こんにちは、Jayです。


ファッション評論家で“オシャレは足元から”とおっしゃる人がいます。
スポーツも似たような事が言えて、“パワーは足元から”w

では、どういう事なのかわかっていただくために昨夜の“‘エアーK’の打ち方”でご紹介した動画をご覧いただきます。

“1:50”からの説明をお聞きください。


「テニスのラケットに速度を与えるために大事な事は、腰の周りの筋肉なんです。このお尻の筋肉を伸ばしてその後縮めるという、この骨盤をこちら側に回してあげるという。そのためには、バランスを取るために、ある程度膝の関節を屈曲しないとバランスが取れないんですね。」と言っています。

この方はすごく詳しく説明してくださいましたね。
簡単に言うと、「パワーを生み出すのに下半身の動きは欠かせない」です。

動画の続きを再生して、錦織選手と大学生選手の違いを観てみましょう。
錦織選手はうまく下半身を使って、それを上半身(およびラケット)にパワーが伝わっています。

“2:15”からの比較動画をご覧ください。
大学生の改善が必要な所はわかりますか
そうです、動画内でも解説がありましたが、「大学生は膝の曲げが足りていない」のです。

“膝の曲げ”が根本ではありますが、他にもあります
バックスウィングの位置
重心

二人のバックスウィング時の右腕(緑色)をご覧ください。
錦織選手の右腕は身体の奥にあるのに対して、大学生は右腕が身体の右側に出ているのがわかると思います。(わかりずらい方はラケットの位置を観てください)

上半身だけ判断すると、大学生の方がより身体が捻られていてパワーを生み出しやすそうですが、そうではありません。
なぜか?
パワーを生み出す源は下半身だからです。

やってみるとわかりますが、膝を曲げている方が上半身は回しづらいです。
予想ですが、大学生は“パワーを出すため身体を捻ろう”と考え過ぎて下半身を気にする余裕がなかったのではないでしょうか。

下半身で生み出せない分のパワーを上半身の捻りに頼った打ち方
です。
しかし、これは下半身が安定しないだけでなく、より遠くからボールを打ちに行く必要が生じ、パワーは生み出しにくいです。

もう一つは、二人の重心の違いです。
錦織選手はバックスウィングからラケットを前に振り始める時の重心は右足より(画面向かって左)にあります。
しかし、大学生はバックスウィングの途中から赤色の左足の方に重心が動くのがわかります。

インパクト時の重心は、錦織選手は両足の真ん中にあるのに対して、大学生選手は左足です。
大学生はやや腰が引けて打っている状態です。
これではボールにパワーを伝えたくても出来ません。

なぜ腰が引けて打っているのか?
バックスウィング完了時(“よしラケットを前に振るぞ”の直前)の肘の位置にあります。
先ほども書きましたが、大学生選手はパワーを上半身の捻りに頼っていて、捻り過ぎが生じて前に振ろうとしている時に肘はまだ身体の後方にあります。

ラケットを前方に振るには肘を身体の前に持ってくる必要があり、このままではラケットを前に振れませんよね。
そのスペースを確保するために身体を後ろに引いている(重心を左足に)のです。
これでラケットを前に振る事は可能となりますが、重心が左足に乗っかっているのでパワーが出ません。

そんな大学生選手が出来るエクササイズ。(膝を曲げるのはもちろんですが)
終始、右足ケンケンで打つ
左足を一切地面につけないで打つ事によって重心を左に行くことなく打つ感覚がわかります。
椅子に座って、立ちに行きながら打つ
これも重心ですが、重心が左に行くのではなく、ボールに向かう感覚を覚える。
長め棒(ホウキの柄など)を身体の前で、両腕と胸だ挟んで落ちないようにしながら身体を捻って戻す
これは嫌でも肘が後方に行くのを防げます。

“膝を曲げた方がパワーが出やすいなら、しゃがんでいる時ぐらいに膝を曲げればもっとパワーが出るのでは?”
膝を曲げることは大事ですが、曲げ過ぎても逆にパワーが出ません
膝を曲げ過ぎると身体の姿勢(バランス)を保とうという事に力を使われるので、パワーが伝えずらくなります。
あまり気にしなくていいですが、膝の角度が“120度”が一番力を出しやすいと言われています。

(関連記事:“オープンスタンスに挑戦したい方:おへその向き”)

Have a great afternoon テニス