寄木(やどりぎ)

 鶴の背中と背中が繋がっている作品です。座布団折りをしてから折るのですが、尾や首も紙の端をのりで止めた方が、綺麗に仕上がります。

 おきづきの方もおられると思いますが、この寄木の製図は…11月21日に投稿した「荘子」、12月5日に投稿した「夢の通い路」と同じですが、それぞれ頭の向きなどが違うだけで、全く異なった鶴に折り上がります。

 

【狂歌】

夕立に つい宿り木か 二世の縁 空炊きならぬ 匂いとどめて

 

〈注〉

二世…この世とあの世、前世と今。

※「源氏物語」の「寄木」にちなんでいる。「二世の縁」は夫婦を意味する。「空薫き」はどこから匂って来るかわからないように香を焚くこと。またはその香り。