ようやく調理編。
これはオリーブオイルに限らず全てのオイルについてですが、一番に考えなければならないのは『何度まで耐えられるか』、発煙点です。
煙が出るということは、つまりオイル中の成分が焦げている状態です。
色んなタイプのオイルの発煙点をご紹介。
エキストラヴァージンオリーブオイル … 160~200℃
精製オリーブオイル(ピュアオリーブオイル) … 220℃以上
グレープシードオイル … 220℃
ピーナッツオイル … 230℃
コーン油 … 230℃
ごま油 … 160℃
澄ましバター … 230℃
ラード … 190℃
だいたい上記のとおりですが、多少の『個体差』はあります。
少なくともイタリア料理については、オイルを焦がすというのはありえません。
中華料理や東南アジアやインド料理などでは、よくフライパンから煙が立つのを待ってからオイルを流し込んで炒め始める…というやり方をよく見かけますが…どうなんでしょう? 精製オイルだとしても多少は焦げているのではないかなぁと思って見ています。
もちろん私は中華もその他アジア、なんなら世界中の料理が好きで、それぞれの食文化、それぞれの土地と人々の歴史が大好きなので、ゲテモノ以外なんでも食べます
ただまぁ理屈としては、焦げた油はいい香りではないし、体にはよくないなぁというだけの話です。
つまり、まずはエキストラヴァージンオイルは、160℃以上から焦げる可能性があるという事を念頭に、温度を上げすぎないことをお勧めします。焦げる、という事は、風味だけでなく栄養素も損なわれてしまったということなのです
イタリアでは揚げ物にはほとんどの場合は、ご覧のとおり発煙点が高いのでピーナッツオイルを使いますが、うまい具合に190℃くらいまで耐えられるエキストラヴァージンに出会ったなら(大雑把に言って、香りも控えめ、辛味、苦味とも控えめなオイルのほうが発煙点高めです)、もちろん揚げ物に使ってもいいのです。…まぁそんなことをするのはマニア+お金持ちだけだとは思いますが
そして、仕上げに使うオイルについて。
まずは合わせたいお皿の重み? 濃さ? とオリーブオイルの重み? 濃さ?を合わせてみてください
どすっと重いお皿にはどすっとインパクトのあるオイル、デリケートなお皿にはデリケートなオイルという具合に。
最後の最後は好みですし、味の分析までしだすとキリがないのでやめますが、軽め、中くらい、重めの3種くらい使い分けたら食事の楽しみが大きく増えるかなと思うので、ちょっぴり贅沢してみてください
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