● 現実は1つか?名探偵コナン「真実はいつも一つ!」は本当か?哲学 実証主義と相対主義 ミクロ心理学
どうも、中田です!
2020年のテーマは今までの流れを汲みつつも経営学、認知科学(認知心理学)、イノベーションになります。
と同時に、それは「イノベーションを起こす」、「変化・進化する」、「新しいことをやる」ことも意味します。
では、そのために経営学だけでどれだけ学ぶ必要があるのか?と思う方もいるかもしれませんね。
とその前に、なぜこういった学問を学ぶ必要があるのか?というと、時代のセレクションを経た普遍的な思考の軸を持つことができるから、それはなぜか?という説明、納得感がなければ人は動かないから、理論主導の思考の方が圧倒的に汎用性が高いからという3つの理由によります。
例えば、会社の上司の言葉は部下のあなたにとっては臨場感が高いので会社の上司の言葉を思考の軸にして拠り所にしているという方は構造的に多いと思います。
しかし、それが本当に時代のセレクションを経た普遍的で使える思考の軸か?と言われるとアスピレーション(基準)が低く疑問に思います。
もちろん、上司のレベルによりますが。
だからこそ、時代のセレクションを経た普遍的な思考の軸を持って欲しいのです。
理論主導の思考だと圧倒的に汎用性も高くなります。
そして、いま世間ではエビデンス(論拠)ブームですが、理論主導は論拠を超えた納得感もあります。
(まあ、筋トレあるあるで、理論は凄いけれど、身体がついていっていないパターンがあり批判されることが多いので、理論主導になりすぎると世田谷自然左翼っぽくなってしまいますが。
両方大事です。)
そんなエビデンスブームの背景には、情報量が爆発していて、不確実性が高くなっているから、できる限り正しく、信頼できる情報を得たいという肌感覚からきているのだとは思います。
変化が激しい時代ですから、個人、企業もいつ時代に取り残される、淘汰されるか分からない不安もあります。
だからこそ、学問的な思考の軸があるとよりどころになるのです。(あと、コミュニティに属していると安心感があります。)
そんな理論主導の思考の軸の欠点は、訓練が必要ということだと思います^^;
そこは慣れましょう。笑
では、そのために経営学だけでどれだけ学ぶ必要があるのでしょうか?
お答えすると、だいたい60~70以上の主要理論があります。
え!?
60~70の主要理論?
経営学だけで???
え!?多くないですか???
・・・
1理論どれくらいで理解できるの?
う~ん、簡単なもので2時間程度、難解な理論だと数十時間はかかるかもしれません。
研究する、深堀するとなるともっとかかるでしょうね。
・・・
ということで、だいたい10~20個くらいの重要な理論に絞って解説しています。
今まででてきた「マーチ=サイモンモデルの意思決定理論」「レッドクイーン理論」「モチベーション理論」「知の探索・知の深化の理論」「ゲーム理論」「野中理論」などは基本的な理論でとても重要な理論になります。
今回は、ミクロ心理学も絡んでくる「センスメイキング理論」を解説しようと思います!
センスメイキングの前に覚えておく必要があるのが哲学的背景の「実証主義」と「相対主義」です。
一言でいうと、「現実は1つか?」ということです。
哲学者のニーチェなどを思い出す人もいるかもしれません。
名探偵コナンでは「真実はいつも1つ!」とされていますが、本当に真実はいつも1つなのでしょうか?
また、最近話題の森法務大臣とカルロスゴーンの記者会見では、論点がまったくズレているように感じた方も多かったはずです。
視聴者の意見にも様々な意見がありました。
例えば、このブログを読んでいるあなたと、他のブログ読者さんが読んでいるものと完全に同じなのでしょうか?
何をバカなことを言っているんだ!と怒ってくる人もいるかもしれませんが、しかし、このブログを読んでいるあなたと、他のブログ読者さんとまったく同じものが、見えているという保証はどこにあるでしょうか?
別の読者さんがどのように認識しているかは、その人にしか分かりません。
僕たちは一人ひとり違う人間であり、RASという認識のフィルターを通じてでしか、物事が見えないからです。
別の例を挙げると、映画カイジのこのセリフを聞いたとしましょう。
・キンキンに冷えてやがる・・・(映画カイジファイナル楽しみですね!)
・カイジ実写版とアニメ比較(キンキンに冷えてやがる)
おそらく爆笑する人もいれば、カイジを知らない人の場合はポカーンとする人もいるはずです。何が面白いの?と。
そう、受け止め方が違うわけです。
僕や作者さんの意図はあっても、読み手次第で受け止め方が多様になります。
ここで出てくるのが、実証主義と相対主義という考え方です。
実証主義とは「この世には絶対的な真実・真理がある」という立場で、上記は誰にとっても同じということです。
この場合、主体と客体は分離していて、主体は客体を正確に観察・分析することで、真実・真理を知り、他者と共有できると考えます。
科学哲学では、万物には共有の真理があると考えていて、自然科学はより実証主義に近い立場を取ります。
一方、相対主義は物の見方・認識は、主体と客体の相互依存関係の上で成立するという立場をとります。
主体と客体は切り離せず、周囲の客体も一部という立場を取ります。
一は全、全は一のような、縁起の思想とも似ています。
主体と客体は互いに働きかけあい、依存しあっていて、結果、人は、認識上のフィルター(コンテクスト)を通じてしか、物事を認識できないという考え方です。
ビジネスでは、実証主義と相対主義の2つの立場はどのように影響してくるのでしょうか?
ビジネスでは、実証主義的立場ならば、主体と客体を切り離し、自分がいま直面している環境を正確に分析すれば、普遍的な真実・真理が得られるとなります。
個人、企業に重要なのは事象を正確に俯瞰して、精密に分析すれば、未来が切り開ける!ということになります。
一方、相対主義の立場をとるのならば、主体と客体は切り離せないのだから、ビジネス環境の絶対的な真理はなく、自身が変化すれば、環境認識も変化していきます。
客観的に分析しても未来は切り開けない!!
超情報場仮説よりの考え方になるでしょうね。
ここでは実証主義と相対主義のどちらが正しいという議論をするつもりはありません。
どちらも物凄い議論と批判合戦が繰り広げられているものでもあるからです。
例えば、相対主義への批判もなかなか難解な自己言及のパラドックスがあります。
相対主義について絶対主義的立場から非常に頻繁に持ち出される古典的な批判は、それが自己言及のパラドックスに陥るために、立場として矛盾を含んでいる、あるいは完全ではない、というものである。古くはプラトンが『テアイテトス』にて指摘した。
批判の概要は次のようなものである。相対主義は典型的には「いかなる命題も、絶対に正しいということはない」というような主張を含んでいる。しかし「『いかなる命題も、絶対に正しいということはない』という主張自身は果たして絶対に正しいのか、それとも、絶対に正しいということはないのか」という点をめぐる矛盾が発生する。もしも相対主義が正しいとしたら、いかなる命題も絶対に正しいということはないはずなのだが、それならば、「いかなる命題も絶対に正しいことはない」という命題も絶対に正しいということはなく、したがって「絶対に正しい命題」が存在するはずで、それは相対主義の基本的な主張と矛盾するため、相対主義は間違っているというものである。 https://ja.wikipedia.org/wiki/相対主義
しかし、今回のセンスメイキング理論は、認識論的相対主義に近い立場になる理論になるので解説をいれました。
冷静で、客観的には不可能なことも、本人の中で思い込んで確信してしまえば、不可能が可能になるというものが含まれるからです。
一例をルータイス「アファメーション」から引用してみたいと思います。
物事はこういうものだとあなたが思っている内容は、疑ってみる必要があります。クリフ・ヤングという62歳のオーストラリア人は、あるときシドニーとメルボルン間の600キロを走るマラソンレースに出場して、世界的なランナーたちと競争しました。クリフはオシュコシュビゴッシュ社製のオーバーオール姿でレース会場に現れました。運営委員たちは、彼がこのレースにふさわしいとは思わなかったでしょう。しかしクリフは、この自身初となるレースで、ほかのランナーたちに1日半の差をつけて勝利しました。いったい、どうやったのでしょう?クリフが速かったわけではありません。ほかのランナーたちが、600キロを走るときは6時間眠って18時間走らなければならないという「真実」とされる考えに凝り固まっていたのです。
内陸地から出てきたクリフは、「真実」を知る人たちと一緒に走ったことがありませんでした。レースの途中で眠るという発想がなかったのです。そのため彼は、ほかのランナーが眠っているあいだも走り続けました。人々は「いや、そんなの無理だ。肉体的に不可能だ。」と言いましたが。すでにクリフはそんな「真実」も耳に入らないほど先に行ってしまっていたのです。翌年には、ほかのランナーたちが次々とクリフの記録を破りました。「アファメーション」p353 ルータイス
現在の信条は、あなたのフォートゾーンや思考の枠によってあなたを閉じ込めているという例で出てくるのですが、センスメイキング理論的に解釈することもできます。
相対主義が理解できれば、クリフの例も少し理解できるのでは?と思いますが、さらなるセンスメイキング理論の解説はなかだブートキャンプ11でしていくか、長くなるので覚えていたらブログに書きます!
本題に入る前にこの長さですからね~。
センスメイキング理論は、納得、腹落ち理論とも言われています。
納得感や腹落ちは、多くの個人、企業に足りていない視点だと思っています。
いや~ホント面白いですよね~^^
最新の情報はこちらに登録の上お待ちくださいね^^
原宿・北参道・新宿・渋谷・恵比寿・表参道・池袋・六本木・東京・世田谷などからお越しいただいています。
●中田真広実績
はじめまして、中田真広と申します。
2012年から開催しているセミナーには、
台湾、東京、大阪、広島、福岡、北海道から沖縄まで、全国からお越しいただいております。
ヒーラー養成講座では、気功がはじめてわかった方や、サラリーマンを辞めて、独立起業し、サラリーマンの年収を超えた方や、ガンが改善した方や腰痛が改善された方やひきこもりが家を出た方や小顔になった方など多数。
コーチングやコンサルでは、現状の外側のゴールを設定されて、会社を設立された方や起業された方や有料セッションでお客様がいらした方やブログ記事を2年以上書き続けられている方やピアノのコンクールで久しぶりに1位を取り県知事賞賞金50万円を貰った方などが多数。
パーソナルトレーニングでは、はじめて腹筋下部が分かったり、三角筋などの筋肉が意識できた方が多数。2019年ラスベガスでミスターオリンピア観覧。2019年ベニスのゴールドジム1号店に行く。
お客様の感想450件を突破。
バーチャル講座100本突破。
ブログ記事3000記事突破。
起業して3年目で会社を設立と同時に年商1000万円を突破。(現7年目)
書籍5冊出版、全巻Amazon起業、成功哲学、美容、ダイエットランキング1位を獲得。
認知科学に基づく気功、コーチング。ビジネス、筋トレの著者であり、プロコーチ、経営コンサル、ヒーラー、トレーナー、セミナー講師をしています。
株式会社なかだ 代表取締役 中田真広