【寒熱往来】(かんねつおうらい)
漢方でいう病気の症状の一つで、寒けを催したり、熱気を催したりする病状をいう。発熱が体内に入り込んだ細菌やウイルスに対する人体の抵抗であることもあるというのを踏まえると、一概に悪であると言えない。
【感熱紙】(かんねつし)
表面に顕色剤としてフェノール化合物を塗布し、加熱するとその部分が融解して発色する用紙で、インクを用意せずに印刷できる代わりに、放っておくと薄くなって、そのうち判別不能になる。
【感熱色素】(かんねつしきそ)
温度によって色が変わる色素。前段の感熱紙に使用される。ペーパーレス社会になっているとはいえ、買い物のときに受け取るレシートが存在する以上、もうしばらくは消えることがないであろう。
【感熱式プリンター】(かんねつしきぷりんたー)
感熱紙に印字ヘッドを接触させ、パルス電流で瞬時に加熱して、文字を印字するプリンターで、昔懐かしワープロ専用機では多くの機種が搭載していた。
【寒念仏】(かんねぶつ)
僧侶が冬の寒い日に三十日間に亘って、明け方に山野に出て声高く念仏を唱えること。今の日本でこれをやったらクマに遭遇するのでしない方がいい。
【観念】(かんねん)
状況を受け入れること。ある種の悟りを受け入れるとこうなる。
【観念】(かんねん)
諦めて覚悟すること。やっぱりある種の悟りを受け入れるとこうなる。
【観念】(かんねん)
哲学において、人間が意識の対象について抱く主観的内容。プラトンのιδεα(イデア)についての近世哲学以降の用法に対する訳語で、ある意味もっとも悟りという概念に近い意味なのに、むしろ悟りからは遠ざかる。
【観念形態】(かんねんけいたい)
イデオロギー。何者でもない自分が努力することなくトップエリートになれるという妄想を成就させる詐欺商法のこと。
【観念修行】(かんねんしゅぎょう)
もっぱら観念の行を修すること。おそらくであるが、ソクラテスとの問答も似たようなものであったろう。プラトンの残した著作から考えたならば。
【観念小説】(かんねんしょうせつ)
ある観念の具象化を目的として書かれた小説。特に日清戦争直後の、現実社会の矛盾や暗黒面に対する作者の観念を問題意識として提出した小説をさす。当ブログの作者も漫画でたまにこれを描き出すことは月曜日に目にしたと思われる。
