オタまにPhilosophy -7ページ目

白い幻想、WGの記憶

KsZZG

1986年のこと、初めて違う学科の友人ができた。

彼は絵画を学んでいて、自分なんかの何倍もイラストの上手い人だった。

ひとつかふたつ年上でアニメとは全く縁がなさそうな人だったのだが、彼との共通の話題はZガンダムで、

永野護のデザインやイラストを好んでいた。

彼は電話もない4畳の狭いアパートに住む苦学生で新潟出身だと話していた。

彼とは56回会って話した。

お互いビンボーだったのだが、彼は自分よりさらにビンボーで、一度だけ彼にお金を貸したことがある。

しばらくしてお金を返しにやってきてそのときに、永野護が表紙のイラストを描いたZガンダムの小説を3冊くれた。

Zガンダムの小説は今も手元にある。

彼に永野護のデザインしたガンダムのイラストを描いてみてくれないかと頼んだら、ミリペンとマーカーでしかたなさそうに描いてくれた。

それがこのイラストだ。

彼とは程なく音信不通となり、キャンパスでも見かけなくなった。

自分は彼の苗字しか知らない。

不思議な人だった。

あれから19年、彼は今どこでなにをしているのだろう。


買おう!カナ、ブーン!

ブーン


このブログで現在入手可能なクルマを紹介するのは今回が初めてになる。

絶版車紹介ブログではないんですよ。

思い入れのある車やバイクから記事にしているものでたまたまそうなだけなのです(笑)

さて、TVCM等でご存知の方も多いと思うがこのクルマは

DAIHATSU BOONCUSTOM

先行デビューしながら某デュエットにシェアを奪われてしまったストーリアの後継車である。

個人的にはブーンではなくストーリアのネーミングを継承してほしかったと思うのだ。

ブーンがデビューしたときの印象はまさに「グッジョブ、ダイハツ!」の一言である。

じっくりとこの車のフォルムを構成するラインを目でたどってみて欲しい。

各パネル、パーツのつながりがどこもかしこも破綻が無くとてもキレイなのだ。

特にリヤのテールランプの形状や配置バランスは絶妙。

コンパクトカーの世界基準をめざして開発されただけのことはある。

軽自動車のデザインに新風を吹き込み好評のR2がてんとう虫ならブーンはさしずめカナブンといったところか(センス無い表現でスミマセン…)

追加グレードの「カスタム」はどちらかといえば可愛い系のデザインをエアロパーツ等でスポーティーに引き締めたもの。

いい感じです。

ストーリアに用意されていたスーパースポーツグレード「X4」ははたして登場するのだろうか?

某姉妹車「プチト○タ」に負けるなブーン!


テンロク最強のマシン…!?

PA NERO

さて、もう1台はこれもまた国産車ばなれしたスタイリングで見る者を惹きつける…かどうかは好みの問題なのでなんともいえないが、個人的にはツボにハマリまくりのテンロク究極スペシャルマシン。

それはISUZU PA NERO

このクルマ、雑誌でスクープされた時はピアッツァ後継車として掲載されていた記憶がある。

その魅力はエクステリアだけではない。

兄弟車であるジェミニシリーズとこのPA NEROに設定された「イルムシャーR」というグレードはある意味では今だテンロク(1600cc)クラス最強といえる装備のカタマリなのだ。

コンパクトなボディに[フルタイム4WD&4WS]を装備し、[DOHCインタークーラーターボ]のエンジンは180psを搾り出し(速いかどうかは別にして)パワーだけなら現在でもトップクラス!といった代物。

専用アルミホイール、レカロシート、MOMOステともうなんでもかんでもついている。

もう一度こんなマニアックな魅力を詰め込んだ刺激的なテンロクが発表されないかなア


美しい白鳥の子

piazza

かつてヤナセから販売されていた個性豊かな2台の「ISUZU」を紹介したいと思う。

いすゞといえば117クーペやベレットGT、そしてPIAZZA (PIAZZA NEROを含む)の名が上がるだろう。

ピアッツァといえばジウジアーロデザインのJR型「初代ピアッツァ」があまりにも有名なのはご存知の通り。

だが今回取り上げるのは1991年デビューの2代目PIAZZAである。

この名車の名を継いで登場した「2代目」は社内デザインのものだと思うのだが、デビュー当時はさすがに「おいおい、そのフォルムはピアッツァじゃないだろう」と思ったものだ。

初代に負けないスタイリッシュな後継モデルを期待していたオーナーはがっかりしたのではないだろうか。

初代ピアッツァのオーナーズ・クラブはかなり存在するらしいが、2代目のオーナーは会員として認めてもらえなかったという「醜いアヒルの子」的悲しいウワサも聞く。

でも!でも、もし、このクルマからピアッツァの名前を切り離してみたらどうか?

最近この「2代目」をじっくり見たことがあるのだが(かなり程度の良い固体だった)いやいや、なかなかエレガントなクーペではないか!

ボディを包むデザイン…当時のいすゞを象徴する独特のパネルラインは不思議な色気を感じさせる。

今ではすっかり「激レア2代目」のファンである。

続く

マニアックdeスパイシー&ドレッシー!

c-detomaso

2003年に創始者アレッサンドロ・デ・トマソ氏が亡くなり、昨年会社を整理して残念ながら今は無いデ・トマソ・アウトモビリ社によってドレスアップチューンされたシャレード。

それがDAIHATSU Chalade DE TOMASOである。

1984年に2代目シャレードでデ・トマソ・ターボとして登場。

国産車であるにもかかわらず、そのフロントとリヤにDETOMASOのエンブレムを誇らしく掲げ、心臓部はターボで武装、マグネシウムホイール、エアロパーツでイタリアンテイストたっぷりのドレスアップチューンを施されたボディは当時の国産車には見られない個性的な輝きを放っていた。

それから9年後、スタイリッシュなデザインを売りにした3代目を経て、4代目となったシャレードは打って変わったバランスの良いオーソドックスなボディで登場したがそれが裏目に出たのか販売面では苦戦する。

そこに再びシャレード・デ・トマソが復活投入されることになる。

現在では超レアなクルマ、アプローズに積んでいたエンジンをチューンアップした1600ccSOHC!!という超マニアックなエンジンを搭載し、初代デ・トマソ同様、専用エアロパーツとアルミホイールで、硬派に生まれ変わったこのマシンは、コンパクトなボーイズレーサー、ベビーギャングといったジャンルを好むドライバーがその成り立ちを知れば興味ををそそらずにはいられないモデルなのではないだろうか。


ワルの皮をかぶったカローラ!?

WILL VS

某クルマ雑誌では発表時「レビン復活か!?」なんて見出しで掲載されたりもした「WILL Vi」に続くWILLシリーズの2番手。

それがこの車 TOYOTA WILL VS

シャーシーはカローラ系ベースなのでそう疑われても仕方が無い。

ステルス戦闘機をモチーフにしたというエクステリアデザインはあの保守的トヨタがよくもまあ市販化したものだと感心してしまう精悍で強烈な個性を放つ。

ステルスというよりもトヨタ版鉄仮面と呼ぶべきかも…?

エッジの聞いたフロントまわりはこれがトヨタとは考えられないキツイ造形。

リアのウインドウ形状はひと昔ほど前にモーターショーで発表されたトヨタ4500GTを思い出す。
思ったとおり、販売台数は伸びず、残念ながらこのクルマもすでに生産中止となったがしかし、自分の中では近年のトヨタ車ではイカすトヨタ車ランキングダントツ1位なのである。
(ちなみに2位ヴェロッサ、3位アルテッツァ。)
もう少し割り切ってあとひとまわりコンパクトなボディだったなら大味にならずに引き締まってさらにカッコイイ車になったのではと思うのです。


果敢に!立ち向かうデザインでいく

ザンザス

スパルタンspartan…この単語の響きが好きなのだ。

電子辞書では広辞苑やカタカナ語辞典に「スパルタ」はあるが、「スパルタン」は出てこない。

和英辞典でも出ない。

…で、英和辞典に[Spartan]と入力したら初めてそれらしき意味がディスプレイに表示された。

スパルタ式の;厳格な,勇敢な,簡素な

スパルタ住民;質実剛健な人

「勇敢な」といえばこのマシンを思い出すのだ。

KAWASAKI XANTHUS

1992年発売のこのマシン、当時もそうだが今見ても国産のバイクの中ではかなり異端児だった。

これまでのバイクとは全く形状の違う独特のフレーム、右2本出しのマフラー、ネイキッドでは初?の異形ヘッドライト、空力を考えての楔断面形のメーターケース、硬い力瘤のようなタンク。

どこもかしこも個性の固まり、インパクト抜群である。

何よりこのマシンのコンセプトは「4サイクルマッハ」。

1970年代初期の名機、500SSマッハⅢの4サイクル版を作り出すということらしい。

その加速性能はコンセプト通りの痛快極まりないものだったらしい。

片側二本出しのマフラーは現在のZ1000に引き継がれている。(このマシンは雑誌スクープ時の名前がXANTHUSだった!)


純白つながりというのではなくて…

HSR

このマシンを見たときの衝撃はなんと表現したらよいのだろうか。

アスファルト上を時速300キロ以上のハイスピードで疾走(試走?)するリチウムイオン電池自動車「Eliica」の姿をTV画面で見ていたとき、デジャヴュがあった。


21世紀がまだ14年も先の話だったバブルど真ん中1987年の話。

東京モーターショーを取り上げたニュースかなにかの番組でテストコース(あるいは何処かのサーキットか?)を文字通り「滑るように」高速で走り去る美しい純白のオブジェに目が釘付けとなった。

ナスカの地上絵をモティーフにデザインされたエンブレムが印象的な三菱のアドバンス・リサーチ・モデル、それが HSR

その時点までの持てるカーテクノロジーをすべて投入したと思われるこの純白のコンセプト・カーは、メーカーは違うし、クルマとバイク、種を異にするとはいいながらも以前紹介したプロポーザル・モデル、ファルコ・ラスティコに印象が似ていると思いませんか(笑)?

HSRは現在までに6モデルが出品されたがおそらく一番人気は二作目のHSRⅡだろう。

見たことは無いがゲームにも登場しているらしい。

HSRⅡ素直にかっこいいと思う。

エアブレーキでコーナーリング性能を高めるなんていう装備もなかなかイカしてる。

スタイリングは良く似ているが、ボディカラーやディテールはより精悍さをアピールしたものへ進化した。

でもね、どちらが「美しい」かと聞かれたら迷わず「初代」を選びます。



美しいかどうかは別にして

TnDL1


15年前に描いた電気自動車のデザインスケッチを見つけたのでスキャンしてバックに色をつけてみたもの。

なにもかもみな、懐かしい(笑)

初めて意識したデザイナーはルイジ・コラーニだ。

C-FORMと名づけて生み出されるオーガニックなフォルムは優雅で美しく、超個性的。

特にスペースシャトルのデザインを見たときのインパクトは今も忘れられないのだ。




オールドタイプでニュータイプ…?いえ、カテゴリーFです…(汗)

NS50F

今では寂しいことにまともなフルスケールの50ccバイクはRZ50のみになってしまったが、1980年代は各メーカーから個性的なモデルがそろっていた。

中でもこれがイチオシのモデルだ!と、言いたいがどれも甲乙つけがたいのが本音。

美しい…」をテーマに当てはめて1台選ぶならHONDA NS50Fの名を上げる
50ccスポーツバイクでこれ以上スポーティーかつスタイリッシュでバランス良くカウルを装備した車体はない。

カワサキのARのように80ccモデルがあってもよかったのではと思うのだが。

軽量化を図るためなのか、このカウルを取り外し、ネイキッド化するライダーが実に多いらしいがNSはカウルからタンクにかけてのラインの繋がりがとても綺麗(当時のCBR400R AERO譲り?)なマシンなのでたまにそんなNSを見かけるともったいないなアとか思ってしまうのだ。



埼玉在住の弟が通勤用にとフルスケール50ccを探していたのだが、なんたる偶然か!

NS50Fを入手したと今日このネタを打ち込んでいる最中に電話があった。

残念なのは前述した話を裏付けるがごとくネイキッド化されていたことだ。