ホテルはドミトリーだったようで、
セルビアモンテネグロから来た男性が同室だった。

さすがにセルビアモンテネグロ人は初めてだ。

ま、いいや。


4日目も1人早起きをして
蚤の市へ。

天気はどんよりとして、今にも雨が降り出しそう。
ロンリープラネットで紹介していた蚤の市を目指す。

これがまた遠かった…
途中ホテルで道を聞いたら、
その蚤の市は、ジプシーが多いから
ちょっと危ないよ。
って言われ、ビビる。

って言われても行くって決めたし。


バスを乗り付いで、本当に現地の人しか行かなさそうな
わかりにく場所にその蚤の市は存在した。

全体的には、骨董品がメインで
あまり詳しくない私には興味が湧かなかったが
ひとつだけお気に入りの古着屋をみつけた。

ほとんど動かないおばあちゃんと、その娘さんが切り盛りする
古着屋で、いかにもヨーロッパの古着という感じの
味のある服がやたらと安く売っていたので、
目玉とびでた。
ほっぺ落ちた。

スイッチ入ってしまって、店先で試着しまくって
毛皮を500円くらいで買ったり、
スカーフを50円くらいで買ったり、
1600円ほどでゴミ袋いっぱい分の服を買った。


ほくほくでホテルへ戻った。


夕方にセバスチャンとK子さんと
ハンガリー料理を食べに行く。
味は、まぁ、まぁ、まぁ
という所かな。
こんなもんなのかもしれないね。
ドイツとかハンガリーの料理って…

ガッツリ肉にかぶりつくセバスチャン。
もはや ジーザスクライストみたいだ…

セバスチャンの逸話をさらに追加させてもらうと、
私が帰った後も
皮膚の粘膜が取れる 
という理由でなかなか風呂に入らず、
同じTシャツを表3日、裏4日、
ついに1週間着続けたんだと さ。



ハンガリー料理を食べた後は
フェスへ。
今日のメインはなんとレディオヘッド!
30分前から場所取りしていたものの、
さすがにすごい人で、まさにもみくちゃ。
くちゃくちゃ。


どこからともなく、草のにおい
反応するセバスチャン
肩車されて踊る女子たち
見えないから降りてください。
レディオヘッドについて評論する欧米人
うるさいスペイン人
ライブそっちのけでいちゃつくカップル

まさにカオス。

当のレディオヘッドは新旧おりまぜたフェスらしい演奏。
聴いているうちに、
ノスタルジックやらメランコリックやらなんやら
いろんな気持ちがぷくぷくと湧いて来た。
トムヨーク、ますます神がかっているよな。
ソロアルバム、誰か貸してください。

いやぁよかった。



夜中になり、雨が強く降り始め
なぜかお腹がきりきりと痛くなって、疲れも襲ってきて
アンビエントテントで寝ようとしたものの、みな同じ事を
考えていたらしく40分待ちの行列。
お腹がますます痛くなって、思わず乞食のように
地面においてある板の上に寝そべる。
いつの間にかその板も横取りされる…

びしょ濡れの子犬のような私たちは、
たまたま開いていたテントに入り、汚い床で肩寄せ合って眠る。
なんとそのテントはヘビメタテントだったらしく、
耳当たりの悪い音楽が続く。
それでも、激しいシャウトを子守唄に眠り込んでしまう。

1時間ほどしてあまりの寒さに目を覚ます。
寒いよ、寒いよ、冷たいよ、冷たいよ
お腹がすいたよ
あったかいスープが飲みたいよ
マッチ売りの少女気分。


私はたまらず帰る事にした。
K子さんとセバスチャンはパーティーテントへ
ひと踊りしに行くわ
というから、驚いた。
やっぱ、ねえさん素敵ッス!
ねえさんキレイっす!


止まない雨の中、震えながらバスに乗り、トラムに乗り、
ホテルに戻った。




次の朝、遅く帰った2人を後にお先にベルリンへ。

ただいまベルリン。

旅行から帰ってもまだ日本じゃないって
未体験の不思議な感覚だ。

夢の中で夢から覚めたような…





かなり充実したハンガリー旅行でありました。

ようやく ~完~