人質立てこもり事件:日米の違い | Tricolor Language

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渋谷・新宿エリアを中心に英会話を教えているTricolor Languageです。
講師のJayは日本人の親の元、イギリス生まれアメリカ育ちです。
なので英会話だけでなく、文化や英語の微妙なニュアンスの違い、海外生活の事も教えています。

こんばんは、Jayです。


オーストラリアで起きた人質立てこもり事件、犯人射殺で幕を閉じたのですが、残念ながら人質の方2名が犠牲になったみたいですね。Rest in peace.(ご冥福をお祈りします)

数年前に日本でも人質立てこもり事件が起きて、ニュース流れていました。
それを観ていて感じた人質立てこもり事件に対する日米の違いについて書きたいと思います。

日米共に共通するのは“人質の命が大事”である事。
しかし、日本は人質の命が“最”優先なのに対して、アメリカは最優先とまでは言えません
アメリカで最優先なのは、“犯人(テロ)に屈しない”事のように感じます。
と言うのも、仮に犯人の要求を呑んでしまったら、“アメリカは犯人の要求を呑む国だからあそこでテロを起こせば望み通りになる”となるのを防ぐためです。

さらに日本の立てこもり事件を観ていて感じた日米の違い。
事件は長期化して、夜になっていました。
それでも事件現場のお店からは明かりがもれていたのです。
これがアメリカで起きた立てこもり事件なら、電気・ガス・水道などの必要なものが止められます。

日本の素晴らしい所は事件が起きたら、人質となっている人の健康を考えるために電気などは止めないのでしょう。
アメリカでは人質の命も大切ですが、それ以上に犯人の“日常”(精神バランス)を崩すのがその後の駆け引きで大切になってきます。

日常が維持されている状態であれば犯人は予定通りの要求を突き付けてくるでしょう。
しかし、日常が崩されていれば、本来の要求の前に日常を取り戻すための要求を出します。
つまり相手の要求が増えて、警察側の選択肢が増えて交渉を有利に進められます。

例:
日常がある場合:人質を解放して欲しければ首相と話をさせろ
日常が失われている場合:人質を解放するから暖房を戻してくれ

犯人の日常が奪われているという事は人質の日常も奪われてさらに辛い状況に陥っている事でしょう。
でもアメリカではこれは“事件解決に必要な犠牲”と捉えています。
事件を解決するために人質にも幾分かの辛い事は呑んでもらいます。

そして日本では考えられない事かもしれませんが、事件を解決するには多少の犠牲はしょうがないとも考えます。
日本は“犯人含めて、犠牲者ゼロ”を目指しますね。
アメリカも最初はそれを考えて行動しますが、今回のシドニーの事件のように“人質を救うなら犯人射殺もやむをえない”と考えるようになります。
そして、“このまま何もせずに人質が10人死ぬ可能性があるなら、数人の犠牲はしょうがないとして突入しよう”(おおまかに)となります。(多くの犠牲を出さないために少しの犠牲ならしょうがない)

以上、日米の人質事件に対する違いでした。

Have a quiet evening 夜景