“橋下派”フォーラムに中田、東国原、中原氏参加
2011.9.19 22:44
フォーラムに参加した大阪維新の会の幹事長、松井一郎氏と、前宮崎県知事の東国原英夫氏、前横浜市長の中田宏氏(右から)=大阪市天王寺区
「大阪から日本の政治を変える」をテーマにしたフォーラムが19日、大阪市内で開かれた。大阪府の橋下徹知事率いる地域政党「大阪維新の会」の松井一郎幹事長が、維新のダブル選候補とも目される前宮崎県知事の東国原英夫氏、前横浜市長の中田宏氏とともにパネルディスカッションに参加。大阪発の改革の必要性をそれぞれ訴えた。
フォーラムでは、府立和泉高校の中原徹校長が「大阪から世界を目指す」をテーマに講演。「日本の教育は戦後65年間全く変わっていない。仕組みを変え、教育を変えていきたい」と改革への意欲を述べた。
「大阪に日本の政治を変える可能性があるか」について議論されたパネルディスカッションでは、中田氏が「僕は橋下さんの方向性と基本的に同じ。みんなで変えようという意識を持った方が(大阪のためには)いい」と橋下知事を支持。東国原氏も「日本を変える突破口は大阪にある」と賛同、松井幹事長は「11月27日(大阪市長・知事のダブル選挙)に勝負する。ぜひみなさん、大阪をあきらめないでほしい」と維新への支持を訴えた。
「やってみなけりゃ、わからない」平松氏が橋下氏に宣戦布告
2011.9.20 00:45
大阪市長選に出馬表明する現職の平松邦夫市長(竹川禎一郎撮影)
「やってみなけりゃ、わからない」「宣戦布告だ」。19日、次期大阪市長選に立候補を表明した現職の平松邦夫市長は勝算について問われると、挑戦者のような言葉で切り返した。会見では、大阪府の橋下徹知事を「(笛を吹き子供達を連れ去った)ハーメルンの笛吹き男」と評し「大阪都をつくれば何もかもよくなるなんて迷信に近い」と断じた平松氏。勢いに乗る大阪維新の会の存在は脅威でもあり「対抗するには広い支援の結集しかない」と訴えた。
19日午前、大阪市内のホテルで行われた立候補会見。平松氏は穏やかな口調で「よくなりつつある大阪を実感してもらいたい。一歩二歩進めるために(2期目を)やらせていただきたい」と語った。
その上で、大阪市が英経済誌の「住みやすい都市」のランキングでアジア1位に選ばれたことや、街頭犯罪の減少などを挙げ、実績をアピールした。
次期市長選については「地方自治史上注目されるべき選挙。大阪市がつぶされてはならない」と強調。大阪都構想に対しては、府の権限を大阪市にうつす「特別自治市」を主張した。指定都市市長会などを通じ、国への申し入れを行っている現状を説明し「大阪府の全ての権限を市にまわしても対応できる。これで二重行政はなくなる」とした。
質問が橋下氏に及ぶと徐々にエキサイト。維新が大阪都実現のタイミングを平成27年4月1日としたことについて現実性を否定し「政治オンチ」「能天気」と断じた。
知事選とのダブル選については「知事を任期途中で放り投げるのが理にかなっているのか」と糾弾。仕事ぶりについても「さまざまな会合があっても、副知事らの代理出席ばかりで残念だった。大阪府を黒字にしたというが、大阪市は平成元年から黒字。問題は黒字でも借金があること。市の借金は減ったが、府は6兆円を超えている」とした。
また、市民の関心が高い70歳以上の市民が地下鉄バスを無料で乗車できる「敬老優待パス」について「制度を維持するために、無償でいいのかという議論は必要だ」と指摘。「維新は特別自治区になるまでは維持するといっているが、大阪都になれば補償できないということ。(維新が主張するように)市営地下鉄を民営化すれば、ほかの私鉄との関係で無償パスがありうるのかという問題もある」とした
選挙の勝算については「やってみなけりゃ、わからない」と述べ、「多くの人が(橋下氏の)催眠術にかかっている。都といっただけでよくなるなんて迷信。行く先がみえているのでしょうか」と言葉に力を込めた。

