【フィギュア】
本郷が女子SP首位、13歳の樋口は3位 全日本選手権

 フィギュアスケートの世界選手権(来年3月・上海)代表選考会を兼ねた全日本選手権第2日は27日、長野市ビッグハットで行われ、女子は2週間前のグランプリ(GP)ファイナルにただ一人出場して6位だった本郷理華(愛知みずほ大瑞穂高)がショートプログラム(SP)で66・70点を出して首位に立った。宮原知子(大阪・関大高)が64・48点で2位、全日本ジュニア選手権を制した13歳の樋口新葉(東京・日本橋女学館中)が64・35点で3位。昨年まで2年連続2位の村上佳菜子(中京大)は57・55点で9位と出遅れた。フリーは28日に行われ、誰が勝っても初優勝となる。男子フリーは3連覇を狙うSP首位の羽生結弦(ANA)が21番目、初優勝を目指す2位の町田樹(関大)は23番目、3位につける17歳の宇野昌磨(愛知・中京大中京高)は19番目で演技する。
◇自分に勝てた
 樋口新葉 すごく緊張したが、本番で全て決められてうれしかった。自分に勝てた。あした(のフリー)も自分の力を出せたらいい。
◇言葉が出ない
 村上佳菜子 自分の中ではそんなに悪くないと思ったので、(得点には)ちょっとびっくりして、言葉が出ない。
◇びっくりしている
 本郷理華 SPで1位になれると思わず、びっくりしている。順位よりも自分のできることをしっかり出せたのが一番うれしい。フリーはフリーで切り替え、守りに入らず練習の成果を出したい。
◇イメージと同じ
 宮原知子 完璧な演技ができるようにイメージし、同じようになったかなと思う。フリーはSPより自信がある。お客さんを感動させる演技をしたい。

【フィギュア】
18歳の本郷、ダイナミックな演技でSP首位スタート

 表示されたSPの得点は全体トップの66・70点。演技直後に観客の大歓声を誘った本郷が、今度は会場をどよめかせた。満面の笑みでリンクを降り、「1位になれると思ってなかったのでビックリしている。練習してきたことを出せてうれしい」と喜んだ。冒頭の連続3回転ジャンプを決めると、勢いを加速させる。後半の3回転とダブルアクセル(2回転半ジャンプ)も安定。スピンやステップでは、長い手足を武器にダイナミックに演じた。今季がシニア1年目。グランプリ(GP)シリーズのロシア杯で初優勝を飾ると、いきなり日本女子で唯一、GPファイナルに進んだ。日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長も「試合に出るたびに力をつけている」と評する。会場のビッグハットは、2012年1月に行われた中学の全国大会で滑った。このときは2位。28日のフリーに初の全日本女王が懸かる。今回は絶対に負けるわけにいかない。「守りに入らず、切り替えて集中したい」。18歳は力強く意気込みを語った。(田中充)

【フィギュア】
13歳樋口、スピード感ある演技で3位発進

 曲が止まると、どうだと言わんばかりに両拳を突き上げた。力強いジャンプを次々と決める会心の演技を披露。自己最高の64・35点が表示されると、13歳の樋口は目を丸くした。「すごく緊張したけど、自信になりました」強心臓だ。直前の6分間練習でミスし、体の硬さを感じつつも冒頭の2回転半ジャンプをきれいに着氷。3回転の連続ジャンプの2つ目は回転不足と判定されたものの、氷上でぐんぐん加速するスピードを武器にスピン、ステップでは観客の大きな手拍子を誘った。初めて挑んだ全日本の舞台で大きな失敗はなし。「集中したらできる」という手応えが、148センチの小さな体に刻まれた。それでも反省はある。演技の出来を「90点」と自己採点。マイナス10点は「笑顔が足りなかった」とはにかんだ。11月の全日本ジュニアで浅田真央、安藤美姫と並ぶ中学2年で制し、ジュニアのGPファイナルでも3位に入ったばかり。今大会は「6位以内」を目標に掲げていた。年齢制限で世界選手権の代表資格は持たないものの、13歳で全日本女王になれば、16歳で初優勝した浅田を大きく上回る快挙となる。首位本郷とは2・35点差。「フリーもしっかり集中してベストを尽くしたい」と、待ち遠しそうに声を弾ませた。(青山綾里)

【ショートトラック】
女子は菊池萌が総合首位 全日本選手権第1日

 女子500メートル決勝 1位の菊池萌水=江戸川区スポーツランド
 スピードスケート・ショートトラックの全日本選手権は27日、東京・江戸川区スポーツランドで開幕して男女の500メートルと1500メートルを行い、女子は500メートル1位、1500メートル2位の菊池萌水(早大)が総合首位に立った。1500メートルを制した妹の純礼(トヨタ自動車)が2位、斎藤仁美(オーエンス)が3位につけた。男子は17歳の菊池耕太(長野・小海高)が1500メートル1位で総合1位となり、500メートルを制した坂下里士(トヨタ自動車)が2位。500メートルで2位の15歳、吉永一貴(愛知・名古屋経大市邨中)が3位に続いた。大会は来年3月の世界選手権(モスクワ)などの代表選考会を兼ね、28日に1000メートルと、3種目終了時の総合上位8人による3000メートルが行われる。

【男子ゴルフ】
米ツアー初V目指す石川遼、来年は「狙う」 沖縄合宿を公開

ドライバーショットを放つ石川遼
 男子ゴルフの石川遼が27日、沖縄県琉球GCで合宿を報道陣に公開し、バンカーからの寄せを約2時間半繰り返すなど熱心に汗を流した。合宿は夏の北海道に続いて今年2度目で、女子プロの北田瑠衣らも参加。今回は12月上旬から始まり、28日が最終日となる。米ツアー初優勝を目指す石川が来年のテーマに掲げるのは「狙う」だ。「ターゲットに対して打っていきたい」と本来のピンを果敢に狙う姿勢を取り戻す意図がある。下半身を鍛えるトレーニングにも時間を割き「基礎を徹底的に練習する期間は1年に2度は必要。スイングが試合モードになりすぎて、小手先になってしまう」と説明。米ツアーで勝つための鍵として第1打の安定性を挙げ「フェアウエーをキープする力がついてくれば、課題はクリアできる」と話した。来年は1月22日に開幕するヒューマナ・チャレンジ(米カリフォルニア州ラキンタ)が初戦の予定で「そこまで時間がある」と準備万端で臨む。

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