それを聞いて、王様は、ふしぎに思いました。

 

(本当に、人だけがそんなにすごいのだろうか?)

 

でも、歴史の先生は、すごく大きな声で、どんどん話をするので、

王様は、質問することができず、

結局、聞けないまま、歴史の先生を帰してしまいました。

 

そこで、王様は、これを岐伯にたずねてみようと思っていたので、

部屋にやって来た岐伯に、さっそく聞きました。

 

「岐伯、今日の歴史の先生の話で、

世界の中で一番すばらしい物は人だ、と言ったのだが、

本当なのだろうか?」

 

岐伯はうなずいて言いました。

 

「はい、そのとおりです。

人は、天と地によって生まれ、季節の法則によってできています。

これが当てはまる物は、他にありません。

 

ですから、人は、一番すばらしいのです。」

 

岐伯も、歴史の先生と、同じことを言いましたが、

王様には、まだよく分かりません。

 

「それは、どういうことだ、もっと詳しく話してくれ。」

 

岐伯は、言いました。

 

「人の始まりは、

天と地が合わさって、人を作り、人と名付けました。

 

ですから人は、天と地が、父と母です。

天から命をあたえられ、

地に生まれたのです。」

 

 

王様は、言いました。

 

「それは、他の物もみんな、同じだぞ。

全ての物が、天と地が合わさって生まれたのだ。

人だけではないぞ。」

 

岐伯は言いました。

 

「世界には、天の陰陽によって、

寒い季節と、暑い季節があります。

その季節に合わせることが出来るのは、人だけです。

 

人には、生まれた時から、人の体があります。

その体には、十二の経脈が流れています。

十二の経脈には、陰陽があります。

人の体は、天の法則とぴったり合っているのです。

 

ですから、

天と地が作り出した物の中で、

人が一番すばらしいのです。」

 

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