肩の痛みが無くなったときには、

 

「よっしゃー!!」

 

と、心の中で叫び、握りこぶしを作って、

目を大きく広げて、歯を食いしばって

歓喜に打ち震えていたことでしょう。

 

しかし、いざ野球を続けてみると

前ほどではないし、その頻度も

少ないが痛みを感じる。。

 

以前のような、練習を休ませて下さい。

と言うほどのレベルでは決して痛まないし、

痛いか痛くないかで言えば、痛くない方

ではある。

 

でも、ときどき痛くなることがある。

 

そのときどき痛くなる痛みに対して、

このまま続けたらまた前のように

痛くなるのではないだろうか?

 

と、再発に対して不安に思うことが

あるのではないでしょうか?

 

今回は肩の痛みの再発を防止するために

鍛えるべき筋肉についてのお話です。

 

その鍛えるべき、肩の痛みの再発を防止

のために重要となる筋肉というのが

前鋸筋(ぜんきょきん)という筋肉です。

 

前鋸筋という筋肉を鍛えることで、今抱えて

いる、肩の痛みが再発してしまうのではない

だろうかという不安を消し去ることができます。

 

 

なぜ、前鋸筋を鍛えないと肩の痛みが再発する?

 

前鋸筋という筋肉は上の画像の位置に

あります。

 

前鋸筋は、あばら骨と肩甲骨に付いている

筋肉なので、肩甲骨の動作に大きく関わる

筋肉です。

 

この前鋸筋が上手く機能しなくなると、

肩甲骨の動作に関わるわけですから、

当然、肩甲骨の動きが悪くなって

しまいます。

 

肩甲骨の動きが悪くなるというのは

肩関節全体の動かしにくさにつながる

と言っても過言ではありません。

 

肩関節の動きが悪くなることで、様々な

部位に無理をさせてしまってしまうので、

その無理が野球肩の最大の原因に

なります。

 

つまり、前鋸筋を鍛えることで、肩甲骨の

動きを改善することができれば、肩の

動きがスムーズになり、野球肩の予防と

なるのです。

 

 

前鋸筋の鍛え方

 

前鋸筋は肩甲骨を前方へ押す役割があり

ます。

 

これが、どのような動きか具体的に言うと

前方へストレートパンチをする動きです。

 

ですが、ただパンチだけして鍛えられる

というわけではありません(笑)

 

トレーニングの性質上、前の筋肉と後ろの

筋肉、両方を鍛えないとバランスが崩れて

しまいます。

 

そのため、パンチの反対動作は手を後ろへ

引くことなので、パンチをして後ろへ手を

引く動作をすれば、バランス良く筋肉を

鍛えることができます。

 

下の動画の動きを参考にして行いましょう。

 

※ダンベルを使用して行っていますが、

無くてもできます。

 

 

1.両足を肩幅程度に広げて、腰を落とす

2.腰を落としてから、わきを閉じて、

  ひじを曲げる(スタートポジション)

3.スタートポジションから、左足を真横へ

  向けて、身体も左側を正面に向ける

4.残った右足も左側が正面になるように

  つま先を左側へ、そこから右腕を

  前方へ伸ばしてパンチを打つ

5.パンチを打ってから、右ひじを後ろへ

  引いて、身体や右足、左足を元の

  位置スタートポジションまで戻す

6.今度は3~5を逆の手足で行う

 

回数は左右10回ずつ、1パンチを1回と

するなら20回行うことになります。

 

〈注意点〉

●わきが開かないようにする

→わきを閉じて行わないと前鋸筋に

利かせることができません。

●パンチを打つ際、反対側のひじを

後ろへ引く

→前鋸筋と反対の筋肉を意識する

ために行うため

●ダンベルを重くしすぎない

→重すぎると、持っているというだけで

いっぱいいっぱいになってしまって、

肝心のトレーニングに集中できなく

なってしまうからです。

※はじめは重さは1kg~3kgを目安に

 

 

前鋸筋の役割を知ると筋トレ効果アップ!?

 

先ほども、前鋸筋が肩甲骨の動きに関する

筋肉で、肩甲骨の動きの悪さが肩の痛みの

再発を引き起こしますという説明をしました。

 

そこで、前鋸筋とはどういった筋肉で、その

役割について詳しく知ると、実際の筋トレで

より筋肉を意識しやすくなって、トレーニング

効果を高めてくれると思います。

 

 

前鋸筋は、あばら骨と肩甲骨についている

筋肉で、その役割は肩甲骨を前方へ押し

出すというものです。

 

逆に肩甲骨を後ろへ引き寄せる動作の際

主導として動くのではなく、この筋肉が

伸びることで後ろへ引き寄せられるように

なります。

 

 

上の画像のように、押し出すときは前鋸筋

が縮むことで肩甲骨を前へ押し出せて、

逆に引き寄せる際に伸びることで肩甲骨を

後ろへ引くことができます。

 

これは、どちらか片方だけ良ければいい

というわけではなく、前鋸筋とその反対の

筋肉をペアで柔軟性を高めることが肩甲骨

にとって重要であるということです。

 

 

スポーツ以外にも重要な役割がある

 

野球など、スポーツをする上での役割は

腕を前へ押し出すという役割が前鋸筋

には備わっています。

 

それ以外にも前鋸筋には役割があります。

 

それは、呼吸をサポートするという役割

です。

 

先ほどまでの前鋸筋を画像を見ると

前鋸筋はあばら骨のくっついています

よね?

 

深く息を吸うときに、あばら骨を前後左右

へと前鋸筋が動かしてくれることによって

あばら骨が広がって、より深く息を吸い

込めるようになるのです。

 

呼吸が浅くなってしまう、または浅く感じる

のなら、前鋸筋が硬くなって上手く機能を

果たしていないのかもしれません。

 

 

前鋸筋を鍛えないと野球肩になる

 

もし、このまま鍛えないままであれば、

冒頭でも触れた通り、野球肩になって

なってしまいます。

 

前鋸筋は肩甲骨と密接に関わる筋肉

と言えます。

 

その肩甲骨に関わる筋肉が機能を

果たせないとなると、当然肩甲骨の

動きが悪くなります。

 

一概に肩甲骨の動きが悪くなるだけで

肩の痛みにどうつながるのか?

 

その肩の痛みの症状は

インピンジメント症候群という症状に

よるものである可能性が非常に高い

です。

 

インピンジメント症候群とは?

 

インピンジメント症候群とは、肩の関節内で

棘上筋と言われるインナーマッスルが関節に

挟み込まれしまうことによって痛みが出る

症状のことです。

 

 

野球肩というと、かなりメジャーな症状で、

私個人が思うに一番かかりやすい症状

なのではないかと思っています。

 

なぜ、前鋸筋を鍛えないと、この症状に

なってしまうのかというと、肩甲骨の動き

が悪くなるだけでなく、肩甲骨の位置

自体がズレてしまうことによって起こって

しまいます。

 

image

 

こちらの画像は前鋸筋の役割についての

ものです。

 

前鋸筋が上手く機能しなくなるというのは

うまく伸び縮みができなくなってしまうこと。

 

それも、どちらかというと、前鋸筋はずっと

使われることの方が多いので、縮んだまま

となってしまうことの方が多くなります。

 

そうなると、肩甲骨の位置が前方へと

ズレます。

 

肩甲骨の位置が前方へズレたままだと

今度はそれに連動して、腕が前へ動いて

腕の位置さえも、本来あるべき位置から

ズレて、以下の画像のようになります。

 

 

このように、連鎖して様々な骨の位置が

ズレていってしまいます。

 

肩甲骨の動きが悪くなるということで、

肩甲骨の位置、ポジショニングが悪くなり

こうして様々な影響を及ぼしているのです。

 

骨や筋肉の位置関係が崩れることで、

本来ならば衝突することなどなかった

はずの骨同士が衝突、それによって

筋肉が挟まれることが痛みの原因です。

 

さらにインピンジメント症候群は、日常に

まで影響を及ぼして、全力投球はおろか、

腕を挙げるという簡単な動作にまで、影響

して、肩に激痛が走るようになります。

 

 

まとめ

 

肩の痛みが再発してしまうのは

前鋸筋が原因だった。

 

前鋸筋が硬い、弱いといった状態の

ままでは、肩甲骨の動きが悪くなる。

 

肩甲骨の動きの悪さは、様々な筋肉や

骨の位置のポジショニングを悪くして

しまう。

 

その骨の位置関係が崩れることで、

インナーマッスルが挟まれて痛みが

発生してしまう。

 

解決策は、前鋸筋を鍛えること!

 

前鋸筋を鍛えることで、肩甲骨の動きを

良くして、痛みが発生しないように改善

予防をしていきましょう!