桂歌丸師匠が冥土名人会入りをした後、落語芸術協会の会長職は空席になっていた。現在は副会長の三遊亭小遊三師匠が会長代行を務めているが、歌丸師匠が体調を崩した昨年の水無月に「1年限り」という事で就任し、その意思は先週火曜日に行われた芸協の理事会でも変わらなかったという(「1期限りでも小遊三師匠にやってもらいたい」という声もあったが、それを固辞した)。その小遊三師匠は、後継の会長として春風亭昇太師匠を指名する。

 共に日本テレビ「笑点」のレギュラーメンバーで、メンバーのほとんどを噺家で占めるデキシーランドジャズバンドのにゅうおいらんずにも参加しているという小遊三師匠と昇太師匠であるが、多く接している事で小遊三師匠は「昇太くんなら、重責の多い芸協の会長を任せられる」と確信したに違いない。真打の指名やお江戸新宿末広亭など定席小屋の興行の仕切り、ファンサービスや落語協会など他の団体との交流など会長は様々なお仕事の舵取りが必要となるが、独自の新作噺や若手育成に定評がある昇太師匠ならば重責は担えると判断し、元号も変わるという事もあって「これからはむしろ新たな顔が必要」という意見も続出、結果的に昇太師匠が満場一致で推挙されて「小遊三師匠のご指名でお断りするにもいかないので、お引き受けする」と受け入れたという。

 インターネット上では、昇太師匠の会長内定を受けて「あとは嫁をもらうだけ」とか「早く良い人を見つけろ」、「齢59!もっと若いと思っていた。やはり噺家はそれ相応の齢を重ねないと噺に深みがない」などの声が出る。当の昇太師匠は自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「ラジオビバリー昼ズ」で「まだ正式に決まった訳でない」と切り出し、決まった暁には改めて番組で放送する旨の話もしたが、その上で小遊三師匠について「日本相撲協会は会長職になりたがるが、噺家の世界は誰もなりたがらないから押し付け合いになる。こんなのは名誉ではない。パーティでは祝儀を出してあいさつをしないといけないし、僕のような子分肌の人間は先頭ではなく5~6番手というのをやりたかった」と不満を漏らした。

 とは言っても、昇太師匠の就任はもう規定路線となっている。芸協は今秋に柳亭小痴楽が、来年の如月には講釈師の神田松之丞がそれぞれ真打に昇進が決まり、さらなる若手の育成や新機軸の打ち出しなど解決すべき課題は山積している。新たに就任する昇太師匠の手腕に期待したい。

(追記)落語協会会長である柳亭市馬師匠は、昇太師匠より齢2つ下という。両師匠の顔だけ見ると、その事実は信じられないものである。

 

 

以前から度々御用の筋に厄介になっていたとそうであるが、今回のような事は初めてという。何しろ邏卒に楯突いて手や足を出してお縄になった後も、連れていかれた本署で大暴れして合計4度も召し捕られるという実にとつけむにゃあ事件が兵庫٠神戸市で起こった。

 事の始まりは、月曜日の夜五つ近くに市内の医療施設で土方の内田一幸が医者につかみかかったり、医療施設の関係者と口げんかになったところからである。110番通報を受けて所轄の兵庫警察署の署員が駆け付けたが、話を聞こうとした途端に内田は牙を剥いて邏卒の胸ぐらをつかんだ上に足払いで倒したため、その場で捕縛となった。内田は「頭が痛くて来たのに、職務質問をされたのが我慢ならなかった」と口にしたが、本書にしょっ引いてもなお悪あがきを続けたというからたちが悪い。

 お調べをするには、1度お縄とワッパを外さねばならないが、そうなった時に内田は暴れ出した。まずは別の邏卒に頭突きをかまし、次は机に蹴りを入れて壊したと思えば、牢屋では番をする邏卒に右ストレート一発を食らわす始末で、医療施設の分を合わせて4度も縛に就いたという。兵庫署の偉いさんも「短時間に4度もワッパをかけたのは聞いた事がない」とあきれる始末であるが、インターネット上では「頭が痛くて医者にかかった割には、相当元気」とか「ガタイがでかい上にケンカ慣れしている。血の気が多そう」などの声が飛ぶ。

 ここまで暴れれば、しばらくは牢屋から帰されそうにないが、出してしまえばまた暴れる事は目に見えている。この知能指数が低そうな下手人がまた事件を起こさないようにするためにも、持っている警棒で内田をボコボコにして鉛の弾の実演で土手っ腹に風穴を空けるくらいは考えても良いかも知れない。そこまでしないと市井の方々に迷惑がかかってしまう。

 

 

その日はやって来た。東京ドームで行われたMLB開幕シリーズのオークランド٠アスレチックス対シアトル٠マリナーズ2連戦、昨季は球団会長特別補佐としてシーズン途中でフロント入りしていたマリナーズのイチロー=鈴木一朗は今季、選手として復帰を果たして2試合共に九番٠右翼で先発出場したものの、この2戦目をもって長きにわたる現役生活に終止符を打つ事を明らかにする。NPBの一軍とMLBで通算して4367本の安打を放った背番号51は日本と米国の球史に残る数々の金字塔を打ち立てて選手生活を退いたが、「お疲れさま」というねぎらいの声は各所で聞かれた。

 開幕シリーズで塁に出たのは、開幕戦で四球を選んだただ1度で、両試合共に途中で退いているが、最後の試合となった2戦目は8回に1度は守備に就きながらも、マリナーズのスコット٠ダニエル٠サーバイス監督はここでイチローをお役御免とし、彼が守っていた右翼に中堅を守っていたミッチェル٠エヴァン٠ハニガーを入れ、中堅にはこの試合がMLBデビューになるブレイデン٠アダム٠ビショップが入る。イチローに代わっての九番はビショップとなったが、退く側は選手生活の終わりで入る側はMLBデビューという対照的な選手交替であった。結果的に試合は延長12回までもつれ込んでマリナーズが5対4で勝ったが、イチローがベンチに退く時に起きた割れんばかりの拍手とナインやスタッフ1人ひとりに抱き合う姿、そして試合終了後のイチローコールを繰り返すファンの前に再度姿を表し、グラウンドを回って手を振る姿は実に印象的であった。イチローはその後会見に臨んだが、その時間はもう真夜中である。

 集まってくれたメディアの方々に謝意を述べたこの「希代の天才打者」と呼ばれた男は「本日をもって、現役生活に別れを告げさせていただく。この四半世紀を振り返るにはあまりにも長い時間なので、ここで1つひとつ振り返るのは難しいが、ここまで応援して下さった方々や球団関係者、チームメイトに感謝したいと思う。現役を退く事については、球場での出来事を見せつけられたら後悔などあろうはずがない。もちろん、もっとできた事はあるが、結果を残すために自分ががんばってきた事は自分なりにやったと言える」と話す。ファンの中には「監督としてのイチローを見たい」という声もあるが、イチロー本人は「監督は絶対に無理。人望がない。そのくらいの判断能力は備えている。アマチュアとプロの壁が日本の場合は特殊な形で存在しているので、そのルールがどうなるのか?今までややこしい。自分に子供がいて、高校生になれば教えられない。そうなると変な感じ」と指導者論についても触れた。

 さらにイチローはMLBでの生活で得たものについては「得たものは『こんなものか?』という感覚。シーズン200本安打をもっと打ちたかったし、できると思った。1年目、2年目と勝ち、『勝つのはそんなに難しくない』と思っていたが、勝つのは大変。この感覚を得たのは大きい」と語り、異国での孤独感については「孤独感を感じてプレーした事はまったくない。それとは違うかも知れないが、MLBに来て外国人選手になった事。米国では僕は外国人。これで人の心を慮り、痛みをわかったりして、今までになかった自分が現れた。体験しないと自分の中では生まれないので、孤独を感じて苦しんだ事は多々あり、その体験は未来の自分にとって大きな支えになると思う。辛い事から逃げたいと思う事は当然であるが、元気な時やエネルギーのある時はそれに向かっていくのも大切」と口にし、会見を締める。最後に話した言葉は、ある意味金言であろう。

 マリナーズのジェラルド٠ピーター٠ディボトゼネラルマネジャー(GM)はイチローの今後について「チームと生涯続くような役職になると考えている」と口にしたが、恐らく彼が憧れるジョージ٠ケネス٠グリフィーJr.氏(人は彼をケン٠グリフィーJr.と呼ぶ)と共に球団アドバイザーとしてマリナーズと関わりを持つ事になるかも知れない。ディボトGMは「30年近く培ってきた野球の経験や知識をチームにもたらしてくれる」とも語ったが、恐らくそれは間違いない。

 目標としていた齢50までの現役生活はかなわなかったが、十分に日米球界に貢献してきたイチロー。彼がこれからどのような形で野球と関わっていくのか?それが楽しみである。まずは「お疲れさま」の言葉をかけたいと思う。

 

 

 

今回の話は、2週間前に蝦夷地の中心である札幌市内で起こった事件である。弥生に入っても札幌はまだ寒く、とくに夜は氷点下が当たり前という金曜日の未明に帰宅途中の女性の目の前に信じられないいでたちの男が姿を現した。何とその姿は眼鏡をかけている以外は何も衣服を着けていない、要するにスッポンポンの状態であったから、これは驚かない方がおかしい。

 男は女性を右側から襲うと、まずいちもつを触らせて胸や太ももを触るという卑劣極まりない行為に及び、すぐ逃げたという。襲われた際に女性は傷を負ったが、所轄の札幌東警察署の署員たちは「このような女性の敵は決して許す訳にはいかぬ」と早速探索に乗り出し、防犯カメラの解析など徹底して調べ上げた結果、1人の男を割り出して即刻お縄にしたというから、被害に遭った女性も安心したのは間違いない。現場の近くに住むという炭野真貴という名のこの下手人はお調べで「好みの女性。DVDを見てスッポンポンになり、女の人を触りたくなった。他にもやっている」と白状したが、てめえの欲望で女性に牙を剥くとは許せない事である。

 炭野は自宅から半里程離れたコンビニエンスストアで標的の女性を探し、見つけると乗用車で尾行して先回りし、適当なところで車を停めて服を脱ぎ、昔で言うストリーキングの状態になって襲ったというのがお決まりの犯行パターンであるが、-3℃という内地の人間からしたらとんでもなく寒く感じる状態の中でスッポンポンというのは本当に信じられない。やはりこの手の欲望は、寒さを感じさせないくらいの熱さを身体から放出するのであろう。

 スッポンポンで街をうろつく騒動はここでも度々取り上げたが、今回は複数の女性を襲ったという事で罪は相当重い。しっかりと塀の中でおのれの罪を数えて真正面から向き合ってほしいと思う。もし、今度同じような事をやれば、今度はいちもつをその場でスカッと切って戦意喪失にしてほしいと思いながら、この話を締める事にする。

ついに福岡市でもサクラの開花が発表された。お江戸や神奈川٠横浜市と同時発表であったものの、一番乗りはまさかの長崎市(ほぼ40年ぶりであったという)で前日に達成されたという。何にしてもこれから次々と花が咲き、満開のサクラの下での花見と称するどんちゃん騒ぎが繰り広げられるのはお約束である。

 サクラと言えば、福岡を拠点とするLinQの中心メンバーである新木さくらが高校の同級生であったHKT48の渕上舞と親友である事は以前にも書いた。まいの仲立ちでさくらは松岡菜摘とも仲良くなったというが、先日さくらとなつが食事に行き、途中でまいも合流し、昨秋の放生会以来という3人のプライベートな時間を楽しんだ。さくらとなつ、そしてまいは共にパーカーを着用していた事からさくらが3ショットの記念写真を撮り、ついでになつの1ショットも撮ったというが、さくらはこの1枚が「あまりにもかわいい」とツイッターに上げて「この写真は本当に好き」という旨のコメントも記したというから、彼女にとっては会心の出来であったと言えよう。

 このさくらの1ショットとコメントについて、なつは「何でそんなに好きなの?うれしい」という反応をしたが、さくらは「8年前の『手をつなぎながら』ライブの時から一目惚れで、顔や声、性格が好き」となつに返すと、彼女は「それはファンの行動。もうお友だちなのに、1ショットはやめて」と恥ずかしさを隠せないようである。さらにさくらが「遊ぶ度に写真を撮り、待ち受けの更新をし続ける」と書けば、それに「携帯を見れば会える、いや、そうではなくて恥ずかしい」とボケをかましながら返し、最後はさくらは「そういう返答が好き。ごちそうさま」と締めたが、このやりとりに双方の推しファンは満開の笑顔であったかも知れない。

 インターネット上では「仲が良い」とか「相変わらすなつは女性からモテる」、「握手会みたい」とか「ファンと友達の二刀流。素敵な関係性」という好意的な意見に加え、「なっちゃんを撮ったら、必ずツイッターに上げてほしい」というさくらへのお願いも見られた。LinQとHKTでは他にも安藤千紗と豊永阿紀が仲が良いが、こういった感じで双方のユニットの交流がどんどん進み、最終的には舞台上でのコラボレーションという満開の花を咲かせてほしいと個人的には願うのであるが。

音楽だけでなく役者のお仕事もこなし、さらには政治の世界にも進出しようとしていた内田裕也氏の人生は、まさに「ロックンロール」と言っても過言ではない。ご内儀は樹木希林氏で娘はエッセイ書きの内田也哉子氏、そしてそのダンナが役者の本木雅弘というそうそうたる一家は昨秋に希林氏が先に冥土へと旅立ち、そしてその半年後に裕也氏がそのあとを追って三途の川を渡って行ったが、あれだけお騒がせを繰り返していたロックンロールの伝説的存在が愛する伴侶に先立たれると、途端に衰えてしまって生命の灯が消えてしまった。

 兵庫٠西宮市に生を受け、大阪٠堺市で育ったという裕也氏であるが、上方にいた頃の音楽仲間には佐川満男や中村泰士、そして今は亡き北原謙二と後に演歌や歌謡曲畑を歩んできた面々と一緒であった事は実に興味深い。中村と佐川は再来月に行う2人の傘寿記念ディナーショーでシークレットゲストとして呼ぶつもりであったが、結局かなわずに終わってしまう。その後は東京٠日本武道館でのビートルズのライブのオープニングアクトを務めたり、沢田研二や岸部一徳らのザ٠タイガースをスカウトした他、映画「コミック雑誌なんかいらない」に出演したと思えば、東京都知事選挙に出馬した一方でいろいろと騒ぎを起こすトラブルメーカーとして名を馳せた。希林氏とも夫婦関係は持ちながらもずっと別々に暮らしていたが、時にはその関係が終わりそうになりながらも希林氏が身罷るまで夫婦関係は続いたのである。

 前述のように長年連れ添ったパートナーと別れると、その衝撃から残された側は精神的に落ち込み、下手をすれば心身共に衰えていく。それは長門裕之氏や津川雅彦氏の兄弟という例が示しているが、兄の長門氏はご内儀の南田洋子氏に先立たれて1年と数ヵ月で、弟の津川氏もご内儀の朝丘雪路氏に先立たれて3ヵ月ちょっとでそれぞれ衰え、力尽きた。裕也氏も希林氏との別れの後に声が弱々しくなっていたが、やはり心に大きな穴が空いて衰えていったのであろう。ロックンロールの伝説とも言える男も最晩年は本当に寂しく、切ない。

 今頃は先に行った希林氏に追い付き、さらに昔の音楽仲間と共に様々な思い出話に花を咲かせていると思う。来世でも思い切ったロックンロールの人生を送ってほしいと願いながら、この話を締める事にする。

 

 

翻訳ソフトというのもピンからキリまである。高価なものは、いわゆる意訳ができて外国語の文章がきちんとした日本語の文章に訳されるが、安いものは直訳したものを羅列しただけで、日本語の文章としては成立しない。そういうソフト(インターネットの翻訳サイトも含む)を使った時には、まともな文章になるように直さねばならないが、これが結構苦労するものである。大阪市内を中心に地下鉄を運行する大阪メトロも安物の翻訳ソフトを使ったようで、ここのサイトの英語版はとんでもない間違いのオンパレードであった。

 大阪メトロは、これまで地下鉄を運行していた大阪市交通局に代わって運行を引き継いだ事業者(バスの運行は大阪シティバスが引き継いでいる)であるが、ここの公式サイトの英語版のページでは堺筋を「Sakai muscle」、天下茶屋を「World Teahouse」、3両目を「3eyes」など、まさに直訳の間違い表記が次々と表に出たから実に恥ずかしい。当然ながら利用者からツッコミの指摘が相次いだのは言うまでもなく、大阪メトロ側もサイトを閉じて修正に追われたが、ネット上では「笑ってしまった。むしろ直訳のままで良い」とか「虚構ニュースかと思った」、「ルー大柴がプロデュースしたのではないか?」など様々な声が飛ぶ。

 どうやら原因はマイクロソフトの翻訳ソフトを使ったためという話であるが、精度が低いと評判のこの手のソフトを使った事にも「浪速人のケチはこんな情けない結果となるようなくだらないレベルではなく、もっと合理的で上手なケチであったはず」とケチの質の低下を嘆く声もあった。とは言え、この手の笑える訳についてはよく聞く話であり、福岡市内の屋台でも「ベビーハム」を中国語に翻訳すると「赤ちゃんのハム」という意味の単語に変換され、マクドナルドでは店員の意で使うクルーは中国語に翻訳したら「船員」と変換されてしまい、共に間違いに気付かぬまま店頭に掲示されたという事も付記しておきたい。

 さらにネット上では「御堂筋なら『Midou muscle』、なにわ筋なら『Naniwa muscle 』、四つ橋筋なら『Four Bridge muscle』、今里筋なら『Now Villege muscle 』」などと悪乗りする声もあるなど、この手の間違いに関するネタはしばらく続きそうな感もする。何にしても、今後は利用者に迷惑をかけないように値段は高くても性能の良い翻訳ソフトを購入してきちんとした日本語訳を行い、赤っ恥をかかないようにしてほしいと思う。

 

先日のピエール瀧がやらかしたコカインの1件は、多方面に影響を及ぼしている。瀧が出ていたNHKの大河ドラマ「いだてん」をはじめとした映画やテレビドラマの多くは代役を立てての撮り直し、最悪の場合はお蔵入りという憂き目に遭い、瀧が属するユニットの電気グルーヴもライブの中止やこれまでに世に送り出したCDやDVDを小売店から回収するという措置がなされているが、これに「作品に罪はない。もうそろそろこのような『連帯責任』の考えはやめるべき」との声も高まっているという。

 瀧が出ていた映画のうち、西岸良平氏のマンガを映画化した「ALWAYS 三丁目の夕日」もNHK-BSプレミアムで放送する予定であったが、当然ながら他の作品に差し替えるはめになった。そのうち、春分の日に放送する予定であった「ALWAYS 三丁目の夕日'64」の差し替え作品が「インディ٠ジョーンズ 最後の聖戦」に決まったが、ここで若き日のインディを演じたのがコカインやヘロインの大量摂取による中毒で壮絶な最期を遂げたリヴァー٠ジュード٠フェニックスであった事から、そこへツッコミを入れる方々が非常に多かったのは言うまでもない。

 インターネット上では「NHKは詰めが甘過ぎる」とか「この措置はコントに違いない」、「差し替えへの抵抗であろう」とか「『クスリをやり過ぎたら、来世へ行く』というメッセージなのか?」、「コカインつながりで、カロリーゼロ」など様々な声も飛ぶが、中には「ならば『パルプフィクション』か『トレインスポッティング』を差し替えた方が良い」とクスリによる中毒の恐ろしさを内容とした作品への差し替えを提案する声もあった。当事者であるNHKはこの件についてコメントは出していないが、内心では「これはちょいとまずかった」と思っているのではなかろうか?

 映画監督の片岡K氏は「先に女性を手籠めにして捕縛された新井浩文と今回のピエール瀧の件で、結構な数の日本映画が消えてしまいそう」と嘆く。この激震の影響は相当長引く事は覚悟しなければいけないであろう。本当に困った事である。

 

福岡٠大川市。筑後川の向こうは県境を越えて佐賀市であり、家具産業が盛んな事でも知られている。また、日本の歌謡曲の歴史に重要な足跡を残した作曲家の古賀政男氏や弟子である歌い手の大川栄策、役者や歌い手としても活躍する陣内孝則らを輩出しているが、その大川を舞台にした小説やマンガは有名なものが目立つ。

 まず小説では、20年前にフランスでも権威ある文学賞であるフェミナ賞の外国文学賞を受賞した芥川龍之介賞作家の辻仁成氏が書いた「白仏」(「しろぼとけ」ではなく、「はくぶつ」と読む)が挙げられよう。この作品は筑後川の中州にある大野島が舞台で、辻氏の母方の祖父である今村豊氏をモデルにした実話を基にしている。鉄砲などを作る鍛冶屋であった主人公の稔は地区の没した人たちの遺骨を集めて骨を砕き、そこから仏像を造る事業に晩年を捧げたが、実際にその白仏は大野島の勝楽寺に安置されていて、作品を読んだ人がお参りに来るという。

 大野島と言えば、映画やテレビドラマになった大川在住の山田宗樹氏が書いた「嫌われ松子の一生」の主人公、川尻松子の出身地がこの県境の中州の島という設定になっているが、この地区を2つの小説が舞台にしているというのは、やはり島の北部が福岡で南部は佐賀という2つの県にまたがる国内の川に浮かぶ島では唯一のその珍しさもあると思う。ちなみに南側は佐賀市の大詫間になるが、県境を越えれば住民が話す言葉は筑後から肥前の言葉に変わる(似てはいるが、微妙に違う)。2つの地域が長きにわたって培ったものが言葉にも表れていると言っても過言ではない。

 マンガではこれも映画やドラマ、アニメーションにもなった二ノ宮知子氏の「のだめカンタービレ」の主人公、野田恵も大川の出身という設定になっている。のだめのモデルで二ノ宮氏のファンの女性が大川市在住というところからのご縁であるが、前出の「白仏」と同じように「のだめ」ファンの間では、ゆかりの地をめぐる「聖地巡礼」で大川を訪れている人も多い。最近は隣の佐賀市がアニメ「ゾンビランドサガ」で大当たりしている事から、アニメファンの中には「ゾンビランド」の佐賀から「のだめ」の大川へ行くというコースを取る人もいると聞く。

 文学やマンガでも注目を浴びる大川であるが、もしかしたら、今後大川を舞台にした新たな作品ができるかも知れない。市のランドマークである昇開橋を舞台にしたラブストーリーなどを作れば、良い作品になると思うのであるが。

先週、かつてNPBでプレーした2人が不始末をしでかしたかどで御用の筋のお世話になったというニュースが相次いで報じられた。1人は齡18に満たぬ女子高校生相手にまぐわいをやってお縄になり、もう1人は金の延べ棒の抜け荷をやろうとして失敗し、しかるべきところに書状を送られたというが、相次いで御定法を犯した行動に関係者らは失望の色を隠せない。

 まずはいわゆる援助交際で召し捕られた件について記すが、その下手人はオリックスバファローズでプレーした奥浪鏡である。この名前を聞いてピンと来た野球好きも多いと思うが、一昨年のシーズン途中に乗用車を運転して事故を起こして2人に傷を負わせた上、その時は速度違反で運転免許を止められていた状態という悪質極まりない状態であったため、球団から期限を決めない蟄居という沙汰を喰らい、その後に契約を解かれた。現在は兵庫٠西宮市に住むという奥浪であるが、齡18に満たない首都圏在住の女子高生を自宅に呼んで事に及んだものの、その場でお金は払わなかったという。その後女子高生が大阪市内で町方のお世話になった事から奥浪の件も白日の下で明るみになったが、インターネット上では「素行不良でクビを飛ばしたバファローズは見る目がある」とか「前にも車で不始末を起こした。人間的にも未熟なので、野球でも大成できない。期待されていたはずなのに、墜ちるのはあっという間」、「齡23で一時の欲望を果たすために、人生を棒に振ってしまった」とか「バファローズが謹慎処分にしても、まったく堪えていない」など「相手の女子高生にも問題がある」という意見よりも奥浪に非があるという声の方が多かった。

 一方、金の抜け荷をしようとしたのは、阪神タイガースから福岡ダイエーホークス、そして中日ドラゴンズと渡り歩いた大野久であるが、大野は夫婦でその上に指示する者と共に金の延べ棒を3枚、現金1300万円相当也を不正に持ち込もうとしたものの、税関で見つかって罰金50万円を納める旨の裁きを受ける。大野はドラゴンズのコーチや東海大学牛久高校の社会科教師で野球部の指導もした他、U-15野球日本代表のコーチや外国でも少年野球の指導者として精力的に活動したものの、生活には相当困っていたという話であった。英語が堪能で海外事情にも精通していた事から、それを悪用して抜け荷に加担したいうのは言語道断であり、ネット上でも「大野、何をしている!」とか「塁を盗んで盗塁王(大野はホークスでパシフィック٠リーグの最多盗塁を受賞している)まで輝いた男が抜け荷とは情けない」、「ホークスでの応援歌は『♪すごいセンスを見せてやれ』であったが、抜け荷のセンスもあったとは思わなかった」など様々な声が飛ぶ。

 野球一色の人生であった人間が途中でレールを外された時はおかしな事になるという話は以前から聞くし、ここでも取り上げた。奥浪も大野も今回の件としっかりと向き合って猛省し、2度と同じ失敗をしないでいただきたい。今度やったら、破滅の道へとまっしぐらとなる事であろう。