ドロンが今日、とうとう旅立っていった。



言葉をうしなうほどの

とびきり美しい男。



その美しさは

世界中の女たちのみならず

美しき男を愛する男たちをも

奮い立たせた。



彼の映画を初めて観たのは、中学生のころ。

ジャンギャバンと共演していた

「地下室のメロディ」だったとおもう。



その時は、
彼をハンサムとは感じず

退廃的で、ニヒルな男だとおもった。


その後「太陽がいっぱい」やら、

「山猫」やらを観に行くのだが、


彼の常軌を逸した美しさと、

底辺から這い上がりたいと願う

下卑た野心がうまく絡み合い、


それを、自然に演じてみせた

ドロンという俳優に感嘆してしまった。




彼の持ち味は、その翳りと屈託にあった。


純粋な坊ちゃん役は似合わず、


やくざな役柄や

シニカルだけどコミカルな役柄が

ぴったりだとおもっていたのだが、


「山猫」では、

さすがヴィスコンティ、


ドロンを品格のある

ひとりのイタリア貴族の若者に

みごと変身させた。


ドロンも、ヴィスコンティの期待に応え、

あの重厚な世界観を演じ切った。





世界中の老若男女の

胸をときめかせ続けたドロン。


しかし、本人の意思に関係なく

終始、その一挙手一投足が

人々の耳目を集め

セックスシンボルであり続けるというのは

しんどかったのかもしれない。


ロミーシュナイダーと



万人を振り向かせずには

いられなかった

その輝くばかりの容貌も

徐々に衰えを隠せなくなったが


腐っても鯛、老いてもドロン、だ。


彼の周囲には、

いつも支える女性の姿があった。



あの、、、

晩年のドロンを支えたという

日本人女性はどうなったのですかね?


パートナーというわけでは

なかったのかしら。



ジャンポールベルモンドとの

経年の素敵なツーショを見つけたので

貼っておきます。






 







こう見ると

ベルモンドが若いころから

全然変わってないね。


こんなに楽しそうな

ドロンの姿が珍しくて

おもわず笑顔になってしまったわ。




最期は、愛する子どもたちに囲まれて

天に召されたドロン。


ナタリーとの間に生まれたアントニー💕



今日は、あなたを偲びながら

ダリダとデュエットした

この歌を聴いています。


若いころ、よく聴いてたけど

いまでも時々歌ってる。


パローレパローレパローレ…


ダリダとドロンの声の掛け合いがいいのよね。