フリーエージェント。起業、副業、自立を目指す。ビジネス情報のヒントを発信。 -22ページ目

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それまでにも、日本の市場には「室内消臭剤」と「室内芳香剤」という、それぞれが100億円以上の規模を持つ、2つの大きな市場が隣接していました。

ファブリーズという製品の特性を考えると、さらにそのターゲットを、この2つの市場へと拡張していくことができそうだと考えたP&Gのファブリーズ・ブランドチームは、当初からこの市場拡張の可能性をにらんでいたのです。

ブランドチームが市場の可能性は限られていたニッチ市場へと予算を集中的に投入して成功を収めた背景にはP&Gの戦略があったのです。

彼らは、「部屋の臭いをとりたい」というニーズを持つ人たちに対して、その原因の大半は布からだと知らせることによって、彼らのニーズを「布の臭いをとりたい」というニーズに転換させようと試みました。

そして「料理の臭いが布について、その布のせいで部屋が臭う」「汗の臭いが布につき、その布のせいで部屋が臭う」といったメッセージが、テレビ広告を通じて繰り返し流しつづけ。その結果、「部屋の臭いの原因は、布製品の臭い」という考えが、生活者の間で徐々に浸透していったのです。

つまり、言葉が悪いですが、「部屋の臭いを気にする人たち」を教育していったのです。

ひとたび「部屋の臭いの原因である、布製品の臭いをとりたい」というニーズが生まれれば、ファブリーズが優位性を持つことは明白でした。こうして、ファブリーズを試し買いする人の比率は急増し、P&Gブランドチームの戦略通りに状況は一変しました。

競合するメーカーは、部屋を消臭するとか芳香するという機能を訴えても、とくに布の臭いを抑えるという機能は訴えてはこなかったため、ファブリーズは100億円近くを売り上げる一大商品へと変わったのです。
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