資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。
愛知県名古屋市昭和区御器所4丁目にある、御器所八幡宮(ごきそ はちまんぐう)です。



平安時代前期の833-850年頃、第54代仁明天皇(にんみょうてんのう)の勅願所(ちょくがんしょ)として熱田社の鬼門を守護するために創建されたと伝わります。
御器所(ごきそ)の地名は古く、鎌倉時代に書かれた歴史書『吾妻鏡』にも記述があり、この地で熱田社の神事のときに使う土器を焼いていたことから名付けられたとされています。


絵馬は、大根のイラストと「叶 大根は大志をつかむ運のもと」と書かれた成就絵馬と八幡神の使いとされる鳩が描かれた絵馬の2題です。

江戸時代、尾張は大根が名物で、御器所では「御器所大根」(「東畠大根」とも呼ばれ、現在の昭和区東畑町あたりが発祥地といわれています)が栽培されていました。
御器所の沢庵漬は、江戸初期、造り酒屋の大きな酒樽で漬けられたことに始まり、江戸末期には商い用も作られるように。江戸参勤の土産にも用いられたことなどで次第に有名になり、『尾張名所図会』にも描かれるほどの名物となっていました。
