練習の時は出来ていたのに…、うちでは出来たのに…、ひとりで練習している時には出来ていたのに…、そんな経験ってないですか。レッスンやステージ、肝心な時に出来なくなる。さて、これ、どうしてなのでしょうか。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、 吹奏楽指導者の福見吉朗です。
家では…
ツイッターを見ていたら、とっても面白い写真とツイートがあったのです。
(勝手に貼りつけちゃってごめんなさい)
うちの小1男子生徒。👦🎻
— 荒井 結🎻YUI ARAI (@yuicello) January 28, 2023
今日のレッスンでセーターの下に忍ばせていた🤦🏻♂️
🤣🤣🤣🤣
わかるよ、その気持ち。うん。 pic.twitter.com/Ektn1unDkv
もうこれ最高ですよね!
こんなTシャツあるんですね(笑)
また、この子の表情がほんとうにそういっているみたいに見えるではないですか。
かわいいですよね。
さて、同じような気持ちになったり経験したりした人も少なくはないはず。
昨日は出来たのに…
ぼくはピアノのレッスンなんか、「練習の時は出来てたんです」って心の中で思ってました(汗)。
ここで出来ても…
ある公演、とある曲のとある箇所でハマってしまい、どうにも思うように行かない…
で、本番前の楽屋でその箇所をさらっていたら、仲間にこんなふうに言われました。
「ここで出来てもダメだよ」
そうなのです。
要は、ステージでちゃんと思うように出来るかどうかが肝心なのです。
楽屋でいくら上手く出来たってダメなのです。
そういうのを『楽屋番長』といいます。
さて、では、ステージでうまく行くにはどうしたらいいのでしょうかね。
楽屋で100回出来たらステージでも出来る?
そうとは全然限りません!
練習と本番
『練習は本番のように、本番は練習のように』
これ、聞かれたことありますよね。
これも、意味のある言葉だとは思います。
いつも本番のつもりで練習する、本番ではいつも通りに、練習通りに演奏する。
でもこれ、必ずしも真実ではないように思うのです。
なぜかというと、当たり前ですが…
本番は、練習とは違うからです。
だから、練習で100回連続でうまく行っても、それが本番でうまく行く保証にはならない…
独りでどんなにうまく出来ても、それが人前でうまく出来る保証にはならない…
練習と本番の違うところ
では、練習と本番、なにが違うのでしょうか。
- お客さんがいる
- 一度しかない(複数回公演というのもあるでしょうが、でもそのステージは1回きり)
- その日時は決まっている
- 途中で止められない
- やり直せない
- 巻き戻せない
- 取り戻せない
- 一期一会
- 『練習』ではなく『演奏』である
(当たり前ですね。でもハーセスは、「つねに『演奏』するのだ」と言ったそうですね)
ほかにもあるでしょうか。
レッスンは
では、練習とレッスンは?
レッスンって試験ではないのですから、失敗だってやり直しだって出来る。
安全な場所なのです。
そしてむしろ、失敗があれば、その向こう側には成長へのヒント、チャンスがある。
だからステージとは違うのですよね。
「家では出来たんです」
では、ここで出来なくなっちゃったのはなぜなのか、
そこを見ることに、成長のヒントがあるのかも。
プラスとマイナス
さて、練習したことをステージで発揮出来るにはどうしたらいいのか…
そんなことはこっちが教えて欲しいですが、でも、
プラスに捉えることなのではないかと思うのです。たとえば…
『一度しかない(だから失敗できない)』ではなく、『一度だけうまく出来ればいい』
『うまくいかなかったら恥をかく』ではなく、『いいとこ見せるチャンスだ』
『こんな難しいことやらなきゃいけないなんて』ではなく、『こんなこと出来るんだぞ!』
『なんとかうまく行くように』ではなく、『お客さんに伝えよう、音楽しよう』
ほら、捉え方、考え方だって、こんなふうにプラスとマイナスとあるでしょ。
緊張は誰だってしますが、その緊張にも、プラスとマイナスとがあるように思うのです。
プラスの緊張感の中で演奏出来るためには、やっぱり普段からの準備が大切なのですね。
そして、余計なことを考えず、『音楽』すること。
さて、あなたはありますか。「練習では出来ていたのに…」と思ったこと…