『未来予想「物」』 | オタまにPhilosophy

『未来予想「物」』

Schroeder

「なにこれ?」と思いますよねえ(笑)

見てすぐわかると思いますが、これはモックアップです。

市販されていません。

もちろん動きません。(音は出ますが)

DTMという言葉が使われるちょっと前の「パソコンミュージック」の時代。

当時、富田勲やYMOやTMネットワークにあこがれて、かなり無理してローン組んでカタログ落ちしたコルグのシンセキーボードを処分特価で買ったものの、まともに弾けない人間がそれ1台持ったところでなーんにも創れないことに気が付いて、悲しい思いをしていた。

少し無理しても買ったらそれ1台ですべての音楽が作れるオールインワンなマシンがあれば…

ファミレスや喫茶店で作業ができたら…(今のノートブック的な使い方ですね)

買ったらすぐマニュアル無しでも直感的に使えれば…(MacOS的発想?)

卒業制作のテーマはこうして決まったのでした。

リサーチが不十分でプレゼンテーションがヘタクソだったために受けが悪く、短期間&低コストで作った『1号機』は工作精度がひどく再提出するハメに…

1号機』の筐体デザインコンセプトは「グランドピアノの未来形」だった。

個人的には『1号機』は最高のデザインだったと今でも思っているので、いつかもう一度なんらかのかたちで作りたいとおもっている。

Photoは作り直した『2号機』

2号機』のデザインコンセプトはアップルがもしもミュージック・インストゥルメントツールをデザインしたなら(フロッグデザイン風味?)

今見るとなんだかでかい任天堂DSみたいだな。

使い方はいたって簡単。

キーをたたいて直接入力するか、本機の最大のセールスポイントである「ツイン・ディスプレィ」に専用ペン型ツールで譜面を書き込むのだ。

そして、音楽データが出来上がったらピーナッツのシュレーダーがオモチャのピアノでベートーベンを奏でるように演奏して歌うのだ!

Neo Music Instrument System Schroeder1989

この作品の名前である。

この作品は現存してない。

数枚の写真が残っているだけだ。

それだけで十分なのである。