お勧めのアルバム パットメセニーのトラベルズ。
ライブ版で、恐らく彼の最高傑作じゃないだろうか。
1曲目のAre You Going With Me?はローランドのギターシンセが、
ジャズのトランペットのように奏でられる。
まるで往年のフランス映画のサントラのよう??
ジャンギャバンが孤独な中年を演じて、バックにかかる曲がこんな感じ?
アランドロンやジャンポールベルモントがいてもいいかも・・・
そんな、渋いフランス映画を想像させるこの曲は本当にいい。
シンクラビア・シンセのハモニカの音といい、メセニーのギターシンセといい
すべてがエモーショナルで感情の赴くままに奏でられる。
そして個人的に大好きなAs Falls Wichita, So Falls Wichita Fallsは、
まさにキングクリムゾンやピンクフロイドといったブリテッシュ・プログレも真っ青の
世界観を広げてくれている。非常に東洋的であって、涅槃の思想なのか??
空の世界から、いっきにドラマチックな世界へと変貌する。
オルガンをバックに地を這うようなベースがメロディを奏でながら
クライマックスに行く様はまさにクリムゾンのスターレスのようだ。
さすがにこの曲はスタジオの方がいいけど(^_^メ)
といいながら、Wichitaはカンサス州の都市の名前だし??
戦艦でもWichitaっていうのがあったし、曲の真意はわからないな・・
この2曲でフューチャーされているライルメイズが弾いているシンセはシンクラビア
・・これが出来たときのあまりの凄さに当時26才だった自分は、
勤めていたシンセメーカーを辞めると決意したよな。
そういえば、当時もうひとつのメーカーがあった。
カーツウェル、スティービーワンダーも弾いていたシンセ。
シンクラビアがFM音源で波形を変調させるのに対して、
カーツウェルは生の音をサンプリングしていた。
オーケストラの音がそのまま出ていた。
まさに今のシンセの流れがこの時代に出来ていたんだろう。
シンクラビアの音色は素晴らしい。
そしてそれを操るライルメイズのプレイ、でも彼は生ピアノの演奏も非常に上手い。
San Lorenzo はその素晴らしさと美しさが備わった曲。
もっと人気が出て欲しい。トラヴェルズ/パット・メセニー・グループ

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