ナショナル・トレジャー -リンカーン暗殺者の日記-(5点) | 日米映画批評 from Hollywood

ナショナル・トレジャー -リンカーン暗殺者の日記-(5点)

採点:★★★★★☆☆☆☆☆
2007年12月30日(映画館)
主演:ニコラス・ケイジ、ジャスティン・バーサ、ダイアン・クルーガー
監督:ジョン・タートルトーブ
製作:ジェリー・ブラッカイマー


 アメリカでは随分前から、今年の正月映画の本命の1作と言われていたこともあり、見てきた。


【一口コメント】

 「インディー・ジョーンズ 」の現代版ってことで、来年はいよいよ、本家の復活です!!


【ストーリー】

 リンカーン大統領暗殺犯の日記の一部が発見された。そこにはベンの先祖の名が記されていた。先祖の無実を晴らすため、ベンは仲間と共にパリ、ロンドンと駆け回る。いくつかの謎を解き明かしたが、そして最終的にアメリカ大統領を誘拐する必要性に迫られてしまう―――。

【感想】
 前作 に引き続き、現代版「インディー・ジョーンズ
」の様相を呈しながらも、パリの自由の女神、イギリスのバッキンガム宮殿、そしてホワイトハウスといった歴史的にも現代においても重要な場所での宝探しが繰り広げられる。
 次々に出てくる謎も古畑任三郎や江戸川コナンもびっくりの超スピードでどんどん謎を解いていき、観客が考える暇もない。この辺りのスピード感は前作同様、テンポが軽くて、正月映画としては持って来いだが、正直、もう少しこちらにも考える時間をくれ!と思ってしまう。
 というのも、いろいろと疑問に思うところはあるのだが、それを超高速のスピードで解き明かしていくため、ごまかされた感じが満載なのだ。例えば、ホワイトハウスでアビゲルがイヤリングを落とした演技をした時に、ベンが彼女が歩いていないところを探すことに同伴の男が何の疑問を持たなかったり、ベン一行とウィルキンソンがラシュモア山に向かう時、何故ウィルキンソンは仲間を連れていかないのか?とか・・・。
 そして何より、先祖の汚名を晴らすために今回のミッションを始めたのだが、結局宝は見つかったものの、先祖の汚名が晴れたのか?というところがクリアになっていない。(ひょっとすると英語が聞き取れなかっただけなのか?)

 とはいえ、前作 同様、設定は非常に面白い。前作 で言えば、"独立宣言書"を盗むのに匹敵する設定が今作にもある。それはアメリカ大統領の誘拐だ。普通なら、それだけで1本の映画が作れてしまうのだが、この作品はあくまでもそれを作戦の一部として意外と軽く描写している。この軽さがこの作品の売りでもあるわけだが・・・。
 その大統領が持つケネディ暗殺やエリア51にまつわるエピソードなどの真相が書かれた本の47ページ目に何が書かれているのか?それはパート3で解明しますってことでしょうか?

 
何はともあれ、この軽いテンポ感を楽しむという意味では正月映画としては最適な作品ではないだろうか?