劇団四季のエクウスを観てきました。
またまた一人で
いやービックリ
こんな内容だったなんて
エクウスってイギリスでは昔から有名な舞台らしく、一昨年授業でもちょこっと習ったので気になって観に行くことにしたんですけどね
でも原作の本も映画DVDも翻訳されたのは一切無い
四季でも自由劇場の小さい方で、上演時期も短く、もちろん全国公演もない
四季の中ではマイナーな舞台です
一応、主題は現代社会の病巣を突く問題劇、正常とは何か?というもの
厳しい父と溺愛する母に育てられ、ちょっと精神的に問題を抱えるアラン少年
幼少時から母に聖書の世界を教えられ、聖書の精神世界を拠り所に育ち、大学にも行かず、ある時馬に魅せられ厩舎で働くようになる
その彼が何故愛する馬6頭の目をピックで突いて潰すようになったか
それを精神科医のカウンセリングと精神科医自体の問題(夫婦仲)とも絡め、解き明かしていくお話です
ネタバレですが、
年上の女性に強引に誘われ、納屋での自分の性行為を馬に見られ、そんな穢れた自分を馬に嘲笑われたと思ったから
性行為を何故、それほど汚れたと思うのかというと、その前に普段厳格な父親といやらしい内容(と言っても昔の基準でのいやらしさ)を上映している映画館でバッタリ出くわし、そんな姿を見られた父親が自分に怯えているのを悟ってしまったから
誤った性教育、それ以前に表面的な道徳を重んじるイギリス社会の綻びをいじった風刺的内容
よくある、このテーマだけかと思ってましたよ
でもでも私的には、
セックスはそもそも羞恥心のあるもので嫌悪感すら伴う性質のもの
だから、どっぷり家族になってしまった夫婦でなんて出来る訳ない!むしろ出来る方がおかしい
ってことを大々的に言ってくれたんじゃないかと思いましたね~
むしろそっちに大きな拍手をしたい(笑)
まぁ、何十年連れ添っても未だに夫婦生活ありますって方々はそれはそれでいいんですが
私には全く理解できない世界だし、
自分たちのレスを他人からあれこれ言われたり、自分たち夫婦のレス話を悩みとして打ち明けられるのもすんごい嫌な私には
なんだかほっとした作品でした(@_@)
またまた舞台の仕掛けもなるほど~で
その納屋のシーン、俳優さん達二人ともホントに全裸です
でも安心してください
全然見えませんから
今回確かにR指定もなく学生席もあって制服姿の高校生もいましたしね
むしろ若い世代に見て欲しいっていうのも感じます
舞台装置も、簡易なものながら舞台と観客が一体化したステージシート形式になってるし、馬の被り模型もハイヒールの馬の蹄を付けた馬役の俳優さんもとっても素敵
それにアラン少年役の俳優さんの純粋な心を表した演技と鍛えられた肉体美がスゴイ!超美しい~
俳優たるものこうあるべきって感じで
バレエダンサー並みの筋肉の美しさでした
決して嫌らしくはないんですが、アスリートの筋肉なんて問題にならないくらい美しい~
劇団四季のミュージカル、私的にはやはりイギリスとは比べられるのものではないなぁと思うんですが(スミマセン)、社会劇のほうが私にとっては評価あがりました
素人があれこれ好き勝手書いてすいません
もしご興味を持った方がいましたら是非観てくださいね~
なかなか上演されない希少価値のある舞台ですし、出来も素晴らしいですよ
7月10日までです