こんばんは。

 

東サラの申込開始から1日経過、1000口に到達した2頭については、早々に募集が締め切られました。

 

募集要項では、「受付終了後は随時メールにて発表いたします」と有ったので、ニュアンス的には即日開票かと思いましたが、締め切り後のアナウンスでは「抽選結果につきましては近日中にメールにて通知いたします。」とのこと。

 

随時…好きな時、適宜のときにいつでも

近日中…数日以内に

 

間違ってはいませんが、こういうところが東サラらしいと言うか何と言うか…(^^;

まぁ、どのクラブも、抽選についてはブラックボックスですから許容範囲だとは思いますが、皆さん「そういうとこだよ」とは思っていますよね(笑)

 

満口になった2頭の内の1頭は、2歳世代でエピファネイアの牝馬、ルージュカリーナの下のボインビューティーの23、父コントレイルの牡馬(6000万円・友道厩舎)です。

 

 

新種牡馬コントレイルの初年度産駒の看板馬だけに、募集価格は最低でも7000万円だと思っていましたが、想定より1000万円安かったのは、コントレイル産駒の値段設定自体、東サラは控え目だったことも影響しているでしょう。

 

コントレイル自身は、皆さんご存じのとおり、ミドルサイズのスピード特化型の競争馬。

 

筋肉の質という点ではディープに最も似ていると言われており、後継種牡馬としては最右翼と牧場側からの見立ては有りますが、血統的には、アンブライドルズソング×ティッツナウ×ストームキャットと、アメリカのスピード血脈になっており、産駒は、ここを強調し過ぎると、短距離やダートに振れる可能性が高いと見ています。

 

このボインビューティーは母系からアロゲートを出している生粋のアメリカの一流牝馬。

ジャイアンツコーズウェイ経由でストームキャットの血があることから、コントレイルとの配合では、当然同馬のクロスが出来ますが、このクロスはダート色を濃くすることも有り、馬体も、馬体重450㎏以上、管囲実に22.5cmですから、まずダートが主戦場になる可能性が高いと思われます。

 

スタニング、カリーナに続き、厩舎は友道厩舎。

ダート馬の育成の巧拙はともかく、どうしても秋以降の始動が多い厩舎だけに、ダートの大きいところに行くとなると、賞金加算の関係で遅くとも秋口にはデビューしておきたいところだけに、厩舎とのアンマッチに鑑み、個人的には控えましたが、あくまで、ここまでは可能性の話。

 

昨日の記事では、血統のトレンドは水物という話を書きましたが、このストームキャットクロスは、同血を持っているロードカナロア産駒にとっては、スピードが硬質過ぎて逆に不足する懸念やダート化するということで当初は禁忌の様に扱っていましたが、最近は、芝ではキミワクイーン、ダートではエンペラーワケアという活躍馬を出しており、POGや募集馬を見ても、寧ろ積極的にこのクロスを狙っているケースも散見されてきました。

 

その要因については、育成の変化も有ると思いますが、個人的には、競馬場の馬場の問題が1番かと。

ここで1冊紹介ですが、先月発売になったグリーンチャンネルでお馴染みの小島友実氏の著書「馬場のすべて教えます2」。

 

 

2015年に発売されたまさしく「馬場のすべて」を網羅した名著のリニューアル第2版。

前回もエクイターフやエアリング作業について、かなり細かく言及されていましたが、今回はそれに加え、地方競馬の「白い砂」の話や、JRAから公表されている含水率やクッション値の話を、関係者からの取材内容を踏まえながら、非常に分かりやすく解説されています。

 

普段は、電子書籍でしか本を買わない自分ですが、この本は辞書替わりに常に開ける状態にしたいので、紙の書籍で買う程です。まだ全部をしっかり読めてはいませんが、疑問が出る度に開くことは必至で、今回も長い付き合いになりそうです。

 

その中で、詳細は本の中身を呼んで欲しいのですが、中央10場で最も馬場が整備され、時計も高速化している東京競馬場は、10場でも屈指の含水率を誇り、クッション率も決して高い(硬い)訳ではないということ。

 

ひと雨降った後の馬場について「かなり水分を含んでいる」というコメントが騎手から出ることが最近特に多く、時計は相当速くても、所謂時計の掛かる馬場の得意な欧州血統等がよく来る印象が最近強かったことから、実に納得する内容でも有りました。

 

路盤等の影響が多いと書籍では言及されていますが、個人的には、2013年頃から開始された開催前のエアレーション作業の精度が、ここ5年くらいかなり高くなっていると感じることも、大きく影響していると思っています。

 

コース形態が特殊なDコース以外では、単純な前残り馬場は皆無に等しくなり、G1競走になると、差し馬有利の状況が続いているのもこの辺りの影響も強いのでしょう。

 

東京競馬場以外の馬場も、その安全性の確保の観点から相当な工夫が施されており、この馬場のつくり方の影響により、前述のストームキャットクロスや、他にもキングマンボの直接クロスが最近走っていることにも繋がっている様に感じます。

 

含水率やクッション値は、あくまで一部分を抽出したものであると共に、他のファクターにも左右されるものなので、馬券予想の際の参考にも個人的にはしていませんが、どういう馬場をつくるかという指針としては、馬券も、何より一口の出資にも、大いに参考にしています。

 

前述のボインビューティーの23は、流石にあの管囲では芝の高速決着で…という訳には行かないと思いますが、馬場由来の血統トレンドの変化により、芝の中距離辺りで長く良い脚を使うタイプに、もしかしたらなるかもしれないという点を、ちょっと馬場の観点から言及してみました。

 

それでは、本題。

 

4月の東京戦で2着に好走したヴィルトブリーゼ。

 

その際は、3勝クラスのむらさき賞も連勝するジェイパームスに僅か0.1秒届きませんでしたが、2勝クラス卒業の目途を立てる素晴らしい走りを魅せてくれました。

 

まだ東京開催も2箇月残っていたので、何とか春競馬の内に悲願の3勝目を…と思っていましたが、また脚部不安が出てしまい、現在外厩で調整中です。

 

 

 

24/4/24  古賀厩舎
24日は軽めの調整を行いました。「競馬の内容が良かったのは間違いないですが、それ以上に競馬へ向かう雰囲気が以前と変わりましたね。地下馬道などヒヤヒヤするのですが、この馬としてはバタバタすることなく平常心を保って馬場へ向かえていましたし、返し馬もジックリ丁寧にやってもらえているからということもあるのでしょうけれど落ち着いて臨むことができていました。良い傾向にありますから、これを継続してさらに良くしていきたいですね。番組上そのまますぐの競馬を考えていきたいところですが、それをするとメンタル面の心配があるのは否めません。牧場スタッフさんとも相談しましたが、少しの期間でもいいから頭の中を切り替える機会をつくったほうがいいかなと思いましたので、いったん放牧に出し、現地の様子次第ですぐの競馬を考えるかどうかを判断していきます」(古賀師)

24/4/25  NF天栄
25日にNF天栄へ放牧に出ました。

24/4/30  NF天栄
トレッドミル調整か角馬場での軽めの調整を行っています。「先週帰ってきました。ちょっと疲れているかな…とは思いますけれども極端なものではありません。できればまた東京開催で使えればという思いもありますから、無理のない程度に乗ることも採り入れ出しており、今朝は角馬場でのフラットワークを行っています」(天栄担当者)

24/5/7  NF天栄
軽めの調整を行っています。「前走直後は、続戦もしくは1~2週間の短期で戻してまた競馬へ向かえればという話も出ていたくらいだったのですが、少しだけ疲れた様子だったのでその話はナシにしてこちらで疲労回復にあたっています。いくらか上向いてきたかな…と思っていたのですが、ここに来て新たに右前脚の深管部に疲れが見られるようになり、気にしている様子です。この状況だとさすがにすぐの競馬を考えていくのは難しいと思われるので、いったん白紙にして回復に充てていきます」(天栄担当者)

24/5/14  NF天栄
軽めの調整を行っています。「先週に続き、今週も運動だけにとどめています。まだ歩様は心もとないので、早くても夏のつもりで慌てず接していくようにしていきます」(天栄担当者)

24/5/21  NF天栄
軽めの調整を行っています。「今週はウォーキングマシンだけでなく、トレッドミルを使った運動を行うようにしています。少しずつスピードを上げていくようにしていますが、無理は禁物なのでじっくりと接していきます」(天栄担当者)

24/5/28  NF天栄
軽めの調整を行っています。「ここ数週は騎乗調教を控えてウォーキングマシンやトレッドミルを用いた調整を行っていました。特にトレッドミルのほうでは徐々にスピードを上げ、最近では結構しっかりめに動かしていたのですが、それでも歩様が悪化することはありません。このままなら騎乗調教再開も含めて進めていけるかな…と思えましたので、今朝は角馬場でのフラットワークを採り入れてみました。もちろん無理は禁物ですから、もし再び不安を覚えるようであれば無理はしませんし、状況に合わせて対応していきます」(天栄担当者)

24/6/4  NF天栄
トレッドミル調整か周回コースで軽めのキャンター調整を行っています。「先週からフラットワークを採り入れて様子を探っていまして、その後もいい意味で変わりはないことから、今週も日によって軽く乗るようにしています。まだ様子見段階ですが、このまま前へと進めていけたらと思っています。馬体重は487キロです」(天栄担当者)

24/6/11  NF天栄
トレッドミル調整か周回コースで軽めのキャンター調整を行っています。「乗り出して以降もより慎重に、一気に上げないよう段階的に動かすようにしています。その甲斐もあってか、今のところは不安がぶり返すことはないので、何とかこのまま乗り進めていけたらと思っています」(天栄担当者)

 

深管部の不安ということで、半年程の休みを当初は覚悟していましたが、その後ぶり返すこともなく、キャンターまで来られているので、そこまで酷い状況にはならなそうで安心しています。

 

馬体重は、レース時から40㎏以上増えており、これは思わぬ僥倖。

 

3歳3月に420㎏でデビューせざるを得ない程小さかった馬が、ここに来てこれ程充実して来ましたから、来年の3月で引退は本当に勿体ないですが、脚元への負担は大きくなりますが、この馬体を絞りながら稽古を積んでいければ、更にひと回り良い状態で競馬に向かうことが出来そう。

 

最短でも、札幌開催か新潟開催での復帰となると思いますが、今の彼女の様子だと、血統的には札幌ですが、外回り競馬の新潟の方がチャンスが大きそう。

 

あと1つ勝てば、アワブラ入りの目安の3勝目に届きますから、何とかあと半年ちょっと、脚元にこれ以上のアクシデントなく、競争生活を全うして欲しいものです。

 

それでは。