封筒おじさんの話 | 投財堂のドタバタ妄想録

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兜町という聖地へ
夢を求め 金を求め彷徨う・・・
市場放浪記、改め・・・・・ドタバタ妄想録。

踏み切りおじさんに次ぐ、第2弾!
封筒おじさんは存在した・・の話。


先日あった本当の話。

ちょっといいですか?

声をかけられた。
先日、某所で信号待ちをしていた時である。

見ると、オッサンが俺の脇に立っていた。
「ちょっといいですか?」

何でしょうか?
俺は愛想よく答えたわけよ。

するとオジサン。
「コレ、何ですか?」
と言いながら、俺に手に持っていた封筒を見せた。

差出人は、ソフトバンク。
親展・・・となっていた。

何で俺に?

そう思ったが、ソフトバンクをあまり知らないんだと思い
俺は、丁寧に答えてやった。
「それは、ソフトバンクから貴方に来た、請求書か何かじゃないですかね?」

オジサン 「そうですか。でも私よく判らないから教えて下さい」

ちょ、ちょっと・・・何で俺に聞くのだろう。
この時俺の頭に、以前に遭遇した「踏み切りオジサン」の事が
脳裏をよぎった。

ま、まさか、この人、踏み切りオジサンじゃないだろうな?
遭遇したのは大分前だから、顔などは忘れてしまった・・・が
場所は、かなり今いる場所に近い。

やばそうだな。

俺は、信号が変わったのをきっかけに、そこを立ち去ろうとした。
「いずれにしても、請求書ですから、家の方に話した方がいいですよ」
心の中で、「では・・」とつぶやき歩き出したが・・・オジサン・・・

着いて来てます。

おいおい、勘弁してよ。

オジサン 「どうしたらいいですか?」

この野郎!
だんだん腹が立って来た。

「だから、家族の人に話した方がいいですよ!」
やや、語気を荒らげて俺は言った。

オジサン 「しかし私、携帯電話持ってませんし・・・」

なに?

携帯電話持ってなくて、親展の封筒をこのオジサンが何で持ってるんだ?
ま、ソフトバンクの請求書は携帯電話だけではあるまい。

とにかく、家に帰そう。
封筒持って、コレ何ですか?と、付きまとわれてはたまったモンじゃない。
大体、何で封筒持って外にいるのよ。
家の中で読めばいいじゃん。


俺は、最後のつもりでこう言った。

「いいですか牧野さん・・・」
牧野というのは、この封筒の宛名の人、つまりはこのオジサンの苗字だ。
「いいですか牧野さん。何の請求書かは判りませんが、一度、奥様か、ご家族の方にこの封筒をお見せになられた方がいいと思いますよ。」

その後、小さな声で 「では失礼しま~す」と言ってやった。
わはは、ザマァ~みさらせ。
サヨナラ、サヨナラ。

俺が立ち去り間際、手に親展の封筒を持ったオジサンが最後に言った一言。

「私、牧野・・・ではないですし。」



えええ!!!

(  ゚ ▽ ゚ ;)



オジサン・・・誰?


ちなみに、コレが踏み切りオジサンの話

踏み切りおじさんの話