北カリフォルニアの会議通訳者、EJ Expert代表のJunkoです。
久しぶりの更新、繁忙期の真っ只中ということでお許しくださいませ
今日はコロンバスデーで学校はお休み、娘は友達とプールへ、中一の息子はサイエンスのグループプロジェクトをするために家でクラスの子3人とお勉強。その中の一人はもう声変わりしていてビックリ
さて、私の方は今年、事業主としてまた通訳者としてもチャレンジングな案件が多く、まさにステップアップを強いられている感が大きいです。
翻訳部門も一大プロジェクトが最終段階に入り、新たな案件も入りつつ、北米と日本の翻訳者たちが時差を利用して業務にあたっています。忙しい時は10名を超える翻訳者がフルタイムで翻訳しています。翻訳者をまとめるのもひと苦労で気が付くと一日がプロジェクト管理で終わってしまうことも。
でも私一人ではもう追いつかないので、プロジェクト毎に翻訳者の方に一人プロジェクトマネージャとして入ってもらっています。また、経理と人事関連は近所に住む友人にお願いしています。
お願いしてみると、私より有能なことがわかり、もっと早く彼女たちにお願いすればよかったと思っている今日この頃。ビジネスを成功させたければ「自分より優秀なスタッフを雇え」というのは本当ですね~
通訳部門も確実に受注数が増え、内容もレベルアップしてきています。もちろん、私一人では対応できないので、登録していただいている通訳者を派遣しています。
守秘義務の厳しい案件も多くなりブログで記事することも難しくなってきましたが、ご紹介できる範囲で書いていこうと思います。
少し前の案件ですが、高級EVで有名なテスラ自動車での技術通訳。専門的な内容でしたが、個人的に興味がある分野なので楽しい案件でした。
一般向けの工場見学ツアーもあるようです。生産ラインの現場にいると、まだ世の中に出ていない新型モデルが横を通り過ぎたりします。写真はビジター用のロビー。
飛行機でひとっとび、東海岸へ出張にも行ってきました
オハイオ州はクリーブランド。滞在ホテルから散歩でエリー湖に向かって歩いていくと有名な『ロックの殿堂』ミュージアムがありました。
仕事以外で訪れる機会はないであろう中都市のクリーブランド。
目的は、毎年行われているICDのカンファレンスでした。JALOから今年は理事と副理事が出席。
そして、ここ最近特にチャレンジだったのが米司法省関連。法律は専門ではないのですが、たまに自動車事故などのでポジションはやります。
しかし、今回は反トラスト法(独立禁止法)の訴訟関連でしかも司法省。一週間、通訳者として入りました。
サクラメントのカリフォルニア州政府でも、
高速鉄道(新幹線)関連の会議で通訳をしてきました。
こういった国の将来にかかわるようなレベルの仕事になるとさすがに緊張します。普段ならスッと出てくる訳もなかなか出てこなくなります。
司法省もそうでしたが、法律関連の仕事は通訳チェッカーが入ることが多く、間違いを容赦なく指摘されます。精神的なプレッシャーが大きく、慣れていないと物凄いストレスに。
この秋はこんな感じで挑戦的な仕事が舞い込んできています。
仕事の難易度が上がっているということは、自分が今レベルアップしなければならない時期に差しかかってきているということ。
通訳の世界は経験と実力がすべてだと思います。
時には厳しく評価され、競争が非常に激しく、業界内の派閥争いに巻き込まれそうになることも。始めた当初は何も知らず「のほほ~ん」とやっていたわけですが、ここにきて改めて現実が見えてきたという感じです。
自分の実力のなさに落ち込んだり、忙しいと肉体的・精神的にツライと感じる時もあります。
こんなにしんどい仕事をなぜやるのか、私はマゾか?と正直思うことも(苦笑)。
でも自分なりに一生懸命やっていれば、それをちゃんと見てくれて評価してくださるクライアントやエージェントも存在するということもわかってきました。
そんな人がそっとと助け船を出してくださったり、「ありがとう、とても助かりました」と笑顔で感謝してくださる
そうすると、
しんどいけどまた頑張ろう
と思えるのです(単純なB型)
そして、そんな仕事もそうですが、報酬がもらえれば良いというわけでは決してない。自分が満足できるレベルの仕事ができない時の辛さはハンパではありません。
目の前に立ちはだかる壁が大きければ大きいほど、それを乗り越えた時に大きく成長できると思いたいです。
少し古い曲ですが、ちょっと落ち込んだ時は『プロフェッショナル仕事の流儀』の主題歌を車の中で聴いたりしています。この番組を観ると、どんなに成功している人も挫折感と隣り合わせに生きているということがわかります。。
「…あと一歩だけ 前に 進もう」
とスガシカオさんも言っているではないですか。
少しずつ前進していってれば、良しとしよう