◆2018年の路線価は?
私たち不動産投資家にとって、
とても重要な数値の1つである「路線価」。
最新の路線価が、
7月2日に国税庁から発表されました。
2018年の路線価はどうだったのでしょうか?
~ 記事一部抜粋 ~
国税庁は2日、相続税や贈与税の算定基準となる2018年分の路線価(1月1日現在)を発表した。全国約32万4千地点の標準宅地は17年比で0.7%のプラスとなり、3年連続で上昇した。33年連続で日本一となった東京都中央区銀座5の「鳩居堂」前は1平方メートルあたり4432万円で、17年に続き過去最高を更新した。
都道府県別の路線価は東京、大阪、愛知など18都道府県で上昇。17年は13都道府県だった。不動産売買が活発化し、都市部を中心に上昇傾向が広がっている。
首都圏では東京都(上昇率4.0%)、千葉県(0.7%)、神奈川県(0.6%)、埼玉県(0.7%)がいずれも5年連続で上昇。愛知県(1.5%)は6年連続、大阪府(1.4%)も5年連続で前年を上回った。
~ ここまで ~
◆上昇率が拡大している!
公表された路線価を読んでいくと、
全国平均(標準宅地の対前年変動率)では前年比0.7%アップ。
3年連続で上昇。
しかも上昇率は前年の0.4%と比べて、
0.3ポイント拡大しているようです。
33年連続で日本一となった、
東京都中央区銀座5の「鳩居堂」前は、
たった1平方メートルが4432万円。
バブルの時期すらも上回り、
17年に続き過去最高を更新しています。
~ 記事抜粋 ~
路線価3年連続上昇、東京・銀座は過去最高額を記録
相続税などの基準になる土地の価格「路線価」が発表されました。全国平均は3年連続で上昇し、東京・銀座では過去最高額を記録しました。
国税庁が発表した今年1月時点での路線価によりますと、全国の平均は去年と比べて0.7%増え、3年連続の上昇となりました。全国で最も高い価格を記録したのは、33年連続で東京・銀座の鳩居堂前で、1平方メートルあたりの値段は4432万円と過去最高を記録しました。

(TBS News 2018/7/2記事より)
~ ここまで ~
◆勝負を分けたのは?
路線価が全国的に上昇している一方で、
下落している地域もあるようです。
勝負の分かれ目はどこに会ったのでしょうか?
もう少し細かく路線価を見ていくと、
都道府県別に見ていくと、
最も価格を伸ばしたのは沖縄県となっています。
過去最高の県全体で5.0%もの上昇を記録しています。
また、個別地点におてい上昇率全国トップは、
北海道ニセコ地区の「道道ニセコ高原比羅夫線通り」。
前年比で88%もの上昇となっています。
一方で、秋田県は2.3%マイナス、
愛媛県は1.6%マイナスとなっています。
地方では下落が止まらない地域も目立ちす。
勝負を大きく分けているポイントとして、
路線価を大きく上昇しているエリアの特徴は、
訪日客の増加があるようです。
沖縄県はホテルやリゾート開発が活発化。
5月に私も沖縄に行きましたが、
どんどん新しい建物が建っていました。
北海道もスキーリゾートとして世界的に人気が高まり、
外国人などが高額なコンドミニアムを買うケースが
目立つそうです。
一方で、観光資源の乏しい地域は、
下落を続けているようです。
最新の路線価はこちらで見れます。

◆今後の路線価はどうなる?
私の予想としては、
来年以降、路線価は全体的に下がっていくと思います。
人気の一部のエリアは上がるでしょうが、
日本は人口減少していて、急激に高齢化していますので、
基本的には下降路線です。
日銀の異次元緩和がスタートしたのが、
今から5年ほど前の2013年。
詳しくは以前にも記事を書きましたが、
振り返ってみると、その頃から、
銀行が不動産投資の融資に積極的になりました。
不動産投資への融資が、
4年で約2兆円も増えています。
全体で2兆円の貸出増加のうちの2兆円ですから、
ほぼ不動産投資向けの融資が増えているということです。
恐ろしいほどの増加割合です。
それに比例するように、
不道産価格は上昇しています。
過去記事「かぼちゃの馬車破綻で、これから予想されること(3)」
ところが、2018年1月、
かぼちゃの馬車問題が勃発し、
スルガ銀行を筆頭に一気に融資がしぼみました。
あれだけ活況だったサンタメ業者による、
収益物件の売買も激減しています。
軒並み業者も潰れだしてきています。
そのため、来年以降、
路線価は全体的に下がっていくと予想されるのです。
そして不動産価格も下落していくことが予想されるのです。

◆儲からない物件ほど早めに売却した方がいい!
今後、路線価が下がっていくとすれば、
積算評価に影響してくるわけです。
すでにご存知の方も多いと思いますが、
銀行によっても評価の方法は違いますが、
一般的に積算評価で銀行が評価します。
積算評価の中でも土地評価は、
「土地価格 = 路線価 ✕ 土地面積」で算出しますので、
路線価が下がれば土地評価が下がるわけです。
しかも掛け算ですので、
影響度は少なくないのです。
たとえば、路線価1㎡10万円だったところが、
1㎡9.5万円に「5000円だけ」下がったとします。
土地の面積が100㎡だとすると、
・10万円 ✕ 100㎡ = 1000万円
・9.5万円 ✕ 100㎡ = 950万円
5000円下落しただけで、
50万円も土地の評価が下がってしまうのです。
特に都心部はこの値動きが顕著ですので、
下落幅が大きくなると目も当てられません。
ただでさえ金融機関の審査が厳しくなっているのに、
評価額も下がってしまったら、
さらに売却することが難しくなります。
ですので、儲からない物件ほど、
早めに売却した方がいいと考えている次第です。
ライフデザイン実践会では、
売却に強い不動産会社の紹介もしています。
売却を任せるかどうかは、
物件評価レポートが出てから決めることができます。
ですので、当然「安過ぎる」と感じれば、
契約する必要がありませんし、
よくありがちな最初無茶な高い値段を設定して、
ジリジリと価格を下げることもありません。
(もちろん売れなければ下がりますが)
信頼できる業者です。
大きい会社ではありませんので、
じっくり評価レポートを作成することもあり、
あまり多くの方の相談には乗れないようです。
ですので、相談できる人数は限られますが、
売却相談に興味のある方はご相談ください。
※基本的にご紹介は、
ライフデザイン実践会への入会が、
条件とさせていただきます。
物件売買が目的かのような、
余計な誤解を招きたくないからです。