専門医に紹介させていただくことになった患者さんのお話。
いきさつはこう。
主訴は変形性股関節症による股関節の痛み。
初検の時に専門医への診察を勧めました。
というのもご自身の股関節の病態についてほとんど把握していないということが分かったからです。
これまで他院で疼痛が強くなった時にだけ施術を受けていた。
数年前に近医で診察を受けたが、簡単な説明のみで終わった。
これらのことを問診で聴取したからです。
変形性股関節症において一番重要なのは患者教育とされています。
ご自身の病態を把握してどのような日常生活を送るか、どのような運動が必要か、そしてどのように疼痛をコントロールするかが予後(手術時期の延長や手術後の疼痛)に大きな影響を与えます。
したがって専門医のフォローを受けながら、疼痛管理として鍼灸を使うということが一番重要だと私は思っています。
このツボを使うと痛みに効く!とか
この方法だともっと効く!
とかではなく、予後も含めた施術計画を立てるということがまず必要。
次いでどのような手法を取れば一番効果的かを考えるのが開業鍼灸師にとって最も大切なことなのです。
本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。