井戸端カイゴ2016、第40回目の終了報告!【2016年10月開催】 | 井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

名古屋やその近郊で介護職としてがんばっている方たちが集まり、少人数で、「介護についてホンネで、真面目に、でも肩の力を抜いて語り合う」会です。

************************************
ひらめき電球【重要なお知らせです!!】

井戸端カイゴの報告ブログについてひらめき電球

2016年4月(第34回)以降の開催報告の詳細は、下記へ移転しました!


★こちらからどうぞ。《こころLink公式サイト(井戸端カイゴ報告ブログ)へ》

http://www.kokorolink2.jp/14587176176480

★こころLink公式サイトのトップページへはこちらから。
http://www.kokorolink2.jp/

************************************

 

皆さん、こんにちは~。お元気でしょうか。
去る10月21日(金)の午後、
井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~


の、第40回目(!)を開催しました!
40回ですよ。月日が経つのはホントに早いですね~。

 

これまでに一度でもご参加下さった人数も、50名に達しました。そして、延べ人数では221名もの方々が参加されたのです。

 

1回開催当たり平均5人強、ですね。う~ん、確かに。そんなものですね。
これまでに参加頂いたみなさん、そして、この報告ブログを読んでくださっているあなた!
本当にありがとうございます。これからも、ゆるーく続けていきますので、ぜひご参加くださいね~。

 

さて、今回は(も?)、東別院の「イーブル名古屋(女性会館)」での開催でした。
人数は、後藤含めて5名でした。今回は馴染みの方のみでしたが、とっても楽しかったです。
今月も頑張って、一所懸命書きますので、もしよければ読んでくださいね。

 

【お断り】
会話の内容や参加者の紹介については、参加者やその所属施設・法人が特定できないよう、後藤の独断で脚色・割愛している箇所があります。
また、参加者の名前もボカシたり、あえて施設形態を書かなかったりしています。

 

理由は、万一、参加者が第3者に特定されてしまうと、会での自由な話合いができなくなってしまうからです。
そのような事態は絶対に避けたいですので、細心の注意を払っています。どうかご了承ください。
しかしながら、私も人間です。それも、結構ヒートアップしやすい部類の人間です。
まれに筆がすべる場合がありますので、特に会に参加された方にお願いです。
私の書いた文に対するご指摘があれば、どしどしお寄せください(メールでお願いします)。

 

 

************************

さて、まずはいつもの通り参加者の紹介から。

※男性は○○「氏」、女性は□□「さん」と表記しています。

 

■A氏:今年の参加率、極めて高いです。社会福祉法人勤務。
その、「酸いも甘いも知り尽くした(?)」豊かな人生経験と人間性を活かし、職場の問題に対峙されておられます。前回は残念ながらお話し頂けなかった、「職場の少し困った『モンスター』」のことを今回話して頂きました。
詳しくは本文で…。


■Hさん:医療法人の運営する施設の介護リーダー。
話を聞く限り、人員配置などの環境は決して良いとは言えないのですが、その前向きで肯定的な姿勢。そして介護の楽しさを後輩たちにどう伝えるか?に心を砕かれている、生粋のリーダーだと思っています。今回も、様々な話題を提供してくれました。


■Kさん:従来型の特養に勤務しておられます。この会の草創期(?)から参加頂いている方の一人。最近は本当に楽しそうに仕事をしておられるようですね~。
今回も、Kさんならではの視点で、非常に面白い話題を提供して頂きました。


■Kさん:訪問介護で働いておられます。
なんと今回、直前に消化器系の急な異状があったようで、相当大変だったらしいです。
そんな病み上がりの状態にも関わらず、会に駆けつけてくれました。

 

以上の4名に、後藤を交えた5人で会はスタートしました。

 

************************

 

■今回出た主な話題は、こんな感じでした↓

 

①【モンスター復活?

生活保護の男性が入所されたのですが、最初は猫かぶっていておとなしかったのですが、2か月くらい経って凶暴になってきた。
他の利用者を宗教勧誘したりタバコを部屋で吸ったり、ケンカで警察沙汰とか…。私が主に対応していたのですが、さすがに心身共に疲れてしまいました。
最近、無事退所となり一件落着しましたが、本当に施設に対し何をしてくるか予測がつかない人物でした。それだけに、いなくなってからは、逆に変なロス感、喪失感がありましたが…(笑)。


<参加者の意見>
・「福祉施設だから、利用者に対しては優しく接しますからね~。」

・「でもよく入れましたよね~。確かに病院だったら、どこか体に異状あったら受け入れなくちゃいけないけど…。」

・「そうですよね、お金持ってなくても。」

・「はい。そういう人は、入院時には3重4重のネコをかぶっているんです。で、入院して1週間くらいたつと、「ご飯大盛りにして~」って言うんです。

(一同爆笑)

・(後藤)「そういう方って、やはりホームレスの方が多い?」

・「そうですね。もちろん断れません。洗濯もしてあげますし、服も差し上げる。」

・「生活保護費受給者だから、治療費も請求すればお金がおりますからね。」

・「その方、今どこにいらっしゃるんだろう。次は私の施設に来られるかも…。」

・「どこかの施設のお世話にはなってるでしょうからね。」

・「”病院慣れ”している人がいます。そういう方は、入院してもすぐに元気になる(笑)。だいたい県外から来られます。大阪とかが多いですね。
で、生活保護費の1回目が支給されるとすぐにトンズラする人と、期間ギリギリまで入院続ける人といる。退院しても、ホームレスに戻るだけだから、また救急車で運ばれて戻ってくるんですが…。(苦笑)」


・「そういう人の対応って、ホント難しいですよね。」

・「2か月くらいは、本当に大人しいんですよ、ルールも守るし…。でも、段々とルーズになってきます。時間を守らないとか、本性が出てきます。」

 

【後藤の個人的な意見】
本当にいろんな方がいらっしゃるでしょうからね…。
会の参加者のように福祉・介護、医療の現場第一線で神経つかって働いてくれる方たちがいるおかげで、社会がギリギリのところで成り立っているのだと、実感します。
ぜひ、このような会で可能な限りシェアして頂いて、出来るだけ多くの方にそのようなリアルな実態を知ってもらいたい。
私は、そのための「ハブ」として、これからも会の運営と、この報告ブログの執筆を、やっていきます。

 

************************

 

②【精神疾患者の見ている世界

先日、あるTV番組で幻覚・幻聴などの精神疾患者への対応法を観たのですが…。
従来は、幻覚・幻聴などの症状に対して他人は深く関わらず薬で抑えるべきという考えだった。それに対し、「べてるの家」という施設では、当事者同士の共同生活の中で、お互いに支え合い関わり合うことでその症状と付き合い、症状を軽減させているらしいんです。


例えば、ある女性は、緑色をした「みどりマン」がいつも襲ってくるというイメージに苦しんでいた。その女性に対してどのように指導したか。
自分が主人となって、その「みどりマン」を「みどりウーマン」、つまり「妻」として優しく愛してあげなさい、と指導した。すると襲ってこなくなった、という話。


そして、ある男性の場合は、「モンスター1号」「モンスター2号」が出てくる。
「1号」は常に罵声を浴びせてくる。「お前なんか役立たずだ!」とか。
「2号」は、それを止めてくれる優しいモンスター。「やめなさい、かわいそうでしょ。」
でも、「1号」が強すぎて暴れ出すと、「2号」はどこかへ飛ばされちゃうらしい。
そうすると、男性は「1号」の罵声を聞き続けることになる。
でも、水を飲むとその罵声が聞こえにくくなるらしくて、低体温症になり気を失うまで水を飲み続ける…。


その男性には、どういう対応をしたか。

他の利用者さんが、優しい「2号」に対してお願いをしてみた。「どうか『1号』さんに、小さくなってもらえるように頼んで下さい」と。
すると男性は、「1号が少し小さくなったし、すごく楽になった」と。


自分で乗り越えなければと思えば思うほど、そのプレッシャーが災いしてより幻覚・幻聴が強くなって悪循環になることもある。
「周りの人に頼ってもいいんだ。」という安心感が、症状を軽くすることにつながる、という内容でした


<参加者の意見>

・「高齢者も同じで、責任感の強い方や自分で抱え込んでしまう方に幻覚・幻聴という症状が起きている人が多いのかなって思います。」

・(後藤)「潜在意識で常に感じていることが投影されて『モンスター』となって”現れる”。そして、その方が感じている不安や恐怖が増幅するに従って、その『モンスター』も増幅していくんでしょうね…。」

・「当事者は、自分がモンスターを生み出しているとは思っていない。
精神疾患の方は、周囲に本当の症状とか本当の辛さとかを話してしまうと、投薬を増やされてしまって『自分が自分でなくなってしまうという恐怖』もあり、なおさら他人に本当のことを言えない、言わない傾向があるらしいです。」


・「薬は本当に尋常じゃない量を処方されますからね…、症状を抑えるために。」


【後藤の個人的な意見】
自分ひとりで抱え込んでしまうのが、やはり一番つらいのではないでしょうか。
”うつ”になったりされる方も全く同じだと思います。
多分、全てはサポート…、周囲のサポートが足りないんだと思うんですよ。


電通で自殺されてしまった女性も、きっとそうだったのではないかな…。
サポートが足りないどころか、報道を見る限り、多分「イジメ」に近いのではないかと感じます。
ただ、多分上司はいじめているつもりはなく、「新人を甘やかしてはいけない、育てなくちゃいけない」という意識だったのだと思いますが。
でもですね、「甘やかす」のと、「サポートする」「見守って必要な時に手を差し伸べる」のとは違うと思う。


頼れる人がそばに一人いるだけで、共に重い荷を背負ってくれる人がいるだけで、それだけでやっていける人は多いと思う。

でも、一人ぼっちだと感じてしまうと、普通の人は生きて行けない。

そして、一人ぼっちだと感じているところへ、「1日20時間労働(呆)」とか、「土・日返上で作った資料を上司にくそみそに言われる(悲)」とか…。

 


「おい、お前ら、たいがいにせえや!(怒怒怒)」
と、怒鳴り込みたくなるほどの劣悪・異常極まる職場環境なのでしょうね、きっと…。


そこまででなくても、責任感の強い方は自分で抱え込んでしまう傾向がありますから。井戸端カイゴのような場所で、ガス抜きをしてほしいと思います。

 

************************

 

③【ご利用者の居場所をつくる

不穏になることも多かった女性利用者に何とか自分の居場所を感じてもらうため、毎日少しずつゲームをしようと決めて、今やっています。急変等もあり、なかなか時間が取りづらい中で続けています。
ある男性利用者に密かに近づきたいと思っていたことを吐露してくれるなど、少しずつだが、生きがいを取り戻してもらえるようになった。スタッフみんなであの手この手で工夫して、より居心地の良い場所づくりをしていきたいと思う。


<参加者の意見>

・「後藤さんがメールで案内してくれたTV番組の内容と同じですね。」

・(後藤)「皆さん、TV観ました?」(↓番組HPへのリンク)http://www.nhk.or.jp/professional/2016/1003/index.html

・「番組に登場されていた『加藤忠相さん』という方、『おはよう21』という雑誌で連載されていて、以前から知っていました。」

・「『おはよう21』ですか~?私の施設の休憩室にも置いてあります。」

・(後藤)「私も購読したい。」

・「うちは法人で買ってくれないから、自分で購読してます。法人に頼んでいるんですけどスルーされてて…(苦笑)」

・「私も頼んでみようかな、会社に。皆で勉強できますもんね。」

・(後藤)「そうですよ、安いもんですよ。ある意味、タダみたいなもの。1冊1,000円くらいでしょ?」

・「”タダ”、ですか~(笑)」

・(後藤)「みんなで勉強すれば、ね。」

・「TV見て、『あー、これが”ケア”なんだよな~』と思いました。ウチの施設でやってることは、”ケア”じゃないんだって。」

・「『うちの施設は忙しいから同じようになんてできない』と言い訳できない内容でしたよね。利用者へのアプローチの仕方というか、関わる時の姿勢とかにフォーカスしていて。
“明ちゃん”でしたっけ?娘さんがすごく長い手紙で父の性格、その背景とか…。「頑固で偏屈だけど、それこそが父のコミュニケーションスタイルだから、
付き合ってあげて下さい。」ああいう交流というか、情報交換が大切ですよね。」


・「そう。その背景とかが分っていないと、スタッフは『こちらが言うことに、いちいち突っかかってくる嫌な人』としか感じない。でもその背景とか生い立ちとかを知ってしまうと、途端に可愛く感じてしまう。
スタッフ全員でそれを共有すれば、皆同じ方向を見ることができる。」


・(後藤)「あの手紙も、介護リーダーが自分で娘さんにあてて書いたんですよね。」

・「あれは上手い。」

・「うまいね。」

・「特定のスタッフだけが上手く接することができて、『私の時は穏やかよ』とか言われてもピンとこないし、だんだん放ったらかしになってくる。でも、家族の言葉を聴くと、『あ~なるほど』、と納得できるから。」

・「TVもそうですし、先日参加させて頂いた講演会(※)もそうですが、スタッフ皆で実際に共有・共感できるとグッとレベルアップしますね。口では伝わらないですね。いくら言っても。」(※)平成28年9月14日に開催された講演会「平穏死のすすめ」(講師:石飛幸三医師)

・「どうして口では伝わらないのでしょうね?」


・(後藤)「やはり“百聞は一見にしかず”ということじゃないですか?」

・「介護の仕事の楽しさを、いくら伝えようとしても浸透しない。でも、『浸透しないから』と言って発信しないのではなく、発信していかないといけない、というのが分ってきた。自分がやらなくては、将来につながっていかない。」

・「今、20才くらいの介護職員さんに、ご利用者の良い変化の場面をできるだけ見てもらうようにしている。
自分で食べられないはずの利用者さんが、ムシャムシャ食べる瞬間とか…。
本当に一瞬しかないし、その瞬間がいつ訪れるか分からないんだけど。
でも、その瞬間をスタッフ間で共有できると、今度はそのスタッフが皆に話してくれる。写真も撮って。嬉しそうに。
一人でも多くのスタッフが、『ご利用者一人一人のタイミングに合わせて動く』ということの喜びや楽しさを分かってくれるといいなあ~、と思いながら仕事しています。」


・「そういう良い瞬間を、一人でも多くのスタッフと共有したいですよね。でもその『瞬間』が夜中だったりするから難しいんですが…(笑)」

 

【後藤の個人的な意見】
『TV番組は、本当にいい内容でしたね。
介護業界でメディアに取り上げられる方って、なんとなく偏狭な考えの持ち主だったり、変にテンション高い「感動」の押し売り系だったり、ベンチャー系のイケイケ経営者だったり…と、なんとなくしっくりこない方が多いのですが(苦笑)…、(すみません、全くの個人的感想なので、聞き流してください。)


でも、先の講演会の石飛医師といい、TVの加藤忠相氏といい、そういう方々とは全く違う、なんか「本物感」があっていいんですよね(後藤の主観です)。
本物かどうかを見極める私の基準は、「力がほどよく抜けていること」かな。心地いいんです。
そこへ行くと、この会の参加者たちは見事にほどよく力が抜けています。
それでいて、介護の喜びの瞬間を後輩たちと分かち合おうとされているのが分かります。
私は、介護界のリーダーは、こういう方々なのだと思います。
喜びを感じられる。そして、その喜びの瞬間を分かち合おうとする。これぞ「リーダー」でしょう。決して、シフトを組む人、申し送りする人が「リーダー」じゃないですからね、いっときますが…。
介護施設の経営者さんや運営者さんには、こういう真のリーダーを見抜き、彼女たちがより働きやすい環境を整えてあげてほしい。間違っても、押しつぶされることのないようにしてあげてほしい。介護業界の「宝」ですからね。お願いしますよ、ほんとに…。
そして、もっともっと、会に参加される方が増えて欲しいな~と心底思いました。』

 

************************

 

④【会議と、職場内の情報共有について

私、職場の会議に参加したいのですが、現場のスタッフ配置を考えるととても出席できない。「出席しろ」とも言われないので寂しいです。リハビリに関する会議には出たいのですが…。利用者さんのADLの変化を知りたいですから


<参加者の意見>

・「会議への参加、情報共有を、もう少し重要視してくれたら、人を増やすとかできるのにね。」

・(後藤)「誰がその会議の主催者なのですか?」

・「誰でしょう?(笑)事務長かな?」

・(後藤)「なんか不思議な感じですね。介護主任クラスが会議に出なくてもいいとは…。」

・「休日に出席したりしています。休日ならシフトに入っていないから。」

・(後藤)「多分、上層部も、職員に『会議に出ろ』と言うと、『だったら職員の人数を増やして下さいよ!』と言われるのがオチだから、黙ってるんでしょうね。情報共有だけなら、会議の必要はないと思いますが、誰が何を感じているのかも含めて把握するには、やはり会議的なものはある程度必要だと思いますが。」

 

・「会議(部署間の情報共有の必要性)が重要だと考えられていないんでしょうね。」

・「部署間がバラバラなので。介護が気づいて看護師さんに薬を頼んでも、その薬が出てくるのが1週間後だったり。『遅いよ!』って(苦笑)。」

・「『傷がありますよ』、と看護師に申し送っていても、実際に看護師がご利用者を見て、『どうして傷があるの?』って。『ずっと前から伝えてましたけど…』っていうのもありますね。」


【後藤の個人的意見】
『お互いに、「情報がなければ困るだろうから、きちんと共有しておかなくては」、という気持ちで組織が運営されていれば、おのずと必要なコミュニケーションは取れるはずです。集まって会議を開く必要があればするでしょうし、他の方法でもいい。いずれにしろ、「気持ち」が先だと思うんです。
でも、「会議を行う」ことが先にきてしまうと、何のために会議を行っているのかが分からなくなる。
常に「目的は何か、その目的は達せられているのか?」と考えていないと、このような本末転倒になりがちですね。』

 

************************

 

⑤【記録のシステム

いつ記録に残すか。終業後だと忘れてしまうし、業務の最中に、どこで記録するか、忘れてしまうことがないように。報告としての記録と、自分のやったことの証としての記録と。
小さな褥瘡とか、すぐ記録しないと忘れてしまい、数日後にふと「そう言えば…」って思い出しかけるんですが、それが、どのご利用者のことだったか思い出せずモヤモヤする。だからやっぱり記録はしておきたい。


<参加者の意見>

「今、うちの施設は、早番が午前、遅番が午後のこと、傷とかに関してはナースに報告して終わり。介護職が『○○さん、■■の部位に褥瘡発見。ナースの○○さんに報告済』って記録する。すると、今度はナースが介護職に指示した旨の記録をする。」

・「端末に入力してしまえば、みんなで共有できるんですよね?いいなあ」

・「そうです。」

・「いいなぁー、端末欲しい!手書きで、どこで記録するかが問題。
『(利用者さんの)何かがおかしい、いつもと違う』というのを記録したいんです。『何か変』、いつもと喋り方が違うぞ、とかですね。」


・「以前勤務していた職場では紙でした。ファイルに綴じられていて。ご利用者ごとに記録が書かれていた。
昨日の出来事を拾うにも時間がかかったが、現在の職場は入力すれば「個人別カルテ」と「その日の日報」の両方に表示されるので便利。」


・(後藤)「この時代、クラウド的な記録システムはもう『必需品』になってきていますね…。でも、施設によっては、同じことを3回書いている施設もあるそうですよ…。
『個人別の記録』と『時系列の記録』と、もう一つ何でしたっけ?『ヒヤリハットの記録』だったかな~?


・「(苦笑)その時間をどこで取るんだって話ですよね。」

・(後藤)「休憩中とか夜勤中とかじゃないですか?」

・「自分達のやっている『仕事』が記録に残らないというのは、『お手伝いさん』みたいな感じじゃないですか、それが悔しくて。皆一所懸命に働いているのに、何か悲しい。早く整備したいです。」

・「現場の最前線で気づき、発信もしているのに、記録に残らないというのは悲しいですね。」

・「システムを整備するのに実際お金はかかりますがメリットは必ずあります。
他の事業所からも記録を見られるし、やったことがきちんと記録に残るから、何かトラブルになった時に、自分を守ることにもなる。証拠になる。」


・(後藤)「訪問介護の場合、ヘルパーさんも記録するんですよね?」

・「ケア終了時の5分間くらいで書く。2枚カーボンになっていて、1枚目にサインもらって事務所にファイリングしてます。2枚目は、そのお宅に残す控え。その情報が事務所の所長からケアマネや家族に伝わる。
でも、ケアマネ次第のところもあって。入院したことを伝えてくれないケアマネもいる。
そうすると、訪問が空振りになったり…。ケアマネもピンキリです。訪問の現場も、端末での入力ができるようにして欲しい。」


・「PCは2台しかありません。ナース優先なので、介護職はこっそり使う。せめて介護専用のPCが欲しいです。ナースが入力した記録を拾って、絶飲食、入浴時期とかも考えてスケジュールし、看護師にお願いしたり。」

・「院内スケジュール管理ですね。しかも入退院が激しいだろうからパターンも決まっていないんですね…。」

・「病気のことは良く理解できるようになります。ナースからの情報は把握しているが、見落としちゃうとインシデントと言われる。」

・「喋って情報交換するのが大事ですよね。私のような訪問介護の場合は、ヘルパー同士で。記録は、事務所に寄らずに持ち帰ってしまうヘルパーもいるので。」

・「電話一本してくれればいいのにね。」

・「そうなんです。情報が来なくて、訪問したら既に亡くなっていたりということもあります。」


【後藤の個人的意見】
『会の中でも話したのですが、私の勝手な意見ですが、介護職員がインカム付けて仕事をし、仕事しながら状態を喋りまくればいいと思うんです。
そして、記録担当者がその肉声を聞いて文字に起こす。それこそ、その記録担当を介護主任クラスがやればいい。で、記録をサーバーに保存していく。
そうすれば、全部リアルタイムに把握できるし、即座に指示も飛ばせるし、さらに、スタッフ間で情報共有もリアルタイムにできます。
そんなシステム、どうでしょうか?


・介護スタッフは、書く行為から解放される。
・職場内で顔を合わしていなくても、お互いの行動や状況が分かりあえる。
・リーダークラスは、すべて把握できるからストレス減る。指示もすぐ出せる。
・必要なのは、インカムとかのシステムのみ。最初は紙に記録でもいいと思う。順次デジタル化していけばいい。


書いたり、文章にするのって、結構難しいんですよね。結構苦手な人もいるし、文にまとめるのも訓練が要る。
でも、「しゃべる」のは、比較的簡単ですよね。
特に外国の方とかそうじゃないですか。
口頭でのコミュニケーションならほぼ問題なくこなせても、いざ書こうとすると、全然書けないってことがありますよね。
日本語を母国語にしている人でも、同じだと思うんです。
だから、そういう役割を分担した記録の仕組みがベターだと私は思うんですが…。
そんなシステム実際にやっている施設、ありませんか?もしあれば教えてください。


要は、全員が記録を「書かなければならない」システム、私はどうかと思います。
スタッフに苦手なことを強いると、ストレスはたまる、ミスは増える、その対応で時間が余計にかかりさらにストレスが増え…ということで、誰も得しない、というのが私の考えです。誰も得しないことは、やっちゃだめです。私は絶対に嫌です。でも、一般的には、結構やってますよね。
みんなが楽に、ストレスを減らせて、すぐに試すことができて、コストもあまりかからない。
そういうやり方が、私は好きです。皆さんも、自由な発想でみんなが楽できる仕組みを考えてみてください。またいいアイディアがあったら、教えてくださいね!』

 

***********************

 

今回は、ほとんどの話題を盛り込めたと思います!
いつも通り盛りだくさんでした。
本当に楽しく、有意義な話ができました。ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!!

 

***********************

 

■今回の参加者から寄せられた声です。

・「カイゴに関する情報を共有したかったので参加しました。」

・「皆さん、働く環境は違うけれど、介護の仕事に誇りを持っている人の話が聞けてよかったです。自分の取り組んでいることも聞いてもらえて、共感してもらえて嬉しかったです。「おはよう21」のファンが見つかってよかった!」

・「色々なストレスや悩みを抱えていて、職場の仲間にも相談していますが、ここで、他の施設の方たちと話すと、ストレス発散にもなります。ありがとうございます。」

・「皆さん、それぞれに悩みを抱えていて、大変なお仕事をされているんだ。「私も、またがんばろう!」という元気が湧いてきます。」

・「仕事のこともですが、家庭のことで困っていたので、それをグチって発散(!?)できることが嬉しいです。」

・「色々ヒントになることは、会話や情報からもらえました。病気のこととか…。」

 

・「毎月楽しい話が聞けるので…?参加しました。情報の共有は、大切なこと。端末(タブレット・パソコン)欲しい!!」

・「記録をどうしていくか?多少なりともヒントは得られたと思うが、もう少し詰めて考えてみます。手書きの記録で。」

・「情報収集のため参加しました。参加者の方の悩みが聞けて色々心に残りました。」

・「皆さんと話をしていて、自分の今の職場の良いところが感じられました。また機会があれば、忘年会や新年会もしたいですね!」


 

■編集後記
井戸端カイゴも40回目。
毎月毎月、地道に会を重ねてきました。
ほんとに、こんなゆる~い会が、40回も続いてきたことに改めて驚きを禁じ得ません。
でも、会の中でもあったように、「ゆるさ加減」「力の抜け方」がちょうどいいのかもしれませんね。
これまでにご参加頂きました介護職の方の思い、そして、この報告ブログを「いつも楽しみにしています」と言ってくれる読者さん、
そういう方々に突き動かされて、ここまで続けることができました。この場を借りて、お礼申し上げます。
本当に、ありがとうございます!(泣)。


今後も、皆さんの期待や思いに突き動かされながら、50回、100回…と続けていければと思っています。
ぜひ今後とも、「井戸端カイゴ」を、それから「こころLink」を、よろしくお願いいたします。
時々コメントや感想などを、メールでも結構ですからお寄せいただけると嬉しいです。


それでは!また次回をお楽しみに…。

<後藤>

 

****************************

★お問合せや参加申し込みは下記まで。

goto●aqua-brain.co.jp (●を@に置き換えて送信してください)

****************************

 

■次回の開催概要 ~11月は終了しました~

 

【日時】平成28年11月18日(金) 13:15~16:30(13:00開場)


【場所】<東別院>名古屋市女性会館 ~イーブルなごや~(第1集会室)

<地下鉄> 名城線「東別院」下車1番出口から東へ徒歩3分
<駐車場>49台(30分以上1回300円)

 

【参加費】500円

【定員】15名

【主催】TSC事務局(こころLink内) 後藤 剛

 


★こころLink公式サイト(トップページ)
http://www.kokorolink2.jp/

 

※介護職員さんからの転職相談、受付中。