妥協を迫るマスコミ | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

妥協を迫るマスコミ

 日本は、当然これらのことは承知していたわけですが、5品目全部の関税撤廃というとんでもない要求には、到底対応できなかったということでしょう。当然です。日本は、ぐずぐず考えず、「米国の姿勢に問題あり」「日本は頑張るだけ頑張った」とあっけらかんとしておればいいのだと思います。


 ところがそうではない。相変わらず、マスコミは「農業団体が頑なに要求を強めているからだ」と声高に叫び、「農業改革の推進を遅らせている」と攻撃します。ということになると、マスコミは、とりわけ経済界の意向を先取りした日経新聞は、「米国の言う通り全部妥協しろ」ということなのかと言いたくなります。


【オバマ来日による首脳会談が心配】

 さてこれからです。米国は、3月~4月になっても姿勢を変えないでしょう。むしろ、ますます妥協しづらくなっていくと思います。一方、我が国は、アベノミクスの3本の矢の一つの成長戦略を具体化するためにも、環太平洋のより自由な経済連携の強化は必須だと位置付けています。そこには、医療も雇用も農業も、我が国のやり方や歴史や文化や社会的諸規制(遠慮や、思いやりや、助け合いなど)への配慮を全く無視した規制改革を進める動きがあります。「国際的な競争に勝つ」「利益を上げるために何でもやる」というような主張を行う産業競争力会議や国家戦略特区諮問会議等がそれです。


 総理の、ダボス会議における「既得権益の岩盤を打ち破るドリルの刃になる。いかなる既得権益といえども、私のドリルから無傷ではいられません」の言葉を引き合いに出して、総理の指示だと言わんばかりに、「これまで何度も跳ね返されてきた岩盤規制の突破口を開く」と主張する勢力があります。それらが今、日本の政治の真ん中にいる、いると思って勝手に主張しているのです。まさに、政権の中枢が、それらの流れに取り込まれるのではないかという心配があります。そうなったら、4月のオバマ大統領の来日を契機に、一気に妥協が進みかねません。



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