ツバメ夫婦の離婚率は62.5% | ツバメブログ
2006年11月03日(金) 17時54分49秒

ツバメ夫婦の離婚率は62.5%

テーマ:ツバメ雑学
2006年10月27日~29日に岡山大学で開催された日本動物行動学会第25回大会で、上越教育大学の新井絵美さんたちが、ツバメの夫婦が翌年も同じ相手と夫婦になるとき(あるいは、夫婦にならないとき)の行動について発表されました。

『ツバメが離婚する理由』 新井絵美、長谷川克、中村雅彦

新潟県上越市でツバメに足輪を付けて観察したところ、2005年にその場所にいたツバメのうち、翌年も同じ場所に戻ってきたツバメの割合は、オス52%、メス34%、夫婦両方そろって帰還したのが19%(16組)でした。

2005年の夫婦が両方とも帰還した16組32羽のツバメたちは、2006年も同じ相手と夫婦になったかというと必ずしもそうではなく、再び同じ相手と夫婦になったのは6組だけでした。

1歳になるツバメ(前年生まれたツバメ)は自分が生まれた場所から離れたところに行きますが(近親交配を避けるためと考えられます)、ある場所で子育てをした成鳥は翌年も同じ場所に戻ってくる場合がほとんどであることが分かっていますので、帰還しなかったツバメは残念ながら死亡したと思われます。そうすると二人そろって生き延びた夫婦の離婚率は62.5%ということになります。

このことから、ツバメは同じ場所に戻ってきても前年とは別の相手と夫婦になることの方が多いことが分かります。しかし、この結果をもってツバメ夫婦の愛の絆が弱いかというと、必ずしもそうは言えないでしょう。

ネットで検索してみると、2000年の日本の離婚率(その年の離婚数÷結婚数)は35%、2004年の米国と韓国の離婚率は51%と47.4%でした。人の離婚率は1年越しで計算したものではありませんが、ツバメの一生が人よりだいぶ短いことを考慮すると、ツバメの場合も人と大差ない夫婦関係と言えるのではないでしょうか。

脱線しましたが、新井さんたちの発表内容に話を戻します。

夫婦の両方が帰還した32羽の行動をさらによく調べてみると、次のような特徴がありました。

・オスが先に繁殖地に到着した場合、まるで昨年の妻の到着を待っているかのように、すぐに別のメスとは夫婦にならない。しかし、昨年の妻がなかなか到着しないときは別のメスと夫婦になる。
・メスが先に繁殖地に到着した場合は、すぐどこかのオスと夫婦になってしまう。

これも何となく人との類似を連想できる行動パターンですが、邪推はやめておくことにします。

なお、ツバメサミット(2005年)で発表された福岡賢造さんの観察でも年をまたいで夫婦でいるツバメの観察例が報告されていて、下記のページでご覧になれます。

http://www.tsubame-map.jp/1_katudo/summit/summit_report/report_point2.html

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