資料館の2階には壁面一杯、たくさんの絵馬が掛けられています。



 名古屋市中区大須二丁目にある、大須観音(おおすかんのん)です。

 

 真言宗の寺院で、正式には北野山真福寺宝生院ですが、一般には、大須観音と呼ばれ親しまれています。

 

 美濃の大須にあったものが、慶長17年(1612年) 徳川家康により当地に移されました。


 浅草観音、津観音と並ぶ日本三大観音の一つとしても数えられる格式高き観音霊場で、名古屋城築城の際に現在の場所に移されました。

 

 以降、名古屋城下・東の寺町として大須周辺は賑わいを見せるようになりました。

 

 絵馬は、馬の塔を描いたもの。

 

 馬の塔とは、毎年5月18日に行われる年中行事です。

 

 もとは桶狭間の合戦での織田信長公の勝利を喜んだ地元の人たちが飾り馬を引いてお祝いに駆けつけた事を発祥とする郷土の祭礼行事です。

 

 大須観音と馬とは昔から大変縁が深く、川の氾濫から多くの什物(じゅうもつ)を救われた故事から、馬に感謝すると共に、現在では地元の子供たちが馬の頭のお御輿を担いで、身体健康を祈念しながら商店街を練り歩きます。