アリエッティはアリエナイッティ 最後 | 南国の知財兼法務屋

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前回の続き。

 

というわけで観終わりました。

 

何か、特に何事も無くあっさり終わった感じ。

え、この映画何が言いたかったの?って感じだったな・・・

 

ラスト、アリエッティは僕の心臓の一部だーっていうSHO。え、おたくらそこまで仲深めるようなことしましたっけ?と、キャラの感覚に観者の感覚がついていかない。

 

前回で触れたSHOが何故かアリエッティ家の在処を知ってたのもそうだけど、何か全体的にキャラの認識と観者の認識が合うように、という配慮が全く無い気がした。

推理モノに例えるなら、本文中に全く出てこない手がかりでいつの間にか探偵が解決しちゃってる感じ。

 

おそらく制作側の頭には「見せ場」だけがあって、そこに至るまでのプロット構築はすっかり抜け落ちちゃってるんじゃなかろうか?と思えた。

中二病がノートにちょっと書く創作とかでよくあるよね。クライマックスシーンだけ書いて、何がどうしてそうなったのかはさっぱりわからない(というか作者自身も考えてない)のが。何かそれと同じものがあるんじゃないかと思ったわ。

 

あとやっぱ他の動物への対応が、小人としてはあり得ないわ。

一応アリエッティ父はタヌキ?には見つからないようにしてるが、野営地でアリエッティが一人で外出するのも「遠くまで行くなよー」って人間感覚。いやおたくらタヌキでもカラスでもネズミでも、見つかったら即死やぞ?爬虫類や、虫ですら危険だろう。クモの巣にからまっても脱出できないんじゃないの?

あとエンディングでアリエッティがヤカンから魚を見て微笑んでるが、ツルっと滑って水に落ちたらやっぱ即死ですぞ?

やっぱ、あの緊張感の無さはどう考えてもあり得ない。ほんとに小人がいたらどんな感じだろうかと考えたりとか、小人という設定をまともに突き詰めたとは、とても思えない。

 

次にSHOの「人間が57億もいるから、小人は滅びゆく運命」という説は、やっぱ妄想による独自の見解でしょうねえ。

ジブリは、とかく人間のせいでタヌキが住処を追われただの人間は醜いだのと、人間のせいで他のありとあらゆる生物に迷惑がかかっているという見解のようだが、それは科学的事実に反する。

 

たとえばツバメが、カラス等から身を守るために人家に好んで営巣する、そして人家が多い地帯ほど生息数が増えるのはよく知られた話だ。

アリエッティ達小人にしたって、人間は危険だの何だの言ってるけど、外で暮らすのに比べたら人家の床下の方が圧倒的に快適だからそこに暮らしてるとしか思えなかったのだが。だったら人間が増えるほど小人も増えるという推論の方がむしろ合理的だろう。

 

大体さあ、

①生物はそれぞれのやり方で環境に適応する。

これは誰も異論無いよな。

②上記の「環境」には、地形や気候といった無生物的要素は勿論、他の生物も含まれる。

これも異論無いだろ?アオムシコバチは、青虫に寄生することで生きていってるんだから、青虫が絶滅したら一緒に絶滅するでしょ?自然界で寄生や共生は普通だし、明らかに生物は他の生物の生態も織り込み済みで適応している。

 

ここまでを理解しておきながら、じゃあなぜ人間が迷惑だのなんだのいう手合いは、

③上記の「他の生物」には、人間も含まれる。

というところに思いが至らないのか?ツバメは明らかに人間を利用してるし、他の生物も同様に人間を利用しようとしてても、何の不思議も無い。

 

今話題のヒアリが、人間の物流を利用して生息地を広げたって言われても何も驚かんぞ(少なくとも結果的にはその通りだし)。

 

人間だけが他の生物にとっての「環境」に含まれない、特別な存在だと思う方がよっぽどおこがましいんじゃないのかね。

 

 

最後に、全編通して一番理解できなかったのが、小人の文明レベルだな。

 

たとえばSHOが押し売りしたドールハウスの台所と、もともとアリエッティ母が用意してた台所を比べると、後者は意匠性こそ劣るのかもしれないが、設備、鍋やシルバー、食器類等の機能性、精巧さ、耐久性等の技術的価値は全く遜色無いように見えたぞ。

 

ドールハウスを除いて人間が小人サイズの機能的な食器類を作るわけはないのだから、これを人間から「借り」てくることはできず、小人が自分で製造したと思うほかない。

 

更に、アリエッティ母はかなり写実的(と思われる)海の絵等の絵を、少なくとも数枚持っていたようだった。これも人間から「借り」れるものだとは思えず、紙と、何種類もの色材を小人が製造していなければならない。

 

アリエッティ一家の靴も小人が作ったはずだし、アリエッティ父が持っていたライトも、単に豆電球と電池を「借り」たものには見えなかった。完全に人間のアウトドア用ライトのミニチュア版の様相で、だからこそ人間から「借り」ることはあり得ない代物だ。(人間は通常、機能的なミニチュアを作ることはないからね)

 

ということから考えると、小人の文明レベルは人間に匹敵するようにも思える。

 

しかし、だとしたらなぜ砂糖やティッシュごときを「借り」なきゃいけなかったのか、がどうしても疑問になる。

そりゃ「借り」たら原価が0で済むとかそういうことはあるとしても、一回でも見つかったら住居を移動しなきゃいけないリスクを考えると、割に合わないだろう。

 

またそれだけの文明レベルがあるのなら、なぜ家族ごとに散り散りに暮らしているのかが理解できない。どう考えても産業が興り、コロニーが発生する方が自然だろう。

 

というか逆にそうでないのに文明レベルがそこまで上がることはないのでは・・・アリエッティ父と母だけで家具を、服飾品を、色材を全て製造したのか?人間の工業製品と同じレベルで?と考えるとあり得ない。

 

それに、スピラーが原始人みたいな恰好してるのは何故だ。まさか本当にアリエッティ家だけが高い文明レベルだというのか?色々あり得なさすぎる。

 

 

てなことを考えると、もうストーリーどころじゃないわ。

まあ心配しなくても気にするほどのストーリーは何も無かったようだが。

いくつ突っ込みどころを見つけられるかな?っていう脳トレ映画なのか?

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