「ヘルパー2級」廃止 | 介護付有料老人ホーム としおの里 (群馬県太田市)介護付ホーム

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「ヘルパー2級」廃止直前に駆け込み受講が急増

ホームヘルパーの“入門資格”である「ヘルパー2級」の取得希望者が急増している。

 資格取得スクール大手のニチイ学館の取得講座は、受講生が2012年10月末に前年同期比で56%増え、11月も39%増。同社が13年1月4日から「ヘルパー2級講座」のテレビCMを始めたところ、電話などによる受講問い合わせが前年同期比の3倍以上、1日当たり1500件~1800件まで急増している。

 他のスクールでも昨秋以降は受講生が増え、前年に比べて5~8割増のところが多い。ヘルパー2級研修の講師を務める介護業界関係者は「特に1月に入って爆発的に受講者が増えている」と言う。

 なぜ今、ヘルパー2級が注目を浴びているのか。

 理由は明白だ。13年度から介護職員の養成研修が大幅に変更されるからだ。ヘルパー2級は廃止され、13年4月以降は「介護職員初任者研修」がこれに代わる。

 従来のヘルパー2級は、無試験で認定が得られたのに対し、初任者研修では全課程終了後の筆記試験が必須となる。ヘルパー2級の資格を持っていれば、新制度以降も初任者研修の終了者として通用する。ハードルが上がるまえに取得しようと考える資格取得希望者がスクールに駆け込んでいるのである。

 ちなみに現在、平均9万円前後の受講料は、初任者研修に代わると10万円超にアップするとみられる。今のうちの方が財布にも優しいというわけだ。

 そもそも、介護職員の養成研修制度はなぜ変更になるのか。

 理由は二つある。一つは、位置づけが曖昧だったヘルパー2級に比べ、初任者研修という明確な“介護職の入り口”を設けることで養成内容に一貫性を持たせる。これによって国家資格である介護福祉士までのキャリアパスを簡素化させるという狙い。
 もう一つは、カリキュラムの内容の変更と筆記試験による人材レベルの底上げである。

 受講時間は従来のヘルパー2級と同じ130時間だが、認知症に関する内容などが追加されている。 

 ヘルパー2級で実施していた介護施設での実習は、「ほとんどが見学で終わってしまう」「実習施設によってばらつきが激しい」といった指摘から廃止となり、その分、通学によるカリキュラムが増えた。

 つまるところ、制度変更には、一定レベル以上の介護人材を確実に“大量生産”したいという、国の意思が大きく反映されている。今なお、人手不足が恒常的となっている介護業界の実態が透けて見える。