山頂のさらに上へと花芒
「方円」2015年12月号清象集掲載。
10月3日は10(と)3(さん)の語呂合わせから「登山の日」とされている。これに因んで、今回は山に関する句をひとつ。この句は10年前の秋に詠んだ句。当時40代半ば。体力に自信がなく、山登りと言えば200~300メートル級の低い山ばかり。この句で詠まれている「山頂」はどこか忘れてしまったが、恐らくさほど高くない山と思われる。ぱっと開けた山頂に、まっすぐ伸びるススキの群れ。山頂の地面から力強く伸びるその姿に、もっと上を目指そうという生命の逞しさを感じて詠んだ句。
振り返ってみると、こういう表現はよく用いていた。ススキであったり、鳥であったり、蝶々であったり。「山頂のさらに上を行く」または「伸びる」という表現を、数多く用いていた。裏を返せば、自分自身がもっと成長したい。俳句でも、もう一つの趣味であるトロンボーンでも、吹奏楽でも、もっと技量を上げたい。上手くなりたいという気持ちの表れなのかもしれない。この句を詠んでから10年。人間、自分の心境はさほど変わらず、それを文字や音楽にしたりする表現方法も、そんなに劇的に変わらないという事かもしれない。そうであっても、もっと成長したい。この意欲だけは失わないようにしたい。
(絵はAIによる創作です)
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