アンフェア(3)

テーマ:
アンフェア the movie
¥3,652
Amazon.co.jp
2007年公開

■スタッフ
監督:小林義則
原作:秦建日子

■キャスト

篠原涼子:雪平夏見
椎名桔平:後藤国明
成宮寛貴:戸田
阿部サダヲ:小久保祐二
濱田マリ:蓮見杏奈
加藤ローサ:浩子
向井地美音:美央
加藤雅也:三上薫
大杉漣:入江次長
寺島進:山崎哲夫
江口洋介:斉木陣

■コメント
TVシリーズは好きで見てました。
踊る大走査線のぬるいのが嫌いで、フジのお調子者じみた路線のドラマには興味がなかったんですが、これは面白かった。
ただ、TVスペシャルをやったあたりから、路線がずれ始めてしまい、映画にいたっては何がどうなのか…。
意味のない伏線を張りすぎですし、説明不足でもあります。
TVシリーズの出来を考えると、NGですね。

TVシリーズは、アンフェアな社会の中で、アンフェアを憎む人間が起こす犯罪とそれに立ち向かう警察という対決の図式が明確にあり、犯罪を起こす人間の動機をアンフェアという言葉で置き換えられた被害者が説明し、徐々に犯人へ近づいていくという緊張感のある物語でした。
それが、TVスペシャルで、TVシリーズの最後に死んだ雪平の相棒=安藤が残したDVDディスクに続きがあり、そこに秘められたメッセージが、父親の死の秘密につながっているということで、物語が進んでいきます。
それは、警察内部のアンフェアに立ち向かおうとしたはずの父親が、警察の裏金を操作して何事かをやろうとしたいたということにたどり着くわけです。さらに、その遺志を継いだ安本が影の警察を作って犯罪に染まって対決せざるを得なくなるようになります。
そこに、公安の斉木が怪しげに絡んできていました。
TVスペシャルでの斉木の役割はあまり意味がなかったと思います。
父親が居た公安を調べたかった雪平に、公安からお呼びがかかって異動が決まりますが、呼んだ斉木の意図がまったくの不明な上、どういう伏線があるのかほとんど明らかになりませんでした。

端折りすぎましたが、この前段を知らないで見ると、斉木の役回りがまったくの意味不明になります。
TVスペシャルで意識を取り戻した蓮見と斉木の会話など、映画につながる伏線もあるので、見たほうがよりわかりやすいはずです。

一応、独立した物語としてみても、雪平の父親のエピソードは出てこないので、雪平がなぜその情報を探しているのかの動機付けが希薄な感じです。

さらに、後藤と蓮見、斉木の人間関係も良くわかりません。
山路まで怪しいと思わせておきながら、結局山路は関係ないのか?
狙撃の技術があることは、TVシリーズで説明がある山路なので、斉木を射殺したのが山路という可能性も高いです。

また、手に入れた情報を雪平がどう扱うかについては、映画の中では語られません。
裏金の80億は寄付されたことで決着しますが。

斉木が射殺されるのも、なぜあそこなのかが不明です。
殺すチャンスは、事件が収束した後、雪平と対決するまでの時間がそれなりあることから、いくらでもあったように思いますので。

それと、三上が殺されなかった意味もわかりません。
雪平の呼び出しに失敗した時点で殺しておくべき存在のように思えます。

TVシリーズに比べれば、面白さ半分といったところでしょうか?
TVシリーズも、最後に安藤が犯人であったことは、意味があったのか疑問です。
罰サイトと犯人の間の情報交換の内容が明らかにされないので、犯人がそれぞれどんなきっかけで行動を開始したのかが今でも良くわかりません。

爆弾の解体、後藤の射殺、刑務所に入っていながら後藤がSATの隊長になれた理由。
時期が刑務所に入る前だったとしても、緊急時の活動を主とするSATが裏金操作を操作する機会があるとも思えないし…、時間関係も不明です。

というように、書き上げればきりがないほど穴だらけな感じです。


うまいシナリオと演出が、日本のTVと映画には必要ですね。

以上