邪の退治 5

王様は、岐伯に聞きました。

 

「しかし、動いている邪気がどこにあるか、

どうやって、見つけるのだ?」

 

岐伯は、こたえて言いました。

 

「それは、手探りで、一定のルートをさぐっていきます。

ルートの上を、ぴったりとつけて、あちこちとうごかし、

探していたものを見つけたならば、

これをしっかりと押さえます。」

 

王様は、国に入った敵軍を見つけた時のように、

この機を逃してはならないぞ、と思いながら、

聞きました。

 

 

「押さえたならば、次は、どうするのだ。」

 

岐伯はこたえて言いました。

 

「体の弾力があるのを、ぐっと抑え込み、

鍼をつかんで、

下げて皮膚を突き通し、

探していたものを取り、

鍼を引き抜いて、

外から鍼であいた穴を閉じて、神気が出ないようにします。」

 

王様は、岐伯に聞きました。

 

「取る、と言ったが、どのようにするのだ?

もっとくわしく、話してくれ。」

 

岐伯は言いました。

 

「はい、王様。

 

息を吸う時に、鍼を入れ、

気が逆の方に進む事の無いよう、邪気を広げてしまうことの無いよう、

しばらく静かに鍼をとどめます。

 

息を吸う時に鍼を回して、

気をつかみ、手に入れます。

これが、取る、です。

 

息を吐くのをうかがい、鍼を引いて、

吐ききった時に、鍼を抜けば、

体の中に入った、外からの気が、みんな出ます。

ですから、瀉の治療です。」

 

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