白山が見えるという花立峠へ。今日は見えず。
この辺りは山中の割に林道がいくつも輻輳している。峠で道が4方向に分岐している。西部3号を離れ、分岐する林道へ。吉と出るか凶と出るか。
峠を下り始めて20秒で道が変わったことに気付いた。林道にも格差がある。
急なヘアピンと急勾配もそうだが、落石と杉の落ち葉、水(通称山汁)、道路の陥没。ガードレールなど付ける気はサラサラなさそうだ。
キビしい道走った記念に写真を撮りたいところだけど、バイクを停める余裕も与えてくれない。
やっと一息ついたのは苔ゾーン。この路面も滑るのはよく知っている。
手強い道は続く。林道テイスト濃い目。そして路面が乾くことはない。
今日のバイクを(汚れてもいい)VTR250にして良かったと思いつつ、それでもちょっとキビしいとも思いつつ。
だいぶ下ったところで、今度は水トラップ。
光の反射のせいか、底なし沼風に見える。
何とか抜けたが、その先の砂利も深い。
もうトラップは腹いっぱいだ。
武周ヶ池というダム湖を過ぎ、わずかに民家が現れてきたら、やっと普通の県道に出て、ひと安心。
普通ならアドベンチャーバイクで行くようなコースだが、コンパクトでシート高も低いVTR250ならではの安心感もあった。さすがに旅バイクとして優秀である。
越前海岸に出て1枚。やっぱり海は良い。
海沿いのR305は快走路。ただただ気持ちが良い。
鼻歌を歌う余裕も出てくる。
♪しあわせは歩いてこない だから歩いてゆくんだね
一日一歩 三日で三歩 三歩進んで 二歩さがる
人生はワン・ツー・パンチ。歩みを止めずに夢みよう。
知らないうちに、この曲には何度となく励まされている。
いつもならまっすぐR8で帰るところだが、今日は柳ヶ瀬トンネルを抜けて、R365で帰ろうと思った。R365を走るのが、今日のテーマでもあったので。
少し手前の小刀根トンネル。現存する鉄道トンネルとしては、日本最古のもの。
♪腕を振って 足をあげて ワン・ツー ワン・ツー 休まないで歩け
ソレ ワン・ツー ワン・ツー ワン・ツー ワン・ツー
人生はワン・ツー・パンチ。
バイクに乗っている時は、失敗を失敗とは思わない。
どんな道を選んでも、何かトラブルがあったとしても、それは旅のエッセンスになる。
そういう精神状態で日々を過ごせたらどれだけいいだろうか。