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パチンコの受け皿としてのジャパン

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高野 孟著「最新・世界地図の読み方」より

原研哉さんが書かれた「Designing Design」を
今、読んでます。
遅ればせながら。
その中で、ジャーナリスト高野孟さんの図を引用しながら
書いていらっしゃるパートに
とても感じるところがあったので
そのパートを引用します。

ーーDesigning Design 304pageーー
考えてみると日本は、アジアの東の端という世界の地勢においても特殊な場所に位置している。高野孟というジャーナリストが、その著書「世界地図の読み方」で日本の位置について面白い視点を紹介している。地図を90度回転させ、ユーラシア大陸を「パチンコ台」に見立てると、一番下の「受け皿」の位置に日本が来るという。・・・(中略)・・・日本から下は何もない。太平洋という奈落を背にして到来する文物のすべてを受けとめるポジション。そこに日本は存在し続けた。辺境といえば確かに辺境であるが、これほど世界に対してクールな構えをもてる場所は少ないのではないか。このユニークな地勢的な視点に、僕は本当に目からウロコが落ちる思いであった。
 日本文化のシンプル志向や、空っぽの空間にぽつりとものを配する緊張感はアジアの中でも特殊である。田のアジア地域は草食のひとつとっても高密度で稠密なディテイルをもつ。しかしながら日本は一転して簡素で空っぽをよしとする発想がある。「数奇」とか「寂」そして「間」などというセンスの土壌は何なのか。それらは何に起因するのか。そういう問いに対しては長い間、納得する答えが得られないままであった。その疑問がこの90度回転させた地図を眺めるうちに霧消していくように感じられた。別の言い方をすると、腑に落ちたということか。さまざまなルートから多様きわまる文化を受けとめる日本は相当に煩雑な文化のたまり場だったのだろう。それらすべてを受け入れ、混沌を引き受けることによって、逆に一気にそれらを融合させる極限のハイブリッドに到達した。すなわち究極のシンプル。つまりゼロをもってすべてを止揚することを思いついたのではないか。
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世界の文化の流れを
パチンコ台に模して解説する高野さんのその視点が面白い。

さらには
煩雑な文化のたまり場として、
あらゆるものをすべてを受け入れ、
混沌を引き受けることによって、
逆に一気にそれらを融合させる極限のハイブリッドに到達。
という原さんの解釈がさらに面白い。

ウェブクリエイティブの世界で
日本が世界をリードする存在になっているのも
その感じなんじゃないかと思ったんです。
ヨーロッパやアメリカ、ブラジルで生まれる
さまざまなクリエイティブモデルの流れを見つめながら
その良さをシンプルに評価しつつ
混沌の中から日本独自のセンスと視点で
ハイブリッドな答えを出している感じ。
時代進化のエッセンスをいい感じで受け継ぎながら
余分をそぎ落としたシンプルな解を呈示し続けている感じ。
時代的混沌にこんなんどうですかって
肩の力の抜けた提案を投げている感じ。

自分たちの10年を振り返ると
いきなり優れた評価があったわけでは当然なく、
欧米の先進事例に何度もギャフンと言わされながら、
先進事例の良さを冷静に見つめ、分析し、
自分たちなりのクリエイティブモデルのあり方を
模索してきたその流れが確かにあった。

それは人により少しずつ形を変えながら

田中耕一郎的ハイブリッドモデル
伊藤直樹的ハイブリッドモデル

バスキュール的ハイブリッドモデル
電通IC局的ハイブリッドモデル

いろんなコミュニケーションハイブリッドモデルとなって
世界に送り出されてきた。

勇吾さんのように
そのスタート時点である領域に到達していた例は別にして
多くの日本のウェブ系クリエーターたちはみんな
こんな流れを経てきた。

高野孟さんのパチンコモデル。
そこから発展した原さんの日本文化解説。

それは僕たちがやってきたことを
再確認させてくれる考え方であると同時に、
この先の僕たちのクリエイティブのあり方に
モノサシと自信を与えてくれる
面白い考え方だなあって思った。

ということなんです。

デザインのデザイン