井戸端カイゴ2016、第33回目の終了報告!【2016年3月開催】 | 井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~

名古屋やその近郊で介護職としてがんばっている方たちが集まり、少人数で、「介護についてホンネで、真面目に、でも肩の力を抜いて語り合う」会です。

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皆さん、こんにちは~。お元気でしょうか。

お仕事は、いかがでしょうか。


さて、去る3月25日(金)の午後、


井戸端カイゴ ~介護職のための情報交換と交流会~


の、第33回目を開催しましたので、その報告です!



今回も東別院にある「イーブルなごや(名古屋市女性会館)」でした。


今回は、人数は後藤含めて3名でした。久しぶりに最少催行人数!ギリギリでしたね~。

初参加者1名。


遅くなってしまいましたが、今月も頑張って、一所懸命書きます!

よければ読んでくださいね。



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さて、まずはいつもの通り参加者の紹介から!

※男性は○○「氏」、女性は□□「さん」と表記しています。


・A氏:社会福祉法人勤務。早2年になります。介護の仕事はトータル約3年。介護福祉士は3月28日に合格発表があります。「昨年は実技で「カキーン」とやられましたから・・・。」とおっしゃっていましたが、さてさて、今年はどうでしょうか?

A氏の在籍する法人は、講習費用、受験費用、テキスト代まで、かなりの部分まで法人が負担してくれるようです。

今回も、A氏のおかげで会が成り立った、と言ってもいいでしょう。人数的にも、ギリギリだったわけですし、初参加のNさんの話をがっちり受け止め、共感するところは共感しながら会を進めてくれました。いつもながら感謝です。


・Nさん:今回初参加です。介護経験は比較的浅いです。某社会福祉法人勤務。去年8月から正職員です。


過去は、住宅型有料老人ホームに3か月弱。会社が不正請求を行っていることが発覚し、退職されたそうです。


その後は営利法人運営のグループホーム(GH)へ。しかし親御さんの具合が悪くなり、在宅で見ることを決意され退職。
昨年5月にお亡くなりになるまでしっかり看取られたようです。

それで昨年6月から現法人だそうです。




以上の2人に、後藤を交えた3人でスタートしました。



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■今回出た主な話題は、こんな感じでした↓


①【もう退職しようと・・・】


『実は4月のシフト見て、「もう辞めよう」でも、3か月前に言わなくてはいけないし、今申し出ると夏の賞与に響くし、報復シフト(!)もあるし・・・。風当りのことを考えると言い出せません。』



<参加者の意見>



・「辞めるのに、3か月も拘束されることはないですよ。辞めるって決意したら、辞めるだけです。法人は、それを引き留めることはできませんよ。」


・後藤「その通りです。」



【後藤の個人的な意見】


『「辞めたくても辞められない」なんて介護士さんが多いのかもしれません。でも、辞めるのは、完全に働く側の自由ですから。そこはまず誤解のないようにしてください。

もちろん、”自由”と言っても、「今日辞めます」なんていうのはさすがに常識はずれですが、きちんと決まったシフト(勤務)を全うしてさえいれば問題ないと私は思います。


”報復シフト”とか、”風当りがきつくなる”とか、常識的な法人ではありえないことです。』

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②【ヒヤリハットの記録について】


『ヒヤリハットってありますよね。私の施設では、利用者の腕を少し握ったりしてできた内出血を見つけたりするとヒヤリハットになる。でも、その改善策が「気を付けましょう」で終わってしまう。それでは意味がないんじゃないか?と疑問です。』



<参加者の意見>


・「私の法人にも『事故防止委員会』がある。月2回、全事業所の委員が集まり、誤薬や転倒などの事象について、なぜ起きたのかを検証して今後の改善策や再発防止策を話し合って決める場です。
再発防止策を具体的に決め、その防止策を実施する。そしてその1週間後に『防止策を実施してどうだったか?』を改めて再評価するサイクルです。」


・「でも、全部の事故に対してそれをするのは無理です。だから、重大な事故、重大な事故につながる事象、そして頻回に起こる事故、を取り上げ防止策を決めるようにしている。
そして決まったことを各委員がそれぞれの職場に伝達する、ということになっています。」



【後藤の個人的な意見】


『介護施設・法人には2種類あります。いわゆるPDCA、「マネジメントサイクル」が回せている法人とできていない法人。

このブログの読者だけにこっそり教えると、実は私が各介護施設や法人の本質を見極める、重要な基準になっています。


どういうことかと言うと、「問題や課題」はどの施設にもあるのです。問題や課題の全くない組織などこの世にはありません。

・問題を問題ととらえて、改善の具体策を組織全体で話し合い、決めることができるかどうか。

・そして、その決めた改善策を確実に実施したかどうか、実施してみた結果どうだったか?を評価する。そして必要であればまた話し合いさらに改善する・・・。


そういう、一連の流れが、「普通に」「当たり前に」できる組織は良い組織だと判断できます。

なぜかと言うと、そのような組織は、時間の経過に伴い確実に改善していくからです。


でも逆に、問題を「ないもの」とする、隠蔽する、臭い物にふたをする、ウソの記録をする・・・。

そのような組織ではどのようなことが起こるか?


そういう施設や法人では、最初は小さかった問題でも、少しづつ大きくなっていきます。
そして、それが表面化するときには、もう手の施しようのない状態になって噴出するのです。


そうなると、もう後の祭りです。

皆さん、

一つ一つの問題に対するトップの姿勢が極めて重要だ、ということなのです。

施設や法人を選ぶときには、表面的なことに惑わされないように、よくよく本質を見極める必要がある、と私はいつも口を酸っぱくして言っているのはこのことなのです。

必要があればご相談に応じますのでぜひ相談ください。』



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③【「記録」って、誰のための、何のためのもの?】


『私の施設では、全利用者のことを細かく記録につけている。何時に起きて、何を食べて、TV見て、とか。正直、私はムダだと思うのですが・・・』



<参加者の意見>


・「特変があるときだけ書く、というふうに変えられないんですか?」


・「リーダーはもう少し簡単にしたいという思いがあるようなのですが、その上の責任者の方や管理者が・・・」


・「話を聞いていると、外部(監査)のための記録という色彩が濃いようですね。私の法人では、内部の申し送りの色が濃いです。要は、『利用者さんのために職員間でしっかり認識を共有しておこう』ということ。だから、元気な人の記録はあまり書きません。」


・(後藤)「同じ『記録』でも、法人や施設によって全然ニュアンスが違うものなんですね。」


・「その記録は3種類あります。元になる『介護サービス提供記録』と、そこから転記する『毎日の記録』と『申し送りノート』。書くことが多くて本当に大変なんです。」


・「ケアプランの内容に即して書けば良い、と言われているが、誰かが『TVを見て過ごしていました』なんて書くと、みんな書くようになり、書かなくていけないようになる。
当たり前のことを書く必要はないと思うのですが・・・。」


・「それは大変だと思います。私の属する法人では、『申し送りでは、普段通りのことを書かないこと』と『結論から先に書くこと』を決めました。いろいろと書いちゃうと、肝心なことが埋もれてしまうからです。

あとは、各事業所で申し送りの技術を高めるためのトレーニングをしています。いかに効率良く、かつ確実に情報を共有できるかです。」


・(後藤)「Nさんのところでは、会議等でこの『記録のムダ』について話し合ったりしないのですか?」


・「リーダーには伝えたことがありまして、リーダーは『会議の時に話してみます』と言ってくれました。
実際に会議で取り上げてくれて、『記録についてはケアプランについて書けば良い』と決まったのですが、結局は何も変わっていません。」



【後藤の個人的意見】


『誰かが問題視したことを、組織全体で真摯に取り上げ、みんなで話し合って対策を決める、というところがポイントだと思います。みんなで決めたことだからみんなで守りますから。
私の会社でも、もちろんやっています。


仕事である以上、記録は必要だと思います。それは当然です。

そして、その記録にはさまざまな意味・目的がある。


例えば、何かトラブルが起きた場合に、自分たちの身を守るための記録も必要でしょう。自動車事故で言う「ドライブレコーダー」のような役割を果たすもの。いわゆる「証拠」ですね。これは絶対必要ですよ。

「やるべきことは全部やっていますよ、ほら。」って出せるもの。


さらに、いわゆる「申し送り」、つまり「職員間の情報共有」のための記録も必要ですね。情報共有のためには、何らかの手段が必要で、それが「記録」という手段なんですね。

あとはケアプランに対する結果という意味での記録も必要でしょうね。

記録には確かにいろんな目的がある。それらを整理統合して、できる限り簡単に行うことのできる手段を工夫していく必要はあるでしょうね。』



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④【いろんな施設長がいますね!(驚)】


『私の属する法人では、法人全体の会の中で施設長のステージがあります。アイドルの曲をメドレーで歌いまくるのです。衣装も変えながら。』



<参加者の意見>


・(後藤)「施設長のオンステージなんですね(笑)」


・「面白そうですね~」


・「え~、気が重いんですけど・・・。」


・「1年間、みっちり練習してくるんでしょうね。」


・「噂ではその施設長の機嫌を損ねると、即減給されるらしいんです・・・。」


・(後藤)「『あの曲のとき、拍手していなかったなアイツ・・・、よし、減給してやれ』とか?まさか~(笑)」


・「もう行きたくないです~。」


・「話のネタにぜひ行ってきてください。そんな経験めったにできないですから(笑)。」


・「ステージに上がって、『施設長、素晴らしい歌をありがとうございます!』ってやってみてください。」


・(後藤)「ぜひやってください!そうすれば、賞与は保証されるでしょうから(笑)。」



【後藤の個人的意見】


『いやあ、本当にいろんな施設・法人があるもんですね~。私個人的には閉口しますが、エンターテインメントとしてみたら、それはそれでスゴイことですよね。施設長が歌いまくる、というのは。なかなかできることではないですから。


え?ふざけている?私が?そんなことありませんよ。


もちろん、私が職員なら、その法人を即刻辞めていると思いますが・・・(^_^;)。


でも、そういう組織を好む人もいらっしゃるでしょうからね。

好まないとしても、メリット・デメリットを慎重に計り残留を続けている職員も多いはずです。』



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これらの話題以外にも、夜勤明けの翌日が休みにならないのは労働基準法違反ではないか?とか、パートさんが書く記録が誤字だらけの話、リーダーたちのあり方のついてとか、盛りだくさんでした。



今回も、本当に楽しく、かつ有意義でした。参加して頂いた皆さま、本当にありがとうございました。


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■今回の参加者から寄せられた声です。



・他の施設の内容を、現場で働いておられる方々から聞いてみたいと思ったのが一番の理由で初めて参加しました。


・個人的に、日頃の不満をぶちまけるようなことになってしまいましたが、他の施設との違いがよくわかり、とても参考になりました。


・何度も、現在の職場を続けるか辞めるか行きつ戻りつという状態で、ずっと悩んでおりました。


・情報交換のため、参加しました。他の施設の実態が切実に聞けました。




■編集後記


今回参加のNさんの繰り出す暴露話に、もうびっくりでした。スゴイ話のオンパレードで・・・。


でもNさんは、今の法人をなかなか辞められないのです。なぜか。


給与ベースが高いからです。


聞くと、今受け取っている月額給与が約28万円とおっしゃっていました(総支給)。月額×12か月分で340万円程度あるのです。もちろん休日出勤とか残業も入れての話ですが・・。
これに賞与を加えたら・・・結構すごい金額になりますよね。


介護職としての経験は、まだトータルでも2年弱。それでこの収入ですから。


みなさん、うらやましいですか?


でも、この収入で生活を成り立たせていたら、そりゃ、辞められないですよ。職場変えたら、ほぼ1確実に給料下がってしまいますからね。



このようなケースが結構多いのです。なまじ給与が高いために、生活ベースを維持するために辞めたくても辞められなくなっているケースが。


でも、なぜ給与が高いか。人件費率はどの施設もほぼ同じはずです。では何が違うか。人員配置が違うのです。多くの場合、ご利用者の数に比して職員の人数が少ないのです。

同じ人件費額でも、10人で分けるより8人で分ける方が、一人当たりの額は多くなります。

ですから、給与は高いけれども、休みは少なく、作業の負担も相対的に増えますね。キツイはずです。


私からのアドバイスは、給与が高い施設・法人に入職したからと言って生活レベルを上げ過ぎないこと。ローンをギリギリまで組んで自宅を購入してしまったりしたら、それこそ「アウト」ですよ・・・


介護業界は、相場的には、月21万~24万です。通勤手当除いた総支給額です。もちろん夜勤も含めてです。


これは、手取りにすると17万から20万円程度です。



ちなみに賞与は、年2か月から4か月。これが相場(あくまで「相場」ですよ。何も決められたものはありませんから)。
2か月分なら年35万程度。3か月なら50万程度。4か月なら70万程度でしょうね。これは総支給額です。手取りに直すときは、その約80%と考えてください。



私が言いたいのは、この範囲で生活しておかないと、辞めようと思ったときに辞められないですよ、ということです。


要するに、28万ある、30万ある、と言って、あるだけ使う生活していたら、月6万とか7万とか減ったときに生活できない。


で、結局また給与額につられて新たな職場を決めることになります。



自分で作った「蟻地獄」にはまって抜け出せなくなる可能性が高いのです(言葉は悪いですが、ご勘弁ください)。


ですから皆さん、ぜひお気をつけください。



<後藤>



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★お問合せや参加申し込みは下記まで。

goto●aqua-brain.co.jp (●を@に置き換えて送信してください)

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■次回の開催概要



【日時】平成28年4月15日(金) 13:15~16:30(13:00開場)


【場所】<上前津>名古屋市 中生涯学習センター(第3集会室)


<地下鉄>名城線「上前津」下車、6番出口より南へ約250m
<駐車場>20台(30分以上1回300円)


【参加費】500円


【定員】15名


【主催】TSC事務局(こころLink内) 後藤 剛



★こころLink公式サイト

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