしれないと思い、あちこち歩き回りながら、ツバメの姿を探しました。そして周囲が暗くなったころ、双眼鏡でどこかを眺めていた私の肩をガイドさんがトントンと叩きました。


空を指さすので見上げると、いつの間にかツバメの大群が空を覆っていて、次々と電線に降りていきます。飛んでいるツバメの数もみるみる増えていきますが、群に囲まれているため目の前がツバメだらけで、どの方向から飛んできているかは分かりません。時刻は6時半を少し過ぎた頃でした。



ねぐら入り中1
次々とやってきては、電線に舞い降ります。


ねぐら入り中2
もう一枚、電線に降下していくツバメの群の写真。



ねぐら入り後1
ねぐら入りが終わると、こんなふうに等間隔で並びます。



ねぐら入り後2
かなり暗くなってから、街灯の光で長時間露出して撮りました。



もう真っ暗になっていましたが、ねぐら入りしたツバメを見て歩いていると、消防署の壁の出っ張りにねぐら入りしている群が見つかりました。「キュルキュル」とツバメとは異なるムクドリのような鳴き声を立てています。これは、リュウキュウツバメの群です。
消防署の壁

消防署の方に話を聞いてみると、ここは昔から、リュウキュウツバメがねぐら入りする場所なんだそうです。

そしてケニンガウにツバメがねぐら入りするようになったのは1980~1983年のあいだごろだったそうで、当初はいまほど電線がなかったので、ヤシの木にねぐら入りしていたそうです。いまでもツバメたちは電線だけでなく、街路樹として植わっているヤシの木もねぐらに使っていました。



翌朝、日の出前の午前5時ごろに電線のツバメたちを見に行きました。すでにツバメたちは騒がしくジュージュー鳴き始めていて、止まっていた場所から飛び上がり、別の電線に移るツバメもたくさんいます。私が下を歩くのを警戒して、近づくと逃げてしまうようです。


明るくなってくるとツバメたちはますます騒がしくなり、盛んに糞を落とし始めます。ジュルルルルという、さえずり声を(繁殖期に巣の前の電線で鳴いている声)立てるツバメも少なくありません。そして6時15分頃、次々と飛び立って、どのツバメも南の方向へ去っていきました。


このとき気づいたのですが、私たちがツバメを見ていたのはねぐら入りした地域の一番端に位置する通だけで、実際にはかなり広範囲にツバメたちはねぐら入りしていました。ツバメがどんどん飛び立つ中を私は走り回って、他の通も見て回りました。とても全容は分からないものの、まだ数万羽はいるという印象です。一晩しかケニンガウにいられないのが残念でしたが、ガイドさんにお金を払って、このさき毎月1回、調べてもらう約束をしました。


さて、ツバメたちが去ったあとで街を見回ってみると、防犯用?に張られたフェンスの中に入り込んで、出られなくなっているツバメを数羽見つけました。


フェンスの中1

正面だけでなく廊下にも人が通れないようにフェンスがあり、下に少し隙間があるのでそこから入ったようですが、出方が分からなくなったようです。
フェンスの中2

建物の二階に上ってのぞいてみると、たくさん糞が落ちているので、相当の数のツバメがこのフェンスの中にいたことがあるようです。見える範囲にツバメの死体は落ちていなかったので、これまでに入り込んだツバメたちも逃げ出すことができたのだろうと、そうであってほしいと願いつつ、この場所を離れました。


この日の朝はリュウキュウツバメの巣も探しました。かなり探し回りましたが、見つかったのは壊れた巣が4つだけです。どれも、建物の二階の軒にくっついていました。

巣の跡1
廊下の仕切りのフェンスの上部あたりにあります。



巣の跡2
望遠で撮りました。


これがリュウキュウツバメの巣なのかどうか、何も証拠はありません。形が似ているし、ツバメはボルネオでは繁殖してないだろうから、たぶんそうじゃないかという程度の根拠です。

実際にリュウキュウツバメのいる巣にお目にかかるのは、旅の最後の日になってからでした。


ところで、今日から文字を大きくしましたが、いかがでしょうか?



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