この車の最大の特徴は、なんと言っても左サイドに採用された電動スライドドアだろう。背の高いワゴンスタイルとも相まって、その大きな開口部は他車には決してマネできない数々のメリットを生み出すはずだ。しかも、室内空間の広さも特筆もの。明確で明快なコンセプトが光る一台と言える。
 一世を風靡したファンカーゴの後継モデルとしてデビューしたラクティスは、発売数ヶ月でカローラをも抜き去るほどの販売数を記録。その魅力は競合するライバル車に対し、様々な意味でアドバンテージを持っていることだろう。たとえば、16インチタイヤやオプティトロンメーターは全グレードに標準装備される。さらに売れ筋のGにはクルーズコントロールやチルト&テレスコピック機構付きステアリングなども標準採用。また、シートを倒して平らなスペースを作り出す、しかも誰もが簡単な操作で行える「ダイブインシート」はこの車の最大の売りだ。
 居住性や使い勝手が優先されがちなコンパクトカークラスの中にあって、ひと味違うスペシャリティさを打ち出すのがイストだ。一見して他とは異なるスタイリングは、スポーツクーペのような流麗さと同時に力強さをも感じさせる独自のもの。当然、走りもそうした印象を裏切らないキビキビ感を強く打ち出している。。エンジンバリエーションは1300ccと1500ccの2タイプが用意されるが、4WDの設定は1500ccのみとなっている。