その情報は、情報価値がないから流通しない−4 | 福田敏也 オフィシャルブログ PEACE! Powered by Ameba

その情報は、情報価値がないから流通しない−4

「その情報は、情報価値がないから流通しない」
というテーマで書き始めたら
なにやらいろいろ書きたくなって
止まらなくなってきました。
このエントリーは、その第5回の内容です。
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広告業界ではPR系の会社が元気です。
インテグレートさんやビルコムさんをはじめとする
たくさんのPR系エージェンシーさんが
得意先の直指名を受けて
コミュニケーション設計をやる時代になっています。
ある種、総合エージェンシーは
そうした勢力に押され気味とも言える時代です。

広告クリエイティブには
情報クリエイティブと表現クリエイティブがある。
これまで、いわゆるクリエイティブと言われてきたのは
広告会社が主導してきた表現クリエイティブであり、
今の時代、注目すべきなのは、
情報をクリエイティブする視点。
その視点でのクリエイティブが市場や生活者を動かすために
重要となっている。
インテグレート代表の藤田さんが
語っていらっしゃるメソッドの骨子はそうした内容です。

たとえば、インテグレートさんの事例によく登場する
「夜家事族」という情報クリエイティブ。
音の静かな洗濯機というメリット訴求では
市場やメディアは動きにくいという分析のもと
今の時代背景や生活実態をふまえた上で
「夜家事族」という情報キーワードを開発。
そのキーワードが
メディアに乗っかっていくシナリオを書いていく。
メディアは、
単なる新商品情報には動きにくいが
社会現象ネタには敏感に反応するから
そのテーマの記事化が実現していく。
その文脈にのって
「だから、音の静かな洗濯機が今、求められている」
という流れで商品情報が露出していく流れをつくる。

「音の静かな洗濯機」という情報には
時代的情報価値が低いから
その情報加工を行い
情報価値の高いコトバに変換していく。

この記事のテーマになっている
情報価値のクリエイティブという考え方は
すでにPR領域では
こんな感じで実現しています。

(つづく)