「神去なあなあ日常」三浦しをん | トモエスタ セニョリータ!

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三浦しをんの紡ぐ物語には、なんと言うか、人間が生きていく上で大切な絶対温度がいつもある、と感じる。


この物語の舞台は、携帯の電波も通じないような山奥、林業の村。

横浜に住む高校生の平野勇気は、勉強も就活もせずにダラダラと過ごしていた。卒業したらフリーターで適当に食っていこう、ぐらいの甘い考えしかなかった勇気だったが、担任と親の画策により、「三重県の神去村、という村に住み込みで林業の現場仕事」、という就職先を整えられ、携帯も通じない山奥に放り込まれてしまう。


ダニやヒルや積もるように降る花粉は当たり前、レジャーもない。

そんな村で、個性的な村人や山男たちに囲まれながら、勇気が少しずつ成長していくお話。


三浦しをんの感性が、心地よい温度感を小説全体に醸し出す。

神去村の方言が小説に余韻を産む。