あらかじめ……
今回の記事はあくまで「こういうのもあるんですねぇ」という話でして、当然に勧めたりするものではありませんので、悪しからず。
先日、ネットを徘徊していたら見つけた(確かバナー広告で見かけた)ものです。
三菱UFJ信託銀行が提供している「マネフィット」という金銭信託サービスです。
具体的に購入しようということで詳細に検討したわけではありませんので、あくまでサイトをざっと見た中で特徴は以下のような感じですかね。
・小口債権(オートローンやショッピングローンなど)に分散して投資
・円定期預金より高収益(「予定利率」は信託期間(最長5年))に応じて0.30~1.00%)
https://www.tr.mufg.jp/tameru/monefit/product/quest.html?id=4より
・元本割れや収益分配が予定配当率を下回るリスクあり
・この商品の店頭版においては過去に元本毀損および予定配当を支払えなかった実績はない
といった感じです。
仕組みだけ見れば、かつてのサブプライムローンへの出資の仕組みっぽい感じに見えますが、投資対象は格付けAAAということで信用力の高い対象のみが投資対象となっているということで、元本毀損および予定配当を下回るリスクは当然あるものの、その可能性は低いということのようです。
たまたまなんですが、ブロガーさんでも似たような商品を紹介されているのを見かけました。
すぱいくさんのブログでは、オリックス銀行のeダイレクト金銭信託(予定配当率型)で対象企業(貸出先)はLINEヤフー株式会社。
これは特定の企業に貸し出すことで収益を得るというものですね。
信託期間は6ヶ月、予定配当率は0.46%(税引前)ですから、上記の「マネフィット」より少し利率は良いですね。
このくらいの利回りで低リスクな商品というと、個人向け国債あたりが比較対象になって来ると思います。
●利率
・個人向け国債(9月募集分) 変動10年:0.61% 固定5年:0.51% 固定3年:0.38%
利率は、変動10年は変動(最低金利保証0.05%) 固定5年・3年は期間中金利は固定
・マネフィット(信託期間で変わります) 3ヶ月:0.3% 6ヶ月:0.40% 1年:0.50% 2年:0.60% 5年:1.00%
利率は予定配当率として信託期間中は見直ししない、下回るリスクはある(過去実績では下回ったことは無い)
・eダイレクト金銭信託(予定配当率型)LINEヤフー株式会社 6ヶ月:0.46%
利率は予定配当率として信託期間中は見直ししない、予定配当率に基づく収益金の配当ができない可能性あり
●中途解約
・個人向け国債 1年経過後以降可能(ただし、解約時には元本から直前2回分の支払い利子が差し引かれる)
・マネフィット 原則不可
・eダイレクト 原則不可
●元本保証
・個人向け国債 元本割れ無し(発行体は国)
・マネフィット 元本保証なし(過去実績では元本割れ無し)
・eダイレクト 信託元本に損失が生じる可能性あり
元本保証については、基本的には投資先の信用リスクの問題になるので、個人向け国債についても「元本割れ無し」とはいっても、国の財政が極端に悪化すれば元本割れする可能性は無いとは言えませんし、マネフィットやeダイレクトについては投資先の信用リスクに依存するので、その評価次第では「ほぼない」と考えても良いのでしょうけれど、そこはまあ個人責任で判断ということですね。
なお、eダイレクトについては、今日の時点で他に2つ設定されていました。
https://www.orixbank.co.jp/personal/trust/edirect/item.htmlより
信託期間と貸出先の信用度に応じて利率が変わる感じでしょうかね。このあたりは社債とかの感覚でみれば良いのかなと思います。
さて、こういう金銭信託という商品が魅力的かどうか……
個人的にはリスクや中途解約可能という扱いやすさから個人向け国債かなぁと思いますが、たとえば今回取り上げたマネフィットとeダイレクト(LINEヤフー株式会社)について、信用リスクは相当程度に低いと評価できるかどうか次第のところもありますが、信託期間と利率からすれば、以下のような場合はメリットあるかなぁと思います。
・マネフィットは5年ものなら現時点の個人向け国債の変動10年より利率が有利。ただし、原則的に中途解約できないので、5年間はそのまま放置できることが前提条件
・eダイレクト(LINEヤフー株式会社)は信託期間6ヶ月で個人向け国債固定3年より有利な利率。こちらも中途解約はできませんが信託期間が短いので半年間寝かせておける資金があるなら、低リスクの資産の置き場所としては良さそうに思えます
個人的には、現状無リスク資産の置き場所として個人向け国債変動10年としていますが、一方でこの資金は(当面は使う予定はないけれど)リスク資産暴落時の買い増し資金としての意味合いを持たせているので、(利率が有利な)マネフィットの5年ものは中途解約できないので難しいかなと思います。
また、eダイレクトについてはタイミング次第かなぁ……
とりあえず、来年早々にNISA口座の成長投資枠である程度まとまった金額の買い付けを行う予定で、そのために現預金をキープしておきたいので現時点では難しいですが、そういうタイミングでなければアリな感じはします。
ただし、投資対象の信用リスクをどう評価するかというところはありますし、現状auじぶん銀行の普通預金の金利金利が(もろもろ連携したりしている特典の上乗せもあって)0.23%ですし、せいぜい数十万円程度の資金をわざわざ移動させなくても良いのかなぁとも思います。(;^ω^)
とりあえず、投資信託でもない個人向け国債でもなく、定期預金よりも若干有利な投資先としてこういうのもあるよと覚えておこうとは思います。
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