「教育」と「人材育成」とは、しばしば混同されて使われることも多い用語であるが、本来、その理念は異なるものであると考える。「教育」とは、教育基本法第一条に示されているとおり、「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して」行われるものである。
すなわち、どのような世情の中においても、良識と健康を兼ね備えた人物となることを目指して行われる営みであり、直接的に、特定分野の振興や経済活動への寄与といった事柄を目指して行われるものではない。
一方、「人材育成」とは、まさに、特定分野の振興や経済活動への寄与を期して行われるものである。具体的にはたとえば、情報通信技術の開発研究を行う研究者・技術者の育成、知的財産の管理・運用を行う専門家の育成などがこれにあたる。「人材育成」は、時代によって必要とされる人材が変化することに大きく影響を受けるものであり、恣意的な性格を有することが、「教育」とは大きく異なる。
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