検診の結果開けざり薬喰
「方円」2015年2月号清象集掲載。
「薬喰」とは寒さに向かい、体力をつけるための栄養食を摂る事。僧侶が殺生戒を守らなければならない事から、鹿やイノシシを食べる事が憚られたためこう呼ばれるようになったという。獣だけではなく、脂肪分の多い魚も含まれる。普段耳慣れない言葉だが、ネット句会の兼題として出されたものと記憶している。健康診断や人間ドックでしょっちゅう言われていたのが、「尿酸値が高い」事と「脂肪肝」。もはや決まりごとのように言われるので、健診結果が帰って来てもびっくりしないようになった。摂生が必要なのはわかっているのだが、それでも食べる。馬鹿食いはしないが、こういう時に使うのが「薬喰」という事なのだろうと、やや自虐的に詠んだ句。
今、血圧の薬と尿酸の薬、そして逆流性食道炎の薬を服用している。2週間前だったか、薬を貰いにかかりつけ医に行ったところ、「年末年始は気を付けなさい。次は血液検査をしましょう」と言われた。私は今日で仕事納め。普段工場の出荷ヤードを歩き回っている生活が、1週間ばかり止まる。「食べる事だけを楽しみにしてはいけない」と誰かが言っていたが、本当に気を付けなければ、薬喰が病のもとになる。心して年末年始を過ごしたい。
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