観劇『庭に1本のなつめの金ちゃん』 | 独創的未来の創造と発見

独創的未来の創造と発見

創作活動と建築現場の独自調査・省力工法、等を紹介します。

お早うございます。今朝の熊本地方晴れています。


昨日は久々にお芝居を観に行きました。


学生時代から演劇は好きでしたので東京から劇団が巡演に来るのを待って市民会館に見に行っていました。学生時代は演劇部と文芸部に所属していました。高校3年生の時『白い杖』という戯曲を執筆し九品寺にある白川教会にてクリスマスの時に教会の高校生会で発表した経験があります。


熊本YMCAでもクリスマス劇『チェッカーズなんていらない』をスタッフの方々と制作公演したことがあります。


東京在住の時日本舞踊、藤間流宗家主催の勉強会に参加したこともありこの勉強会参加は一つの私の宝物 になっています。


さて、今回夏目漱石来熊120年生誕150年を記念して熊本の雄志が実行委員会をつくり上演したものです。戯曲は出久根達郎氏演出は堀田清氏でした。演ずる方は熊本のアマチュア劇団の方々が出演されていました。お芝居の構成は一幕二場の物語でしたが・・・演劇というよりは読み芝居と云った方が良いかなと思うほどおもしろくない芝居でした。

小説を舞台の上で読み合っているという感じでした。話が夏目漱石の妻鏡子が自殺未遂事件を起こしたことを題材として古本屋を舞台に一幕は展開していきますが、夏目漱石の不倫が原因で自殺未遂に至ったとしたことをコミカルに作り上げようとする意図は、とてもうけいれられません。

なぜなら私の持つ知識は夏目漱石と妻鏡子の高い(伯爵)身分の違いから生活にギャップが生じノイローゼになった末の事件と捉えているので、お芝居を観ながらコミカルさを無理矢理創り出そうとしても笑えない舞台でした。

舞台進行にテンポもなく序幕の漱石と古本屋の先生と呼ばないでほしいという会話が意味もなく長々と組みこまれており舞台の構成が序幕からつまらないものにしていた。と、思いました。


○二階の場

前田卓(つな)が長い箱を持って上がってくる。その中に入っているものは研ぎに出す刀であった。

古本屋にこの古物を持ち込んだ設定は話題作りの小道具にしか思えません。物語の流れの異物でありこの芝居がなにを云おうとしているのか分かりません。


役者はアマチュアの方々でせりふを云うのが精一杯のようでした。


何か活動することに意義がある。


確かに・・・そうかもしれない。。。


地方の芸術をもっと高めるためには、人とカネだけ集めて形を整えても、自己満足と人の心にむなしさが残るだけかも知れません。


地域興しの先導が形に終わらないよう、知恵を出し活動しなければならないと思う次第です。




独創的未来の創造と発見-2013112601