11月に観た映画・寸評2

 

『白と黒』(1963年 日本)

 

 

監督:堀川弘通 

キャスト:小林桂樹 / 仲代達矢

 

 ある弁護士(宗方治正)の妻(靖江)が殺害される。殺したのは宗方の助手で靖江と不倫関係にあった浜野一郎。しかし、逮捕されたのは前科四犯の脇田。ところが、死刑廃止論者の宗方は助手の浜野とともに脇田の弁護を担当することになり…。

 

 いわゆる心理サスペンスで、真犯人を知りながら脇田の弁護を担当する浜野の苦悩と不安、エゴイズムがストーリー展開を引っ張っていく。話が進むにつれてひょっとしたら浜野が真犯人ではないかと疑い出す検事の落合と浜野が旅館の一室でそのことをめぐって腹の探り合いをするシーンは時折通過する電車の轟音とともに迫力がある。そして、物語は大どんでん返しへと…。なかなか楽しめる映画だった。

 

 この映画を観たあと地上波テレビのスイッチを入れると、浜野役を演じた仲代達矢さんの訃報のニュースが…。個人的にこの偶然に驚いた。享年92歳。合掌。