◆最悪は経営破綻する危険も!?
前回の記事では、スルガ銀行が6月6日、
上場企業としては異例となる、
決算発表後の修正発表について記事を書きました。
融資の焦げ付きを懸念する貸倒引当金を積み増し、
純利益が前年に比べて「426億円 → 69億円」も減少。
「【異例】これはまずいのでは!?スルガ銀行が大幅に貸倒引当金を積み増し(1)」
しかも、その内容を細かくみっていくと、
「ちょっとまずいのでは・・・!?」
と思える内容だったのです。
スルガ銀行の収益構造が完全に崩れ、
危なげないと思っていた基盤すらも壊れ、
最悪は破綻する危険すらあると思うほどです。
なぜかというと・・・
◆貸倒引当金の中身をみると・・・
貸倒引当金の中身をもう少し細かく見ていくと、
「一般貸倒引当金」と「個別貸倒引当金」とに分かれます。
「一般貸倒引当金」は、破綻懸念先として、
保険のような意味合いも含めて、
貸し倒れに備えておくための引当金です。
この「一般貸倒引当金」が、
一気に200億円以上も増えています。
しかも、シェアハウス以外の引当金を、
修正前「5億円」 → 修正後「160億円」
にも増やしているのです。
ものすごい増加です・・・(汗)
シェアハウス投資以外にも、
報道の通り、中古1棟マンションにも飛び火し、
一気に影響が出てきたことが伺えます。
一方で、「個別貸倒引当金」は、
破綻または実質的に破綻している先に対して、
債務者ごとに計上される引当金です。
つまりすでに焦げ付いている融資先です。
その個別貸倒引当金が「120億円」もあるのです。
そのうち、すでにシェアハウス投資先だけで、
約115億円が焦げ付いていることになります。

(2018年6月6日スルガ銀行「短信の訂正について」より)
◆私が「まずい」と思った理由
あれだけの収益構造を誇ったスルガ銀行が、
「これはまずいのでは・・・!?」と思った理由は、
現在の状況と危険性をスルガ銀行の上の人たちが、
まるで理解&把握していないことです。
5月に一度出した決算を、
1ヶ月後に慌てて修正したことからも分かります。
しかもその額の増え方が異常です。
そもそも上場企業が、
確定した決算として公表した内容を、
下方修正すること自体が異例中の異例です。
もし最初から把握しているのでしたら、
最初から組み込んでいるはずなのです。
修正などする必要はないはずなのです。
しかも、シェアハウス投資への融資焦げ付きだけでなく、
それ以外の融資の全体像と危険性を、
まだ把握しきれていないのではないかと思われるのです。
シェアハウス投資以外への引当金を増やしていますが、
「そんなもんでは済まないのでは!?」というのが、
現場にいる私たち不動産投資家の感想ではないでしょうか。
楽待コラムの動画に登場する女性のように、
型にはめられているサラリーマン投資家の数は、
シェアハウス投資「1258名」の何倍もいます。
5月18日「【驚愕】スルガ銀行が公開したシェアハウス投資への融資の実情」
全員が全員、破綻する可能性があるわけではないですが、
最近になればなるほど、
スルガ銀行で融資を受けた人は危うくなります。
こうした実態を、スルガ銀行の上の人たちが、
いまだに把握していないようでしたら、
本当にまずいなと思います。
◆スルガ銀行の株主総会はどうなる?
スルガ銀行の株主総会は、
6月25日(月)に行われると報じられました。
~ 記事抜粋 ~
スルガ銀 株主総会28日に
株価の急落で株主総会は荒れそうです。シェアハウスを巡るずさんな融資問題で揺れるスルガ銀行は、定時株主総会を今月28日に開くと発表しました。投資用アパートなど不動産向け融資全般に問題が拡大し、今年1月上旬に2,500円を超えていたスルガ銀行の株価は、直近では1,100円を切っています。株主総会は米山明広社長など経営陣への批判が株主から相次ぎ、紛糾することが予想されます。

(モーニングサテライトより)
~ ここまで ~
金融庁の立ち入り検査の結果や、
第3者委員会の調査結果などの公表はあるのでしょうか!?
いずれにしもて株価は、
今年1月17日を境に急降下し続けています。
1000円を切って、3桁になる可能性もあります。
株主総会では、先日の決算発表後の記者会見よりも、
鋭い指摘があることでしょう。
大荒れの株主総会となりそうです。。。